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    07tee_

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    100パーセント妄想!!!!!!!!!!!
    女子で男子と一緒にサッカーやってるisg♀とisg♀とサッカーやりたくて転校したrnによるrnis♀。まだri→(←)isg♀。kr君回中編その1。めっちゃ不穏展開。kr君が超絶嫌な男になってる。rnちゃんぶちギレするので注意。

    #rnis
    #rnis♀

    凛と一緒(5) 順調な時にこそ致命的な損傷が生まれやすい。蟻の穴から堤崩れる、という諺通りの事故が、突如として起こるものだ。
     十月半ばの日曜日の朝、スマホの目覚まし機能で覚醒した潔だが、画面の時計表示を見るなり、ぎょっと跳ねた。今日は吉良とのデート日だ。
     やば。布団から飛び起きて急いで身を整える。母が用意してくれた朝ごはんを急いで掻き込んで時計を見ると、ぎりぎり間に合う時間だった。
     行ってきます、と飛び出そうとしたところ、母が呼び止めた。
    「世っちゃんどこ行くの?」
    「と、友達と遊びにいく!」
     吉良とのことは家族にも内密なので、心苦しいがそう嘘ついた。母は困ったわ~と顔色を変えた。
    「今日は凛くんがご家族さんと一緒にうちに来る日なんだけど…」
     えっ潔は別の意味で慌てた。
    「今日だっけ?」
    「うん。凛くんのご家族さん、世っちゃんに会えるの楽しみにしてるらしいわ」
     さーっとさらに血の気が下がり混乱状態に陥った。完全に忘れてた。凛が鬼のような顔で潔を睨む幻が脳裏に浮かぶ。バッティングしたと知られたら凛は絶対にキレる。だけど今日大事な予定が入ったと吉良に断りを入れたら後々面倒になる。どっちを取るか――――こう悩んでいる間にも時刻は差し迫る。迅速な判断―――――どっちにしたって凛がキレる想像しかない。
     非常に心苦しいが、潔は凛よりも吉良を優先することにした。
    「凛にごめんって言っておいて!」
    「気を付けて~」
     父も母も潔を責めなかったが、後で凛にこってり絞られる未来が待っている。凛に謝罪のメッセージを送っている時間は無いし、デートの間も多分無い。凛の対応は父と母に任せた。あの二人なら凛をうまく宥めてくれるだろうと信じている。
     待ち合わせ場所には既に吉良が到着して潔を待っていた。走ってきた潔を見ると、吉良は微笑んだ。
    「そんなに俺とのデート楽しみにしてたの?嬉しいな」
     爽やかな笑顔に対して、作り笑いを返した。今日の予定は映画。吉良の選別で、泣けると評判の恋愛映画だ。潔はどっちかというとコナンの方が気になっていたのだけれど、吉良に合わせた。映画の前にカフェでお茶の時間。一杯の紅茶で千円を超える値段に、財布が心配になってきた。事前に予習していた吉良の後に、悩んだ末にウーロン茶を注文する。子供だね潔さんと軽口で揶揄われる。潔がまだ珈琲も紅茶も飲めないの知ってる筈なのに、そこを配慮してもいいのではと疑問が浮上する。そして始まるのは、一方的な自慢話。こっそり時計を確認して、そろそろ凛がうちに来てるだろうなーと思考する。凛の家族に会いたかったし、気も楽だっただろうに…。ああいや、忙しい中時間を作ってくれたのに、こんな失礼なことを考えたら吉良君に失礼だ。吉良君に合わせよう。付き合うってこういうことだし。
     お茶を楽しんだ後はレストランに入って食事。それから映画館へ足を運ぶ。始まる直前にスマホの電源を切ろうとした際、通知が来ていたのを一瞥した。凛だろうな…察していたが、心の中でごめんと強く念じて電源を落とした。映画は潔の心に響かなかった。
     エンドロールが終わり、劇場から退室する道すがら。
    「それでね、潔さん。この後うちに来ない?」
     潔は作り笑いのまま固まった。動揺したのが顕著だった。
    「今日、うちの親いないんだ。潔さん来る?」
     これは、来い、ということ、なんだろうな。そして、彼氏の家に、二人きり、と、いう、こと、は…。足が後ずさりそうになったのは無意識だ。
    「きょ、今日、じつは、お客さんが来る日で…この後すぐに帰らないといけなくて…」
    「そんな時間取らせないからさ。ちょっとだけおいでよ」
     吉良は爽やかな笑顔で全く引かない。潔がうんというまで引く気は無いようだ。
     その最中、潔は凛のことを思い出した。あ、そういえば。スマホの電源を入れた後、呻いた。凛からの着信が十分置きに入っていた。これは、凛、怒ってらっしゃる…っ。額を抑えた直後に凛からの着信があった。慌てて吉良から離れて、通話に出た。
    『何してんだよクソが』
     凛は完全にキレていた。声がおどろおどろしく低いのが証拠だ。
    「ご、ごめん、スマホの電源切ってて…」
    『てか、今日親連れて行くっつったよな?』
    「うん…」
    『空けとけっつったよな?』
    「言いました…」
    『本人がいないでどうすんだこのタコ』
    「ごもっともです…」
     年下とか後輩とかの礼儀作法注意は、凛の怒髪天の前では瓦礫と化した。携帯越しから伝わる凛の怒気は潔を威圧した。盛大な舌打ちが耳と胸に深く突き刺さる。
    『今すぐ来い。異論は認めねえ』
     めんどくさい展開になってしまった。
    「いや、ちょっと、直ぐにっていうのは、難しいかな…?」
    『あ?俺以外に大切なもんがあんのか?』
     ここで逆らってしまったらしばらく口利いてくれないかも。折角仲良くなってきたっていうのに。今日はほんとについてない。
    「終わったら直ぐに帰るから!ごめん!」
     凛が何かを言う前に通話を切った。凛が暴れませんように、と強く念じて、吉良の元へ戻る。
    「吉良君、ごめん、実は…」
     映画も終わったことだし、切り上げてもらおうと頼もうとしたが、吉良が輝いた笑顔を向けて来た。
    「ここってボウリングあるんだって!潔さん知ってた?」
    「え?まあ、うん」
    「ボウリングやってみようよ!」
     ええええ。まさかの展開。映画も見たんだし、もう帰ってもよくない?ああ、凛が益々怒る…けど、ここまで来たらもう後の祭りだ。一ゲームだけやったら直ぐに帰ろう。
     潔の意志に反して、デートは続いた。ひとしきり遊び終えて開放されるかと思ったら、アクセサリーショップに連れていかれる。やたらときらきらしたネックレスやらイヤリングやらを物色する吉良の隣で、潔は恐々としながら時計をこまめに確認する。凛はまだいるのか。いたらいたらで怖いけど、帰っていたらそれはそれで怖い…。吉良が服に合わせやすいからとアクセサリーを勧めてくるが、それどころじゃない。魔王のように仁王立ちになる凛の幻が、時計の針が進めるごとに責めてくる。
     ようやく吉良と別れた時には夕方を過ぎていた。母からメッセージが入っていた。凛の家族は新幹線に乗ってしまったらしい。糸師さん、世っちゃんに会いたかったようだけど、残念って言ってたわ。凛君も落ち込んでいたわ。凛が落ち込んでいたのかはともかく、残念なのは潔も一緒だ。凛の家族に会ってみたかった。メッセージの後に、凛と凛の家族が映った写真と、お土産のきんつばの写真が並んでいた。そういえば凛に好物はあるかって訊かれて答えたっけ。思い返した後に、数時間前の声を思い出し…………深く項垂れた。
     あれから凛の着信は無い。メッセージも既読のまま放置されている。完全に愛想つかされたかもしれない。完全に潔のミスなので、ごめんなってメッセージを送った。速攻で既読がついた。直後、電話に切り替わった。
    「凛、今日は、本当にごめん…」
    『今どこだ?』
     帰路についていた途中だったので、大体の場所を伝えると、待ってろ。少しでも動いたら殺す。と物騒な台詞と同時に切られた。台詞だけが物騒であって、声がそれほど怒っていない様子だった。言われた通りに、停止して、凛を待った。電話が終わって十分後、凛の気配が近づいてきた。
    「凛…」
     私服姿で凛はやってきた。予想通り、怒ってはいないようだ。
    「ごめんな、うっかりしてて…」
    「それ以上無意味な言い訳並べるなら殺す」
     凛なりの気にするな発言であると、潔は読み取った。たられば感が拭えない。興味のない映画よりも、クソみたいに高い料理食うよりも、凛といた方が有意義だった気がする。心情はかなり複雑だ。
    「予定はもうねえな?」
    「うん…」
    「だったら来い、馬鹿潔」
     いきなりの誘いに、潔は戸惑いながらも付いて行く。気持ちが沈んでいたので素通りしてしまったけれど、馬鹿はなくない?と心の中で呟きながら、凛をこっそり盗み見た。凛の機嫌はそこまで悪くないのは確かだ。でも、どこに連れて行こうというのだろうか?
     連れてこられたのは、凛の寮だった。すでに三回訪れた場所だ。無言で開錠して入っていく凛の後に潔も入る。凛の部屋は必要なものしかないので小綺麗だ。生活用品と、サッカーと、ホラー映画とホラーゲームしかない。その他は全部取捨選択したような質素な部屋だ。凛がリビングのソファーを指差したので、浅く座り込んで待った。
    「潔」
     わずか数分の時間で戻ってきた凛の手には大型紙袋が引っ提げられていた。フローリングに置かれたそれの中身を目にした瞬間、潔の中で大爆発が起きた。
    「凛、これ!」
    「うちにあった二〇××年ワールドカップ映像BD版」
     お前視たいってつってただろ?実家で埃を被っていたのを、両親に頼んで持ってきてくれたらしい。しかも当時しか販売されていない限定版レアだ。潔が崇拝してやまないノエル・ノアもいる。
    「テメエん家で渡す筈だったんだぞ」
    「ありがとう、凛!」
    「今回みたいな事は二度目はねえからな。次は殺す」
    「生意気だし直ぐ殺すとか死ねとかいうけど、やっぱりお前のこと好きだ!」
     凛が露骨な顔をして潔の頭を容赦なくはたいた。折角なので、このまま一緒に視ようという流れになる。拳一個分の距離で潔の隣に凛が座る。凛の隣は居心地が半端なかった。今日見た映画よりも、凛と一緒に視るサッカーの方が潔を熱中させた。今日飲んだ馬鹿みたいにお高い紅茶よりも、凛と一緒に呑むサイダーの方が美味しかった。近況の話をするよりも、凛とサッカーのことを語り合う方が断然楽しかった。吉良には悪いが、凛といる方が充実している。
     視聴している間に、気疲れからの眠気に襲われて、潔の意識は夢の中に沈んだ。ソファーにぐったりと眠り込む潔の顔を、凛は凝視した。凛の神経はテレビから外れて、潔に向いている。アホ面と感想して、ひざ掛けをかけるべきかと考え込んだ。凛の思考を遮るように、潔の手元から着信音が鳴った。潔が両親に連絡した時にポケットから出したまま手元に放置していたらしいそれの画面を凛は見た。
     今日のデート楽しかったよね。映画も面白かったと思わない?………。またメッセージ着信。次は俺の家でデートしようよ。いつ空いてる?…………。
     凛の中で何かが急速に冷え込んだ。
     着信に気付いて、潔が目を開けた。
    「あれ……?あ、ごめん、寝てた…」
     凛は無言だった。潔に背を向けている。潔はスマホの画面を確認して、起きたばかりの頭を悩ませる。
    「お前。付き合ってる相手、いたのか?」
     潔に背を向けたまま、凛が問う。サッカー観戦を背景に、潔は凛に向いた。
    「え…」
     潔はその瞬間、凛から何かを感じ取った。触れてはいけない、逆鱗のようなものを、だ。
    「…………みんなには、黙ってるけど、実は…」
     言葉がうまく出ず、なんだか自分の罪過を告白しているような、そんな錯覚が起きた。
    「――――ぬりいよ、お前」
     その低い声が凛だとは、潔は一瞬疑った。
    「凛…?」
    「俺との約束を破って男といちゃついてたのかよ」
     凛の背中から負の感情を凝縮したような波が漏れていた。初めて見た、凛の本当の、激昂。
    「くだらねえ」
     潔に背を向けたまま、凛は立ち上がり、ゆっくりと振り向いた。潔を見下ろす双眸は鋭く、ぎらぎらと輝いている。憎悪、嫌悪、軽蔑の色が宿っていた。
    「恋愛に現抜かしている奴が世界一になれるわけねえだろ、クソ野郎」
     声を荒げてない分とても恐ろしく、言葉は潔を深く切り裂いた。
    「凛…」
     ぐらぐらと足元が揺れて、助けを求めるように手を伸ばすも、容赦のない力で払われた。
     出てけ。直ぐに言われても身体が動かなかった。出てけと叫ばれてから、逃げるように潔は飛び出した。全速力で家に帰ることだけを考えた。我が家に駆け込んだ直後真っすぐ自分の部屋へ駆けあがる。ドアを閉じてから、電気をつけることも忘れて、ずるずると座り込んだ。膝の上に落ちるのは涙だ。
     凛に嫌われた…。その事実を噛みしめると、涙が止まらなかった。



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    07tee_

    MEMO100パーセント妄想!!!!!
    一学年繰り上がりました。bllの無い世界線で同じ高校に通いながらサッカーをするrnis♀。
    息するように受けが女体化してるので注意。
    またもやse兄貴がめっちゃでしゃばる。se兄貴はきっとisg気が合うだろうなと想像しながら書いた。若干のキャラ崩壊あり。itsサンドのプリクラが切実に見たい。
    あとちょっとで終わります。
    凛と一緒(15) 五月のゴールデンウィークも部活はあるが、フルではない。偶には息抜きも必要ということで休暇が与えられている。休みの日はどちらかの家に入り浸るか、公園でサッカーするか、東京の街に繰り出すかだ。その日、凛と一緒に映画を見る計画を立てていた為、地元の映画館へ行くことになっている。筈だった。
    「で、お前ら何観に行くんだ?」
    「ピエロが出てきてめっちゃ襲ってくる映画だって」
    「趣味悪い。どうせそれ凛の趣向だろ?あいつに合わせてると甘える一方だぞ。嫌な時は嫌だってはっきり言え」
    「これでもホラーには慣れて来たところなんだよ、凛のお陰でさ。それに凛も楽しみにしてたんだし……な、凛!」
     潔は左隣に顔を向けて声をかけた。並列して歩く凛の顔はかなりの渋顔で、負の感情をまき散らしていた。
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    07tee_

    MEMO100パーセント妄想!!!!!
    一学年繰り上がりました。rnis♀でrn(高二)がisg♀(高三)と一緒にサッカーするために一難学校に転校した、bllの無い世界線。
    息するように受けが女体化してるので注意。
    rnis♀仲直り回。se兄貴が仲介する。今後も喧嘩したする場合はse兄貴が武力介入することになる。se兄貴isg推しでこっそり狙ってる。
    凛と一緒(14) これまで凛と喧嘩したことは何度かあった。喧嘩といっても猫のじゃれ合い程度のもので…凛の暴言とか我が儘が原因によるものがほとんどで、苛立ちはするもの激怒する程でもないので受け流して終了させるのが定例だ。凛が謝ったのは、付き合うことになったあの一度だけである。今回ばかりはそうもいかなくなってしまった。
     ああああ。吹き溜める感情を吐き出そうとして声が漏れる。凛、完全に怒ってた。夕飯食べずに帰ってしまったし。どんな顔をして会えばいいんだか。ていうか、凛の怒りが消えてなかったらどうしよ。今回は潔に非があると認めざるを得ない。
     このまま気まずいまま、お互いに距離を空けて、自然消滅してしまったらどうしようか。いや、凛から捨てられるかもしれない。そんなことになったらどうしよう。サッカーはやってくれるかな。ここまでやっておいて、チームメイトに戻れるだろうか。無理な気がする。別の子と付き合い出したらどうしよ。何も考えたくない。考えたくないのに、嫌な想像ばかりが膨らんでしまう。
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    07tee_

    MEMO100パーセント妄想!!!!!!!!
    isg♀(高二)と同じ学校に通うrn(高一)のrnis♀。kr君回前編。kr君をかませキャラにしてしまった。性格がかなりひどくなってる。kr君ファンの方ごめんなさい。kr君とisg♀が付き合ってる表現ありますが、kr→isg♀です。前提ではありません。
    凛と一緒(4) 今更ながらではあるが。凛はとてもモテる。顔が良くてサッカーも上手ければ、女子が黙っていないのも無理はない。前の学校でもモテていた筈だと潔は推理し、部活帰りの途中で、実際どうなんだよと尋ねたところ、本人は知らねえとばっさり切り捨てたけれども、絶対にモテてた筈だと仮定した。でもサッカー馬鹿の凛が多田ちゃんらのように彼女がほしいだのモテたいというだのの欲望を持ち合わせていないのを知っているので、モテていたという自覚が本人には無いんだろうと考察する。凛の頭の中は基本サッカーしかない。
     どうしてこのような話の流れになったかというと、全てはあの体育祭にある。あの後、凛の人気が急上昇したからだ。今一番モテる男は誰かと聞くと、間違いなく糸師凛である。あの奇跡的プレーが全学年女子の心を射抜いたのだ。潔もまたこれまでほとんど話したことのない女子生徒から話しかけられることが倍増した。ほとんどが凛との橋渡しだ。頼まれたら断ることのできない潔は凛宛のラブレターを手渡す役回りになっていた。凛は全て拒否したけれども。
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