照らされた真実 光源が一瞬で現れてそれぞれの姿を明るみにしていく。それでも皆一点を見つめるばかりで晒された正体を目撃するものはほとんど居ない。例えそこに居るはずの者がいなくても、隣に誰が居ても、隣の者が何をしていても、知る者はごく僅か……。
日本の夏の風物詩といえば、と問われればかなりの確率で声が上がるだろう『花火』。そんな花火をHAMAツアーズが見逃すわけもなく、夏の集客にはこれ!と企画を持ち出してきた社長の一存でイベント内に組み込まれることが決まったのだ。
「うわ〜!花火かぁ!楽しみだなー...あ、勿論おもてなし優先だけど!俺たちも一緒に楽しめるといいね!」
花火と言えば祭り、と言う事でHAMAの有名な神社の縁日に合わせて企画している。今回は地域イベントの提案という形となるため、HAMAツアーズが率先して作業するというよりはサポートに回る形となる。当日も作業はあるが、存在が広く周知されている区長たちは完全に裏方で、当日やることはあまりない。主任やコンダクターはもう少し仕事がありそうだが、それでも常時より時間があるみたいだ。
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