きみに会いたい。(マサ音)『おはよう。今日の帰り、俺の部屋に寄って欲しい』
そうマサからメッセージが届いていたのは朝方の五時頃のこと。
その頃の俺といえば絶賛夢の中で、カレーの大食い選手権に出場して優勝をかけた熱い戦いを繰り広げている最中だった。いくら食べても延々と食べ続けていられる夢のような出来事に、夢だと気づいたのはメッセージを受信してから四時間後の午前九時。
「夢かぁ〜」なんてありがちなセリフを少し悔しげに吐きつつ両腕を上げて背筋を伸ばしながら起き上がり、一つ息を吐いてスマホを確認すればさっきのメッセージが通知に上がっていた。
帰りに寄れと言われても、この時間に起きた俺はいうまでもなくオフだったりする。確かに夕方頃に事務所には行く予定だけど、ついでに言えばマサだって今日は俺に合わせてオフをもらっている。
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