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    kirche_is_dcst

    @kirche_is_dcst

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    千ゲ生産業。左右相手完全固定。千左固定。カプ固定だけど主人公総攻めの民なので千は全宇宙抱けるとは思ってる。逆はアレルギーなので自衛。
    基本フェチ強めのラブイチャ。ワンクッション置いてるけど時々カオスなものも飛び出します。
    受けの先天性・後天性にょた、にょたゆり、パラレル、年齢操作やWパロもあり。みさくら、♡喘ぎ多め。たまにゲがかわいそうなことに。(要注意案件はキャプションに書いてます)
    最近小説AIと遊んでます。
    一時期特殊性癖チャレンジをしてた関係で触手とかなんか色々アレなやつもあります。

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    千ゲ十○国記パロ⑦

    #現パロ千ゲ(パラレル)
    genparoSenge
    #十○国記パロ

    千空を伴って甫渡宮に戻ると、女仙たちに囲まれた。空を見上げると、日が傾きかけていて。
    思ったより長く、留守にしてしまっていたことに気付いた。
    「 ……公、そちらのかたは 」
    見慣れない若者に、警戒の目が向けられる。
    それを、すっと手で制した。
    「 ……俺の、王様。そんな怖い顔で囲まないであげて? 」
    そこでひと呼吸置いて。
    「 我が君に対し奉り、無礼であろう? 」
    この上なくやわらかい声で、にこやかな笑顔で、そう告げる。
    「 こ、これは……その、公……天啓、でございますか? 」
    普段人畜無害に振る舞っていた主の、思いがけない反撃に動揺して、女仙の一人がようやくそう問いかけた。
    「 うん、そう。……ちょうど、みんながそばにいなかったから、驚かせてメンゴね。
    契約も、ちゃんと済ませてある。
    この人が俺が選んだ王様だよ。
    石神千空ちゃん。よろしくね。」
    名前を聞いて、女仙たちが怪訝な顔をする。
    「 ……では、その……王も、公と同じく胎果であらせられるのですか? 」
    問いかけに、今度はゲンの側がキョトンとする。
    「 どゆこと? 」
    「 ……俺に訊くなよ。自分が胎果かどうかなんて知るわけねぇだろうが。けど、確かに王になれるのはその国を生国としてるヤツだけだって言うから、そいつらがそう言うならそうなんじゃねぇの?……残念ながら、一ミリも興味ねぇわ 」
    心の底からどうでも良さそうな応えに、流石に度肝を抜かれてしまった。
    「 うっそぉ………… 」
    選定した麒麟自身が戸惑っている様子に、くすくすと好意的な笑みがあちこちで漏れる。
    「 なに、例がないわけではない。……現に、海を挟んだ隣国の隆は、王、台輔共に胎果であらせられる。そう言う巡り合わせもありましょうぞ 」
    「 ……ともあれ、お慶びを申し上げます、公、千空様 」
    言葉とともに女仙たちはその場に膝をつき、平伏する。
    「 ……新たな王と、台輔に。万歳をお祈り申し上げます。」
    誓約を済ませ、蓬山の女仙たちに王と認められ。
    ……これで、御膳立ては整った。
    彼の罪は、確定した。

     蓬蘆宮に戻ってすぐさま、主従の住居は外にほど近い、最も大きな部屋である丹桂宮へ移された。
    即位の儀に際し、天帝から天勅を賜るのに適した吉日まで、ここに逗留するのが古来からのしきたりなのだそうだ。
    あれこれ細かく世話を焼かれるのも、何もない時間も、面倒ではあったけれど。
    それでも今度は、千空が側にいる。
    それだけで、なんだか気分が浮き立った。
    千空は千空で、礼を尽くしたもてなしにも豪華な内装にも全く興味を示さず。
    今日も今日とて、蓬蘆宮に所蔵された書物を読み漁っていた。
    今回の王と台輔は変わっておいでだ、と言う女仙たちの声も、今は全く気にならない。
    茶器と茶菓子を書庫に持ち込んで、天勅の日までを書物に埋もれて過ごした。

     そうして迎えた、即位の儀。
    沐浴し、黒い礼服に改めたゲンを、同じく黒い装束を身に纏った女仙たちが迎えにきた。
    蓬萊とは逆で、慶事は黒、凶事は白を用いるのだそうだ。
    黒い服って、なんだか気が引き締まる感じがしていいよね。
    そんなふうにひとりごちながら、女仙の誘導に従って式典の場に向かった。
    これから、ゲンは千空と共に蓬山の頂上に登る。そしてそこで天勅を受け、千空は天にも認められた王となる。
     ……大丈夫。きっとうまくやってみせる。
    たとえ天を欺いてでも、俺は千空ちゃんを王にする。
    これから神様の御前で立派な王と宰輔になることを誓おうと言うのに、罰当たりもいいところだけれど。
    苦笑しながら、彼は自らの王の待つ雲梯宮へ向かった。
    雲梯宮は蓬蘆宮の北、切り立った断崖の麓にあり、奥には朱塗りの扉がある。
    以前に開いた折、何もなかったそこには、今は水晶で作ったかのような、透明の階が天に向かって伸びている。
    階段の上には、烏に似た白い鳥が一羽、留まっていた。
    窮屈げに黒い礼服に身を包んだ千空に、ゲンは感嘆の声を上げる。
    「 うわー……千空ちゃん、ゴイスーカッコいいよ! 」
    「 ……動き辛ぇ……早く脱ぎてぇ………… 」
    どこまでも緊迫感のない、規格外の主従を遠巻きに見ながら、女仙たちは平伏した。
    扉の前に進んだ二人に、蓬蘆宮の女主人が恭しく一礼する。
    「 王にも台輔にも、末長くご健勝であられますよう 」
    儀礼に則り、二人も一礼を返す。
    鳥に促されて、千空が一歩を踏み出した。
    ……大丈夫。きっと大丈夫。
    そう自らに言い聞かせながらも、千空に危害が及ばないか、注意深く視線で追いながら、ゲンはその後に従った。
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