rikuto
MOURNINGらくがき/自給自足置き場いずレオ🐱🦁/ライハを中心に。基本自分用。
更新まったり気まぐれ
新しいものが上にくるように更新します。
【公開範囲】Xフォロワー限定公開。
ーーーーー
更新日: 24/02/14… 2枚イラスト。 5
ltiR4RXAcctlsWe
MOURNINGWebオンリーカラチェクで、期間限定で公開したいずレオ初夜漫画。
見たことが無い人のために、残ってた顔を貼り、ザックリなんですが、短いので良ければ。
15歳以上ですか?yes・no 10
0_0_tsuki_3_3
MOURNING2023年8月新刊「fl(r)ame」の通販にてお付けしたペーパー(まんが4p)です。内容が本編に触れるため、パスワード付きとさせていただきます!pass:レオは泉の何になりたい?(漢字2文字) 4
ltiR4RXAcctlsWe
DONEいレ。人の性癖を描いてみたい。尿意我慢するレ君~。人によって好き嫌いが別れる内容です。一枚目の注意を読み、判断下さい。全年齢。内容は理解しましたか?yes/no 3
allaboutizlo
DONE即落ち2コマ♡自分への誕生日プレゼントがこれだなんて狂ってるだと思うだろ?自分もそう思います。※男性向けエロ/断面図/♡喘ぎ・濁点喘ぎ・小スカ 諸々詰め込んでるので何でも許せる方向け18歳以上ですか? yes or no 2
karangonn
MOURNING甘いいずレオを書こうとしてたはずなのに後悔してるんだかしてないんだかよく分からなくなったうえ解釈違いの方向に進みそうで修正しようがなくなってしまったので供養 例えば、たくさん並んだパンの中から選び取る一つだとか、色とりどりのお皿の中から掴み取る一皿だとか。お花屋さんをとおり過ぎた時にふと目に入る一輪だとか、練習を見ている時に声をかける後輩だとか。
望んで横に立っているけれど、そういった違いが愛しいと思えない時が、煩わしくなってしまう時がある。それはきっと間違いなく俺の悪いところだし、直すべきところであると、そう思っていた。自分を変える気なんてさらさらないが、そんな微かな不和を積み重ねた結果また失うくらいならといった考えがあるのは確かだった。口では今更その程度で心変わりなんてありえないでしょと言っておきながら、結局理解しきることのないその心の内側に入ることを恐れている節があった。もうステージから逃げるかもしれないなんて思わないけれど、いつ何がきっかけで壊れるかなんて分かったもんじゃない。少しずつ、不穏な噂が溜まっていく度に胸のすき間にも何かが溜まっていた。言葉を交わして、笑顔を交わして、想いを交わして、大丈夫だと思っていたのと同時に、認めたくはないけれど一度崩壊を知ったことからくる恐れが耳の後ろに確かにあった。そうして時々囁くのだ。今のままで良いのかと。
1425望んで横に立っているけれど、そういった違いが愛しいと思えない時が、煩わしくなってしまう時がある。それはきっと間違いなく俺の悪いところだし、直すべきところであると、そう思っていた。自分を変える気なんてさらさらないが、そんな微かな不和を積み重ねた結果また失うくらいならといった考えがあるのは確かだった。口では今更その程度で心変わりなんてありえないでしょと言っておきながら、結局理解しきることのないその心の内側に入ることを恐れている節があった。もうステージから逃げるかもしれないなんて思わないけれど、いつ何がきっかけで壊れるかなんて分かったもんじゃない。少しずつ、不穏な噂が溜まっていく度に胸のすき間にも何かが溜まっていた。言葉を交わして、笑顔を交わして、想いを交わして、大丈夫だと思っていたのと同時に、認めたくはないけれど一度崩壊を知ったことからくる恐れが耳の後ろに確かにあった。そうして時々囁くのだ。今のままで良いのかと。
sayutaba18
DONEいずレオ短文。眠れない夜 いつもなら身動ぎするのも躊躇うくらいの狭いベッドの上も、今はどれだけ大袈裟な程に寝返りを打とうとも、触れる体温には辿り着かない。
普段隣で寝ている同居人が居なくても、なぜか一人分の隙間を空けて静かに息をする。いつもより幾分か冷たく感じる布団に、息を吐きだした。
眠れない。一人で睡眠を取ることはなんら難しくはないはずなのに、うとうとと浅い眠りのまま、意識は中々途切れてはくれなかった。
静かな夜だった。いっそ吸血鬼のように起きてしまおうかとベッドを抜け出して、カーテンを開け外を眺める。こぼれ落ちそうなほどまん丸に輝いた月は、一人ぼっちの泉を眩く照らしてくれた。
泉にとっての月は、特別なものだった。常に一緒についてまわるこの月が、気になって仕方がなく、愛おしい。
1014普段隣で寝ている同居人が居なくても、なぜか一人分の隙間を空けて静かに息をする。いつもより幾分か冷たく感じる布団に、息を吐きだした。
眠れない。一人で睡眠を取ることはなんら難しくはないはずなのに、うとうとと浅い眠りのまま、意識は中々途切れてはくれなかった。
静かな夜だった。いっそ吸血鬼のように起きてしまおうかとベッドを抜け出して、カーテンを開け外を眺める。こぼれ落ちそうなほどまん丸に輝いた月は、一人ぼっちの泉を眩く照らしてくれた。
泉にとっての月は、特別なものだった。常に一緒についてまわるこの月が、気になって仕方がなく、愛おしい。
sayutaba18
DONEいずレオ短文「冬の朝」冬の朝「れおくん、まだ起きないのぉ?」
「うぅ、もうちょっとしたら起きる……」
「さっきからそればっかりじゃん」
朝の冷え込みとは別に、日に日にれおくんの起きる時間が遅くなっていくのを感じると冬が来たなと思う。寒いから布団から出たくない。それだけの理由で、彼はまだ顔の半分くらいまで布団に埋まっているのだ。
「部屋だいぶあったまったでしょ。早く起きてご飯食べなよ」
「ホットコーヒー入れてくれたら起きる……」
「はいはい」
「あと、セナがぎゅ~ってしてくれたら起きる……」
「……バカじゃないの?」
そう言いながら寝室の扉を閉めた。セナのケチ! とかなんとか聞こえたような気もするけど、そんなものは無視である。
コーヒーメーカーのスイッチを押して、ガガガガガというけたたましい豆の挽く音を聞きながらパンをトースターに入れる。フライパンに卵を落とせば、後は待つだけ。部屋の暖房もだいぶ訊いてきたから、何も言わなくてもそろそろ起きてくる頃だとは思う。
817「うぅ、もうちょっとしたら起きる……」
「さっきからそればっかりじゃん」
朝の冷え込みとは別に、日に日にれおくんの起きる時間が遅くなっていくのを感じると冬が来たなと思う。寒いから布団から出たくない。それだけの理由で、彼はまだ顔の半分くらいまで布団に埋まっているのだ。
「部屋だいぶあったまったでしょ。早く起きてご飯食べなよ」
「ホットコーヒー入れてくれたら起きる……」
「はいはい」
「あと、セナがぎゅ~ってしてくれたら起きる……」
「……バカじゃないの?」
そう言いながら寝室の扉を閉めた。セナのケチ! とかなんとか聞こえたような気もするけど、そんなものは無視である。
コーヒーメーカーのスイッチを押して、ガガガガガというけたたましい豆の挽く音を聞きながらパンをトースターに入れる。フライパンに卵を落とせば、後は待つだけ。部屋の暖房もだいぶ訊いてきたから、何も言わなくてもそろそろ起きてくる頃だとは思う。
sayutaba18
DONEいずレオ短文【お泊まり】お泊まり「特に面白味もない家だけど、どうぞ」
「……っ」
「れおくん?」
初めてだった。初めて他人の家に来た。始めに目に付いたのは玄関に飾ってある花。ドアを開けた瞬間、名前はわからないけれどオレンジ色の大きな花弁から良い匂いがした。
今、セナの家に来ている。
夜のジョギングをしていたらしいセナが、公園で作曲をしているおれを見つけた。こんな所で何してるのぉ? なんて話しかけられて、こんな時間からセナに会えた喜びに感動して作曲を続けようとしたところ、突然雨が降ってきたのだ。
最悪! と独りごちるセナに首根っこを掴まれたと思ったら、ズルズルとこの近くにあるらしいセナの家へと連れて行かれて、今ここに居る。
「早く入りなよ。れおくんもびしょびしょでしょ~?」
3647「……っ」
「れおくん?」
初めてだった。初めて他人の家に来た。始めに目に付いたのは玄関に飾ってある花。ドアを開けた瞬間、名前はわからないけれどオレンジ色の大きな花弁から良い匂いがした。
今、セナの家に来ている。
夜のジョギングをしていたらしいセナが、公園で作曲をしているおれを見つけた。こんな所で何してるのぉ? なんて話しかけられて、こんな時間からセナに会えた喜びに感動して作曲を続けようとしたところ、突然雨が降ってきたのだ。
最悪! と独りごちるセナに首根っこを掴まれたと思ったら、ズルズルとこの近くにあるらしいセナの家へと連れて行かれて、今ここに居る。
「早く入りなよ。れおくんもびしょびしょでしょ~?」
sayutaba18
DONEいずレオ短文。空き教室。くっつくいいわけ空き教室、くっつくいいわけ「『王さま』こんなところにいた……」
かさくんが『王さま』を探すようになってから数ヶ月。すっかりと俺はスタジオで待つ側になってしまった。来たら少し嬉しくなってしまうし、来なかったらやっぱりKnightsには戻りたくなかったのかな、などと思ってしまう。毎日が一喜一憂の日々で、それでも彼はやっぱりKnightsに居て欲しいから、今日も傷つけないようにと正解を探している。
今日はたまたま日直でかさくんが遅くなるとかで、こたつにはくまくんが既に居たし、なるくんも来ていた。後は『王さま』だけ来ていないという状況だったため、久しぶりに俺が『王さま』を探すことになった。去年は探さなくてもいつのまにか俺の隣にいた、小さな揺れるオレンジ色。
1568かさくんが『王さま』を探すようになってから数ヶ月。すっかりと俺はスタジオで待つ側になってしまった。来たら少し嬉しくなってしまうし、来なかったらやっぱりKnightsには戻りたくなかったのかな、などと思ってしまう。毎日が一喜一憂の日々で、それでも彼はやっぱりKnightsに居て欲しいから、今日も傷つけないようにと正解を探している。
今日はたまたま日直でかさくんが遅くなるとかで、こたつにはくまくんが既に居たし、なるくんも来ていた。後は『王さま』だけ来ていないという状況だったため、久しぶりに俺が『王さま』を探すことになった。去年は探さなくてもいつのまにか俺の隣にいた、小さな揺れるオレンジ色。
sayutaba18
DONEいずレオ短文。抱きしめ損ねる抱きしめ損ねる『俺は自分の布団でしか寝れないし、今日は布団が一個しかないから仕方なく隣で寝転んであげるけど、半分からこっち入ってこないでよねぇ! あと明日寝不足になったらあんたのせいだから!』
「……って言ってたのはどこのどいつだよ~」
呟いても、背中の向こうから返事はない。初めてセナが家に遊びに来て、思いの外盛り上がってしまったのでそのまま泊まって欲しいと懇願した結果、不機嫌なんだかよくわからない様子で吠えられた。
フン、と鼻を鳴らした後に、くるりおれに背を向けて、セナは肩まできっちりと布団をかぶって、静かになったのだ。
初めて友達が遊びに来るというイベントに興奮が抑えられなくて数曲作ってしまったし、一緒にご飯を食べるのにもテンションの昂りが抑えられなくて、何度うるさいと言われたことか。
1594「……って言ってたのはどこのどいつだよ~」
呟いても、背中の向こうから返事はない。初めてセナが家に遊びに来て、思いの外盛り上がってしまったのでそのまま泊まって欲しいと懇願した結果、不機嫌なんだかよくわからない様子で吠えられた。
フン、と鼻を鳴らした後に、くるりおれに背を向けて、セナは肩まできっちりと布団をかぶって、静かになったのだ。
初めて友達が遊びに来るというイベントに興奮が抑えられなくて数曲作ってしまったし、一緒にご飯を食べるのにもテンションの昂りが抑えられなくて、何度うるさいと言われたことか。
sayutaba18
DONEいずレオ短文。やきもち。いずレオ短文。やきもち 人類全てに好きと言って回るような奴に、いちいちやきもちなど焼いていたら、いくつ身があっても数日と持たないことは知っている。
自分のことをこいつは好きでいるだろうという自信はある。もしかすると、一番ではないかもしれない。けれども、捕まえておかなくても急に居なくならないのだなと、最近ようやく実感できたところで、自分の心も落ち着いているのを感じている。去年はぽっかり居なかった空間も、レオのいる生活によって埋められていっているのだ。
他の誰からも霊感を湧かせていても目くじらは立てないし、むしろそのくらい自由な方が、彼にとっても良いのだろう。
「れおくん、次は誰の曲作ってるのぉ?」
「ン~? ママの新曲」
床に這いつくばっているレオからさらりと返事があって、自分のこめかみがピクピクと動くのを感じた。
666自分のことをこいつは好きでいるだろうという自信はある。もしかすると、一番ではないかもしれない。けれども、捕まえておかなくても急に居なくならないのだなと、最近ようやく実感できたところで、自分の心も落ち着いているのを感じている。去年はぽっかり居なかった空間も、レオのいる生活によって埋められていっているのだ。
他の誰からも霊感を湧かせていても目くじらは立てないし、むしろそのくらい自由な方が、彼にとっても良いのだろう。
「れおくん、次は誰の曲作ってるのぉ?」
「ン~? ママの新曲」
床に這いつくばっているレオからさらりと返事があって、自分のこめかみがピクピクと動くのを感じた。
sayutaba18
DONEいずレオ短文。夏の花火。夏の花火 フィレンツェにいても日本にいてもあいつが唐突に来るのは何も珍しいことじゃない。始めのほうこそ驚いていたけれど、今では、あぁまた居るのね。程度には見慣れた光景である。
「セナ! 花火しよ!」
例えばそれが、部屋のドアを開けた瞬間に眼前に突き出された花火セットだとしても。
「……ここ、俺の部屋だよね?」
「あってると……思います」
奥から衣更の声がした。どうやら、俺の部屋であっているらしい。
「花火……? なんで?」
「やりたいからに決まってるだろ~!?」
先日れおくんは天祥院達とプールに行ってきたらしい。Knightsのみんなとバカンスもしたし、夏にやりたいことは残るところ花火ということらしかった。
「れおくん、俺以外にも友達いるでしょ? なんで俺?」
2801「セナ! 花火しよ!」
例えばそれが、部屋のドアを開けた瞬間に眼前に突き出された花火セットだとしても。
「……ここ、俺の部屋だよね?」
「あってると……思います」
奥から衣更の声がした。どうやら、俺の部屋であっているらしい。
「花火……? なんで?」
「やりたいからに決まってるだろ~!?」
先日れおくんは天祥院達とプールに行ってきたらしい。Knightsのみんなとバカンスもしたし、夏にやりたいことは残るところ花火ということらしかった。
「れおくん、俺以外にも友達いるでしょ? なんで俺?」
sayutaba18
DONEいずレオ短文。星に願いを。イベントで無配で置いていたものです。
星に願いを「なぁ、セナは流れ星にお願いごとしたことってある?」
梅雨が終わり、もくもくとした雲が出始めた頃、流星群が来るからと星を見に行こうと言い出したのはレオのほうだった。それっていつなの? と聞いてみると、わからない。と返ってくる。誘うからにはちゃんとした情報を提示してから誘えっての! と眉間に皺を寄せながら無言で手元の端末で調べると、それは八月のようだった。学院は夏休みに入っていたので、わざわざ待ち合わせをして外出をしようということだ。しかも、深夜に。泉は親の許可なく夜に出掛けられないので、行けなかったらごめんね。と前置きだけすると、しょんぼりと目の前のオレンジは頭を垂れて笑っていた。
ああ、もう。罪悪感の残る顔をしないでよねぇ。
6232梅雨が終わり、もくもくとした雲が出始めた頃、流星群が来るからと星を見に行こうと言い出したのはレオのほうだった。それっていつなの? と聞いてみると、わからない。と返ってくる。誘うからにはちゃんとした情報を提示してから誘えっての! と眉間に皺を寄せながら無言で手元の端末で調べると、それは八月のようだった。学院は夏休みに入っていたので、わざわざ待ち合わせをして外出をしようということだ。しかも、深夜に。泉は親の許可なく夜に出掛けられないので、行けなかったらごめんね。と前置きだけすると、しょんぼりと目の前のオレンジは頭を垂れて笑っていた。
ああ、もう。罪悪感の残る顔をしないでよねぇ。
sayutaba18
DONEいずレオ短文「めずらしい」頭痛で疲れたなぁってなる泉。
めずらしい「ああ、もう。ほんと最悪」
どんより曇っている空と同じように、頭も胸の奥も今一つスッキリしない。昨日は三十度以上あった気温も、今日は途端に最高気温が二十度になるとテレビが発表していた。冗談じゃない。気温の変化が激しいので、体調管理には気をつけて。なんて天気予報士が言っていたけれど、何をどう気をつけろという話だ。気休めに額に手を当ててみても、ズキズキと痛む症状は一向に症状は収まらなかった。気圧のせいにはしたくないのだけれども、梅雨入りしてめまぐるしく変わる天気のせいにせずにはいられなかった。
頭が痛いくらいで一日寝込んでいる場合でもないし、やらなければいけない家事もある。同居人のご飯も作ってあげなければ、また彼は食事を抜いてしまうだろう。自分は簡単なサラダでも良いけれど、肉食獣のレオには物足りないはずだ。
4035どんより曇っている空と同じように、頭も胸の奥も今一つスッキリしない。昨日は三十度以上あった気温も、今日は途端に最高気温が二十度になるとテレビが発表していた。冗談じゃない。気温の変化が激しいので、体調管理には気をつけて。なんて天気予報士が言っていたけれど、何をどう気をつけろという話だ。気休めに額に手を当ててみても、ズキズキと痛む症状は一向に症状は収まらなかった。気圧のせいにはしたくないのだけれども、梅雨入りしてめまぐるしく変わる天気のせいにせずにはいられなかった。
頭が痛いくらいで一日寝込んでいる場合でもないし、やらなければいけない家事もある。同居人のご飯も作ってあげなければ、また彼は食事を抜いてしまうだろう。自分は簡単なサラダでも良いけれど、肉食獣のレオには物足りないはずだ。
sayutaba18
DONEいずレオ短文「寝顔」寝顔 カーテンから漏れた日が照らす、銀色のまつ毛がふるりと震えた。そろそろ起きるのだろうかと凝視してみたけれど、一向にアイスブルーの瞳は見えてこなかった。美人は三日で飽きると言うけれど、レオはそんな日が来ることはないだろうと知っている。今だって、泉が起きるまでの贅沢な時間を噛み締めているのだ。他に寝顔を見て楽しい人物と言えば妹くらいだけれども、それに匹敵するくらい嬉々たる時間だ。
あ、頭が動いた。
少しだけ髪が揺れたので、今度こそ起きるのかと思ったけれど、寝返りを打つと同時に布団を少し持っていかれた。初夏を迎えても真っ白な肌は見えなくなり、替わりにふわふわの銀髪が目の前にある。そこに人差し指を突っ込んで、くるくるとのの字を書くように指に絡めて遊ぶ。さらさらでふわふわで気持ちがいい。起きている時にやろうものなら、瞬時に手を叩き落とされてしまうだろう。でも、生憎と文句を言う口は閉じられているのでその心配もない。
1077あ、頭が動いた。
少しだけ髪が揺れたので、今度こそ起きるのかと思ったけれど、寝返りを打つと同時に布団を少し持っていかれた。初夏を迎えても真っ白な肌は見えなくなり、替わりにふわふわの銀髪が目の前にある。そこに人差し指を突っ込んで、くるくるとのの字を書くように指に絡めて遊ぶ。さらさらでふわふわで気持ちがいい。起きている時にやろうものなら、瞬時に手を叩き落とされてしまうだろう。でも、生憎と文句を言う口は閉じられているのでその心配もない。
sayutaba18
DONEいずレオ短文「二回目のキス」二回目のキス「なぁ、おれたちってつきあってんのか?」
「なぁに? 急に」
「カオルに聞かれたんだよな~『君たち仲良すぎるけどつきあってるの?』ってさ」
「ふぅん。かおくんがねぇ。で、なんて答えたの?」
「ん~……よくわからないけどつきあってるかもしれない……? って」
「なんでそんな曖昧なの……」
「だった別に告白されたわけじゃないし」
「あんたは毎日俺に告白してるけどねぇ」
確かにセナのことは好きだし、毎日好きだ愛してる大好きだ! って言ってるような気がするけれど、セナは「はいはい」の返事が九割だ。たまに一割の確率で「俺も、れおくんのこと嫌いじゃないよぉ」って返ってくる。セナの嫌いは好きだってことは知っているけれど、直接好きだと言われたことはほぼない。
1225「なぁに? 急に」
「カオルに聞かれたんだよな~『君たち仲良すぎるけどつきあってるの?』ってさ」
「ふぅん。かおくんがねぇ。で、なんて答えたの?」
「ん~……よくわからないけどつきあってるかもしれない……? って」
「なんでそんな曖昧なの……」
「だった別に告白されたわけじゃないし」
「あんたは毎日俺に告白してるけどねぇ」
確かにセナのことは好きだし、毎日好きだ愛してる大好きだ! って言ってるような気がするけれど、セナは「はいはい」の返事が九割だ。たまに一割の確率で「俺も、れおくんのこと嫌いじゃないよぉ」って返ってくる。セナの嫌いは好きだってことは知っているけれど、直接好きだと言われたことはほぼない。
sayutaba18
DONEいずレオ短文。お題:記念日(利き小説企画で提出したもの)
今日は何の記念日?「はい、ここでリッツに問題です。今日は何の記念日でしょう?」
「えぇ~知らないけど……この前はなんだっけ?」
「この前はセナとおれが付き合って、初めてお花見した日です」
「あ~そうそう。で、答えは?」
「……わかんない」
「あ、それで今日セッちゃん一緒にいないんだ?」
「も~! 記念日がいっぱいあって覚えられん! 付き合った日くらいでいいじゃん!」
「じゃあその、付き合った日はいつなの?」
「えぇと……夏だったかな? いや秋だったっけ……」
「覚えてないんじゃん」
ファミレスにリッツを呼び出して、カラカラと音の鳴る炭酸を二人で飲む。そこらのアスファルトにはヒナゲシがたくさん芽吹き、タンポポが風に揺られ綿毛を飛ばしている。上着はいらないけれど、半袖を着るのにはまだ早い。そんな季節。
2113「えぇ~知らないけど……この前はなんだっけ?」
「この前はセナとおれが付き合って、初めてお花見した日です」
「あ~そうそう。で、答えは?」
「……わかんない」
「あ、それで今日セッちゃん一緒にいないんだ?」
「も~! 記念日がいっぱいあって覚えられん! 付き合った日くらいでいいじゃん!」
「じゃあその、付き合った日はいつなの?」
「えぇと……夏だったかな? いや秋だったっけ……」
「覚えてないんじゃん」
ファミレスにリッツを呼び出して、カラカラと音の鳴る炭酸を二人で飲む。そこらのアスファルトにはヒナゲシがたくさん芽吹き、タンポポが風に揺られ綿毛を飛ばしている。上着はいらないけれど、半袖を着るのにはまだ早い。そんな季節。
オムライス
MOURNINGカラチェク展示です。(※ ⭐︎の度に場面が変わります)
Distance of Swords(※ ⭐︎の度に場面が変わります)
「私のこと恋しいみたいで、玄関のドアを開けたら飛びついてくるの。もう疲れが吹き飛んじゃうわ」
「律儀にドアの前で待ち構えてるんだよねえ」
「そうなのよー。ほんと健気よね」
ペット談義は楽しい。ペットに愛を注いでいる人とは特に話が合う。一見近寄り難そうな人でも、ペットのことになると流暢に話してくれたりする。人と会話を続けるのが上手くない俺にとって救いになっている話題のひとつだ。
「これ、うちの子の写真。 かわいいでしょう」
かわいいね、と相づちを打つ。美しい毛並みの犬がきらきらした目でこちらを見つめている。
「あなたの猫ちゃんも見たい」と彼女の飼い犬そっくりの純粋な目で見られ、用意していた画像をスマホに表示させる。「あなたの髪色とそっくりね」と言われ、少しの罪悪感を覚える。
7390「私のこと恋しいみたいで、玄関のドアを開けたら飛びついてくるの。もう疲れが吹き飛んじゃうわ」
「律儀にドアの前で待ち構えてるんだよねえ」
「そうなのよー。ほんと健気よね」
ペット談義は楽しい。ペットに愛を注いでいる人とは特に話が合う。一見近寄り難そうな人でも、ペットのことになると流暢に話してくれたりする。人と会話を続けるのが上手くない俺にとって救いになっている話題のひとつだ。
「これ、うちの子の写真。 かわいいでしょう」
かわいいね、と相づちを打つ。美しい毛並みの犬がきらきらした目でこちらを見つめている。
「あなたの猫ちゃんも見たい」と彼女の飼い犬そっくりの純粋な目で見られ、用意していた画像をスマホに表示させる。「あなたの髪色とそっくりね」と言われ、少しの罪悪感を覚える。
sayutaba18
DONEいずレオ短文でカラフル。カラフル 或る人曰く、初対面で手厳しく怒られたと云う。
また或る人は、有ること無いこと理不尽に説教されたと云う。冷たい色、グレー色、そんな風に表現されることも少なくない。
悪い人ではないけれど、何を考えているのかイマイチわからなくて、いつも怒っていて、実は世話好きということを理解するのに時間がかかる。自分が突き放したくせに、あいつは離れていったなんて、寂しがる癖も治らない。
セナのことを知らない人間からしたら、そうなのだろう。まぁ確かに、面倒くさいやつだとおれも思う時がある。『王さま』の命令は、絶対! だなんて権力をかざしたこともあるけれど、おれからすれば「セナのいうことは、絶対!」なのである。
いつも怒っているかと言えば、まぁ、今日の天気にすら文句を言ってるセナのことだから、だいたいは合っているんだけれども……さすがにずっと怒ってはいない。いや、なにかしら毎日怒られている気はする。ほんとお母さんみたい。
1193また或る人は、有ること無いこと理不尽に説教されたと云う。冷たい色、グレー色、そんな風に表現されることも少なくない。
悪い人ではないけれど、何を考えているのかイマイチわからなくて、いつも怒っていて、実は世話好きということを理解するのに時間がかかる。自分が突き放したくせに、あいつは離れていったなんて、寂しがる癖も治らない。
セナのことを知らない人間からしたら、そうなのだろう。まぁ確かに、面倒くさいやつだとおれも思う時がある。『王さま』の命令は、絶対! だなんて権力をかざしたこともあるけれど、おれからすれば「セナのいうことは、絶対!」なのである。
いつも怒っているかと言えば、まぁ、今日の天気にすら文句を言ってるセナのことだから、だいたいは合っているんだけれども……さすがにずっと怒ってはいない。いや、なにかしら毎日怒られている気はする。ほんとお母さんみたい。
sayutaba18
DONEいずレオ短文。甘やかして甘やかして「れおくん!? だから変な棒とか石とか拾って来ないでって言ってるでしょ!? ああ、もう、ほんと嫌!」
「そんなこと言うなよな~! セナの鬼! 小言言うのがセナ! って感じだけど、たまにはおれを甘やかしてくれよ~!」
「はぁ? いつも甘やかしてあげてるでしょ? 文句あるの?」
「やだやだ! もっと優しくして!」
「赤ちゃんか!」
ああ言えばこう言う。ほんと駄々っ子の赤ちゃんみたい。尚も、やだやだと言い続け、手足をジタバタさせている。とても十九歳の男の子には見えない。
「わかった。今日だけ、甘やかしてあげる。小言も言わない。あんたのこと全肯定してあげる。それでいいでしょ」
「へ?」
「じゃあこの棒と石は洗ってバルコニーに干しておくからね。後で部屋に片付けておきなよ?」
1281「そんなこと言うなよな~! セナの鬼! 小言言うのがセナ! って感じだけど、たまにはおれを甘やかしてくれよ~!」
「はぁ? いつも甘やかしてあげてるでしょ? 文句あるの?」
「やだやだ! もっと優しくして!」
「赤ちゃんか!」
ああ言えばこう言う。ほんと駄々っ子の赤ちゃんみたい。尚も、やだやだと言い続け、手足をジタバタさせている。とても十九歳の男の子には見えない。
「わかった。今日だけ、甘やかしてあげる。小言も言わない。あんたのこと全肯定してあげる。それでいいでしょ」
「へ?」
「じゃあこの棒と石は洗ってバルコニーに干しておくからね。後で部屋に片付けておきなよ?」
sayutaba18
DONEいずレオ短文両片思い「あ、あのさ、リッツ」
「ん~? どうしたの~?」
『セナハウス』なんて珍妙な名がついたこの学院のスタジオで、いつも通りユニットの練習が終わったあとのことだ。こたつでうだうだしていると、それまで鼻歌交じりに一緒に暖まって作曲をしていた『王さま』の手がピタリと止まって、なんだか神妙な顔で話しかけてきた。
「おれ、セナのこと……す、好きなんだけど……」
「? うん。知ってるよ~」
「!? 知ってたのか? おれ言ったっけ?」
「いや、聞いてはいないけど……『王さま』セッちゃんのこと大好きじゃん」
「えっ……うん、そう……なんだけど……」
ぽっ、と『王さま』の頬が赤くなる。可愛いねぇ。なんて言ったらセッちゃんにぶっ飛ばされそうだけど。
3396「ん~? どうしたの~?」
『セナハウス』なんて珍妙な名がついたこの学院のスタジオで、いつも通りユニットの練習が終わったあとのことだ。こたつでうだうだしていると、それまで鼻歌交じりに一緒に暖まって作曲をしていた『王さま』の手がピタリと止まって、なんだか神妙な顔で話しかけてきた。
「おれ、セナのこと……す、好きなんだけど……」
「? うん。知ってるよ~」
「!? 知ってたのか? おれ言ったっけ?」
「いや、聞いてはいないけど……『王さま』セッちゃんのこと大好きじゃん」
「えっ……うん、そう……なんだけど……」
ぽっ、と『王さま』の頬が赤くなる。可愛いねぇ。なんて言ったらセッちゃんにぶっ飛ばされそうだけど。