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    Hakuaisan(GWT)

    @Hakuaisan

    二次創作てんこ盛り野郎

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    POIPOI 291

    Hakuaisan(GWT)

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    おまえらか

    前回→https://poipiku.com/2688419/7815607.html

    次→https://poipiku.com/2688419/9140779.html

    「あのねお兄ちゃん、相談があるんだけど」
    「なぁに?」
    「最近、誰かに見られている気がするの」
    「あの馬鹿ラスに言っとくわ」
    「いや、天狗じゃなくて」
    「人間の方?」
    「うん、登下校の時に後ろから視線を感じるっていうか」
    「ストーカーじゃん怖っ、警察行くべきじゃない?」
    私と出会う前にストーカー紛いの事してたお兄ちゃんに言われたくない
    「いやまぁそうなんだけどさ・・・」
    「でもストーカーだとして、それが何なのか心当たりはあるの?」
    「ない」
    「特徴とかは?」
    「うーん・・・顔が皺を見るに40代くらいの男性で紺のトレンチコートを着てて、もう一人ポニーテールで私と同じくらいの子が」
    「ほぇ~」
    「どうしたのお兄ちゃん?そんな変な声出して」
    「えっ?ああいや何でもないよ。それって本当にストーカーなんだろうかと思って」
    「どういう事?」
    「いやポニーテールの子ってセーラー服着てた子」
    「記憶の中では着てたよ。でも黒いワンピースの時もあった」
    「いやその子前にどっかで見たような・・・」
    お兄ちゃんが頭を捻りながら考え込む。私はその間ずっとお兄ちゃんの腕にしがみついてるけど、やっぱり温かいし安心感があって良い匂いもするから最高です! 暫くすると思い出したのか手をポンッと叩くとお兄ちゃんは言った。ちなみに私の頭の中はもうピンク色だった。
    「・・・いっそそいつらでホームラン打つか」
    「まさかの実力行使」
    予想外の行動に思わず突っ込んでしまった。だってお兄ちゃんがいきなりバットを握りしめたりなんかしたら誰だって驚くと思う。いや金棒か。前に見たけど和服姿の大きな女性の化物をミンチにするほどの勢いで殴っていたからお兄ちゃんに鉢合わせしたら多分死しかないと悟った。だからなるべくなら避けたいけど、今は私が見張っているから大丈夫かな。
    「ミンチにしないでね」
    「冗談だから、こっち使うし」
    お兄ちゃんは懐から紙の束を取り出して見せた。
    「ちょっとやってみたいことがあって」
    ****
    「KK、本当に見たの?」
    「ああ、あれは完全に鬼だ。狐の皮を被った」
    アジトではKKが見た鬼のことで話していた。着物を着ていて、頭に黒い角が1本だけ生えていて、棘のついた金棒を背負っているというオーソドックスなタイプの鬼だった。それに耳のついた綿帽子で角を隠していたと。
    「それに気になるのはなぜ少女を守っているのかだ?一人の子に執着している」
    私くらいの同じ女の子を守っているという謎について、それだけはわからなかった。
    「あーもう何がなんだか」
    「頭の中身がごちゃごちゃしている感じ?」
    「その通りだ」
    KKが頭を搔きながら言う。
    「どっか食べに行くか?」
    「KKの奢りなら」
    そんな話をしながら歩いていると不意にKKが足を止めた。
    「KK?」
    「隠れろ」
    そう言って近くの建物の陰に隠れると私もそれに続くように隠れた。しばらくするとそこに現れたのはセーラー服を着た女の子と和服を着た男の人が歩いてきた。KKの言っていた通りの服装で頭には耳の付いた綿帽子を被っている。何かを話ながら歩いていると男の人の方が足を止めて女の子に何かを話してからこちらを向いて口を動かしてきた。
    「─────」
    「気づかれた!」
    KKに腕を引っ張られて逃げるが目の前に現れた。
    「最近、妹がストーカーに遭っているんだって相談してきたから確かめようかと思ってねぇ、そしたらあなた達だったのねぇ」
    ゆったりとした口調で喋る男の声を聞いて背筋が凍るような感覚に襲われる。
    「何者だお前は」
    「そうだねぇ~とりあえず鬼と言っておこうかなぁ~」
    綿帽子を外した頭には1本の黒い角が生えていた。
    「さぁ、覚悟しなぁ!」
    金棒を出現させて大きく振りかぶってきたが寸のところで止まった。
    「流石に人間相手にはこれ使ったらミンチになっちゃうからねぇ、その代わり」
    ****
    「お兄ちゃん終わった?」
    「終わったよぉ~」
    仲睦まじく歩く兄妹。その一方で
    「あ、凛子か?今すぐ来てくれ場所は」
    男と少女はお札まみれになって壁に貼り付けられていた。男は腕を必死に動かしてスマホを操作して助けを呼んだ。
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    ❤💖
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    recommended works

    らいか⛩

    DONE25日はK暁デーのお題「犬or猫」です

    素敵なお題ありがとうございました!
    とても楽しかったです
    「お、いたいた、俺の話聞いてくれるか?」

    煙草を吸いながら隣に来た中年男は自分に目もくれず話し始めた。
    聞いてくれるか?と言っているが実際返事を聞く前に語り始めているのを見ると聞かないという選択肢はないようで男をジッと見つめる。

    「俺の恋人兼相棒がそこにいるんだが、あいつはやたらと犬や猫に好かれやがる。あの日も…おっと、あの日って言ってもわからんだろうが、簡単に言えば命懸けの共同作業をしたんだよ。で、あの日もあいつは犬を見たらドッグフードを与え猫を見たら撫でたり声をかけたりと俺が引くぐらいさ。つまり恋人さまは根が優しくてなぁ…そこにマレビトも妖怪も寄っちまう程で俺ぁ心配でたまんねぇ。今もマレビトに怯えて逃げてた犬やら猫がマレビトを祓ったお陰なのか戻って来て恋人さまを奪いやがる。正直面白くねぇな。あいつの良さと言えば聞こえはいいが、俺だって…あ、いや、なんでもねぇ。……話を戻すが、俺は犬や猫に好かれねぇ質でな、こっちには来やがらねぇ。俺にとっちゃ良いことだがな。おい、今苦手なんだろとか思っただろ?苦手じゃねぇよ、あいつらが俺を苦手なんだ。そんなに好きなら自分家で飼えばいいだろって言ってみたがたまに触るから良いんだとよ。本当に人並みの好きなのか?まぁ、そこはいい。別に議論するつもりもねぇしな。っと、俺は餌なんて持ってねぇよあっちいけ」
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