「きゃはははっあと少し、あと少しで私のもの!」
KKと暁人の間を遮る蔦の上を自分の椅子かの様に座りながら怪異と思われる女が笑い声をあげる
「お前が花吐きの原因か」
「そうよ?でもなに?私は背中を押してあげただけ。気持ちを伝えない方が悪いわ。」
女は悪気はないのか平然と言い退けくすくす笑う。それを見て苛立ちからKKは舌打ちを零す。
「背中を押すだけなら暁人を返してもらおうか」
「嫌よ。彼は私が好きだった彼とそっくり。とても暖かくて陽だまりのよう。私気に入っちゃった。だから返してあげない」
女の感情と呪いは繋がりが強いのか暁人は咳き込み血がついた花を吐き出す。
「暁人!!くそっ!」
「ざぁんねん、貴方はそこで彼が朽ちるのを見てるだけでなぁにもできないのよ」
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