Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    zeana818

    @zeana818

    @zeana818
    月鯉小説書いてます

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 12

    zeana818

    ☆quiet follow

    これは叩き台になるので、かなり方針変えるヨ!書いたから読んで欲しかっただけです。
    DK鯉がとある研修に行く話。
    どうしても鯉にふ〜ぞくで働いて欲しいんだけど、そんな感じじゃないじゃないですか。そんな悩みをtみさんにこぼしてたらoしゃさんが「世界を変えるのです」(救世主の構えでピカーと輝きながら)と仰るので…そういえばmっこさんと施行させた法令があった!わしの周りには天才ばかりですね!w

    #月鯉
    Tsukishima/Koito

    大人になるために必要な幾つかのこと 昭和八十一年、とある法令が施行された。
     政府の懸念事案であった少子高齢化は、ある時深刻な転換期を迎える。女子の出生率が全体の三分の一を切ったのだ。一時的なものではという楽観論は、すぐに覆される。年々低下の一途を辿り、さすがに何か手立てを打つべきと論議が重ねられるが、生憎男女の産み分けは神の領域である。ヒトの手で左右できるものではなかった。
     同時に婚姻率も徐々に下がっていったのは自明の理であるが、意外な弊害が出ることになる。性犯罪が増えたのだ。また、他の犯罪に至る動機も突き詰めれば、性欲を解消できない不満にあった。
     女児は産まれた時点で嫁入り先の打診がされる。当然のことながら富裕層に限られるので、一般的な家庭の男性は、よっぽどの縁がなければ生涯独身か、同性相手をパートナーにする他ない。
     ヒトは寂しさに耐えられない動物だ。結婚という手段は高嶺の花になりすぎた。このままでは、大半の人間がパートナーを持たずに一生を過ごすことになる。とてもではないが旧態依然の性生活は、成り立たなくなったのである。
     ここで英断が下された。『青少年健全育成法案』の成立である。性の知識を『隠されるべきもの』『忌避されるべきもの』ではなく学校教育のカリキュラムとして取り入れられた。特筆すべきは『高校二年時の夏季休暇中に性的サービス業の研修を二週間課す。免除についてはいかなる例外も認めない』の条項が含まれていることにある。
     性的サービス業は、今では立派な職業の一つである。食欲を満たすために飲食業があるのなら、性欲を満たすためにそれはある。しかも生きていくのに必要なスキルだ。テクニックや罹りうる病気については、その道のプロに教えてもらうのが一番なのだから。
     要は、生きている限り性欲は食欲・睡眠欲同様あって然るべきもので、発散させて当たり前と明るくオープンな認識に変換させたのである。これにより男性同士の婚姻が法的に整備され、男性による男性のための性風俗が容認された。 
     世は元禄以来のオープンセックスで溢れることになったのである。
     
     
    「鯉登ぉ、研修先決まった?」
     帰りのホームルームが終わり、さんざめく喧騒の中、クラスメイトの杉元が申し込み用紙をひらひらさせながら声をかけてきた。鯉登は鞄に教科書をしまっている最中だった。机に入れっぱなしにしないのは真面目な証拠だ。
     杉元の鞄はぺったんこである。しかし別にだからと言って不良な訳でもない。単純に放課後は部活とバイトに忙しいので家で勉強するヒマがないだけだ。柔道部のエースであり、全国大会の表彰台の常連である。そのお陰で高二の段階で大学からのスカウトがあり、今は勉学よりもバイトに精を出している。何しろただ一人の家族である父親が大病で入院していて、少しでも家計の足しが必要なのだ。
    「うん……父のご友人の紹介のところになりそうだ」
     鯉登は浮かない表情で答えた。
    「何、気が進まなそうだけど」
    「うーん……正直抵抗があってな」
    「まあ、お前はそうかもな。本来なら『研修』しなくたって構わないんだろうし」
    「そげんこつしたら卒業できんくなっじゃろ……」
     鯉登音之進は、望めば結婚できる立場である。父は海外にも拠点を持つ海運業の三代目社長だ。実際、十三歳上の兄は既に結婚し、二児を設けている。 
     鯉登の通う男子校は比較的恵まれた環境に置かれている者ばかりだ。杉元のように経済的に恵まれていなくとも、スポーツ特待生にもなれば五輪選手やプロへの道も開け、将来を嘱望される。そんな学校であっても、定められた『研修』を終了しなければ卒業できないのだ。
    「そういうお前は決まったのか」と鯉登は杉元に尋ねた。
    「俺はねえ、パンしゃぶ!」
    「パンしゃぶ……ノーパンしゃぶしゃぶ? なんでだ?」
    「賄いに肉食えるから!」
     大変元気に答えてくれた。欲望に忠実にできていて羨ましい。はあと鯉登は似合わないため息をついた。
    「なんだよ。お前はなんの店?」
    「……おっぱいパブ」
     ほええ〜と意外そうな声で杉元は驚いた。
    「おっパブかあ。それもちょっと考えたんだけど、俺、身体中傷だらけじゃん? 嫌がられるかなあと思ってやめた」
    「はあ? お前、そんなこと気にしてたのか」
     杉元は不運体質なのか、よく事故に巻き込まれるので傷痕だらけだ。普段は柔道着がはだけてもなんとも思ってなさそうなのに、意外な繊細さを見せてくる。
    「いや別に学校の連中にだったらなんとも思わねえけどさ……なんか、よその人にじっくり見られんのとかヤかなあって」
     ん、と杉元は口をつぐんだ。鯉登の顔色が目に見えて悪くなってきた。
    「じっくり……? そんなに見られるのか? おいはよくわからんで……」
    「あ、いや、俺もよく知らんよ? 言うても俺たちまだ学生の研修だし、お前は親父さん絡みの紹介だろ? 無茶なこと要求されないんじゃね?」
     そうじゃろか……と鯉登は憂鬱そうにうなだれた。
    「なんだよ、そんなに嫌なのか? 相手はお前とおんなじ男だぞ。全く見たことないモノをどうにかしろってことじゃねえんだし」
    「わかってる……理屈はわかってるんだ……気負うようなことでもないし、誰でも経験することの実践練習だってことも、将来のための知識の一つだってことも……でもやっぱり、好きでもなんでもない相手ってのが」
     ちょっとなあ、と珍しく口ごもった。
    「ふーん……まあお前潔癖気味なとこあるからなあ」
     元気出せ! とあえて軽い感じで励まされた。それも杉元なりの優しさなのだろう。
     嫌だ嫌だと思っている間にとうとう夏季休暇になり、研修当日になってしまった。真面目ゆえにあらかじめ知識を入れておこうと下調べをして、墓穴を掘る毎日だったのだが、ここまで来ればもう腹を括るしかない。
     制服は貸与されるので、店までの服装は特に指定はされなかった。研修なのだから学校の制服を着ていくべきかと杉元に相談すると、「ばかかお前」と即断されたので危うく喧嘩になりかけた。「客に喜ばれるかもだけど、お前にはハードル高くね?」とよく主旨がわからないことを言われたが、とりあえず襟の付いたシャツに黒のチノパンと地味なセレクトにしておいた。実を言えばアルバイト的なことも初めてだった。
     資料に書かれた所在地に行ってみると、高層ビルの最上階の一角だったので少し驚いた。あくまで先入観であるが、地べたに引っ付いたような店舗かと思っていたのである。しかしそれは鯉登の得ていた情報が古かったからだ。性産業の台頭のめざましさは恐ろしいほどで、憧れの職業として挙げられることもあるのだから。大企業の福利厚生の指定店にでもなれば、かなりの高給だと聞く。
     指定された時間は午後の三時だった。初日は仕事の流れや店舗内の説明など少々のレクチャーの予定だ。だが朝から全然落ち着かなくて、二時過ぎには着いてしまった。流石に早すぎたろうかと迷ったが、遅刻するよりいい。
     駆動音も静かなエレベーターで最上階まで行く。途中の階にずらりと並んでいる社名は、見知ったものばかりだ。同じビルに入っているのは顧客になるからなのだろうか……。
     エレベーターのドアの向こうは、毛足の長い絨毯に音が吸い込まれているように静かだった。廊下は濃い赤に金の幾何学模様が延々と遥か彼方の突き当たりまで続いている。廊下に出ている品の良い暖簾や、でしゃばりすぎず落ち着いた色調の看板の名前を見れば結構名の知れた名店ばかりだった。そんなフロアにおっぱいパブ……。
     一番奥の真っ黒な自動ドアの前に立つと、反応良くすぐに開いた。
    「いらっしゃいませ」
     目の前に立っている男は黒のベストに同色のスラックス、臙脂の蝶ネクタイといった出立ちで、スタッフだとわかる。分厚い胸板に全身から立ち上る圧倒的強者の雰囲気から用心棒かと思ったが、胸元の小さなネームプレートに『店長・月島』とあった。明らかに学生風の鯉登に対し、ごく僅かに眉を動かした。
     鯉登は、急いであらかじめ手にしていた封書を差し出した。
    「今日から『学科研修』に入ります、鯉登です」
    「……ああ、承っております。私が店長の月島です。しかし予定の時間には少々お早くありませんか?」
    「あっ……すみません、だめでしたか」
    「時間を指定しているということは、それなりの準備があるということです。実際、あなたの紹介者である鶴見はまだ到着しておりません。きっと緊張なさってるだろうからお出迎えしてあげたいと言ってましたよ」
    「つ、鶴見さんが[#「」は縦中横] では、出直してきます!」
     父の友人である鶴見はいくつか飲食店を経営していて、そのうちの一つがこの店だ。研修先は基本的に政府指定優良店ならどこでもいいのだが、知らないところよりはと父が頼んでくれた。鶴見には鯉登も幼い頃から親しんでいて、憧れを持っている。
    「いえ、もういらしたんだし、構いません。遅刻やすっぽかしよりはマシですし……時間については社会に出たら重要なことになります。お気をつけなさい」
    「はい……」
     初っ端から叱られてしまった。まだ高校生の自分にそんなに言わなくてもいいではないか、と正直思わないでもないが、彼の言うことはもっともである。
    「せっかくいらしたんですから、もう始めますか?」
    「は、はい」
     緊張した様子の鯉登に、月島はふと柔らかな視線を寄越した。厳しいだけの人かと思ったが、そうでもないかもしれない。しかしそれも一瞬だけのことで、すぐに岩のような風貌に戻る。
    「初日は店内の案内と、仕事の流れを頭に入れて頂いて、各テーブルにおしぼりやドリンク運んだりボーイの仕事をしてください。あ、前山。研修生だ。時間には少し早いが、後頼む」
     丸っこく愛嬌のある男に引き渡された。よろしくね、と微笑んでくれて、ホッとした。
     
     
    「へー、じゃあ初日はほぼボーイさんか」
    「そう。実務は今日教えてもらう予定なんだが……どうもボーイだけで終わらせられそうな気がする」
    「ラッキーじゃん」
     店の開店時間は午後二時からだ。その前にハンバーガー屋で杉元と落ち合って、互いの状況を報告しあった。
     開ける時間が意外に早いと思ったのが口に出さずにも察せられたのか、指導の前山からは「働く時間は色々だからねえ、夜勤の人とかいるでしょう? 昼は昼で必要なんだよ。社長はできれば二十四時間とか考えてるみたいだけど、店長から止められてるんだ。せめて掃除時間は作って欲しいって」
     あの店長は社長にも進言するのか……耳を傾けてくれるなんて鶴見さんも心が広いと感心した。
    「お前はどうなんだ、肉は食えたんか」
    「それがさあ、聞いてよ」と杉元は研修先の愚痴を散々垂れた。めちゃくちゃ嫌味な先輩が担当に付けられたらしい。杉元に対して、目配りが足らん気配りも足らん尻を撫でられたくらいで客を殴るなお前など一円の利益にもなっとらんと辛辣だ。
    「腹立つから研修終わるまでにアイツの持ち客ぶんどってやる。今に見てろ!」と鼻息が荒い。
     それに比べたら、やはり鯉登は恵まれていたかもしれない。父との絡みもあり、手心を加えられているのだろう。まるっきり子供扱いでなんだか嫌だった。杉元は真面目だねえと笑っていた。
     なので、実技研修は厳しくしてもらえるように頼んでみた。言われた前山は困惑している。
    「えっ、お客さんについてみたいの⁈」
    「はい。せっかくの機会なので」
    「うーん、実は、君のお父上からはなるべく穏便に済ませてもらいたいって要望があったんだよねえ。昨日、社長にも会ったでしょ」
    「はい。研修なんだから気楽にって仰っていただきました」
    「ホラぁ、そうでしょう? わざわざやることないじゃない」
     やたらに嫌がられた。こうなると鯉登の負けん気に火がつく。研修生に関しては、政府から補助金が出るので、店側は受け入れに寛容である。しかも学生から奉仕されるなど願ってもないことなので、客側も喜ぶ。学生も知識を得られる……で誰も損をしないはずだ。
    「ですが、せっかく研修に来たのに何も得られるものもないのでは、甲斐がありません」
     食い下がる鯉登に困ったのか、前山は「店長〜!」と月島を呼んだ。すぐにやってきた月島に説明すると、わかりやすく眉を顰めた。
    「……どうしても?」
    「どうしても」
     迷惑千万、みたいな顔をしていたが、鯉登の決意が固いと見ると仕方ないと前山に頷いた。
    「では、私が指導します」
     
     
     多分もっと書き直す!!
     
     
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    🌋👏👏👏💖🙏👏👏👏👏👍👏👏👏☺💖👏💖💖💖🆙🔜‼🆙🔜‼🙏🙏💘💘🐍🅰🎋⛎🐍🅰🎋⛎💗💗☺☺☺😍😍🙏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    zeana818

    PROGRESSこれは叩き台になるので、かなり方針変えるヨ!書いたから読んで欲しかっただけです。
    DK鯉がとある研修に行く話。
    どうしても鯉にふ〜ぞくで働いて欲しいんだけど、そんな感じじゃないじゃないですか。そんな悩みをtみさんにこぼしてたらoしゃさんが「世界を変えるのです」(救世主の構えでピカーと輝きながら)と仰るので…そういえばmっこさんと施行させた法令があった!わしの周りには天才ばかりですね!w
    大人になるために必要な幾つかのこと 昭和八十一年、とある法令が施行された。
     政府の懸念事案であった少子高齢化は、ある時深刻な転換期を迎える。女子の出生率が全体の三分の一を切ったのだ。一時的なものではという楽観論は、すぐに覆される。年々低下の一途を辿り、さすがに何か手立てを打つべきと論議が重ねられるが、生憎男女の産み分けは神の領域である。ヒトの手で左右できるものではなかった。
     同時に婚姻率も徐々に下がっていったのは自明の理であるが、意外な弊害が出ることになる。性犯罪が増えたのだ。また、他の犯罪に至る動機も突き詰めれば、性欲を解消できない不満にあった。
     女児は産まれた時点で嫁入り先の打診がされる。当然のことながら富裕層に限られるので、一般的な家庭の男性は、よっぽどの縁がなければ生涯独身か、同性相手をパートナーにする他ない。
    5131

    related works