明日世界が終わるとしたら「なぁ、セナ、明日世界が終わるとしたら……どうする?」
「なにそれ。くだらない」
「妄想でしか語れないから面白いんだろ? セナはその時何をしてる?」
どう考えても明日は終わらない。どっかの占い師の大予言が外れたのも、大昔のことのように感じるご時世だ。世界がもし明日終わるとしても、俺に出来ることなんて何一つなくて、どこからともなくヒーローが現れることもなくて、ああ、終わりが来るんだなと思うことくらいである。
「う~ん。普通に仕事をして、会える人になるべく会って……そうだなぁ。あんたに電話しても、全然繋がらなくて、どこ行ったんだろうって、必死に探して、走って走って探し回ってたらあんたは呑気にその辺で作曲とかしてるの」
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