「愛ちゃん、あーん」
「あー、むっ」
愛にひなあられをあげる麻里。今日は雛祭りということで女性陣を呼んだのだが
「美味しい?」
「うんおいしー」
「良かった」
「ベストアングル撮れたから麻里ちゃん後で写真送るね」
「それ私にも送って」
「ちゃんと凛子さんにも送るから」
完全に愛の可愛さにメロメロになっている。その光景を俺と暁人で眺めていた。
「なあ暁人、俺みたいな野郎がここにいていいのか?」
「僕も男だよ」
「お前の場合性別関係無いだろ」
「まあ超越した存在であることには変わり無いし。ちらし寿司食べる人いる?」
「たべるー!」
暁人の呼び掛けに愛が反応し、それに続いて麻里や絵梨佳、凛子や俺も手を上げた。
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「美味しい?」
「ちらしずしおいしー」
「こりゃ完全に餌付けされてるな」
愛にちらし寿司を食べさせる麻里を見て俺はスマホのカメラを起動した。