Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    Lope

    @Lope_lw
    単一固定(左右も相手も固定)
    全年齢の小説はこれからこっちに投げるかも
    感想フォーム↓
    https://goo.gl/forms/R1YISsW68hwCQEdj2

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 20

    Lope

    ☆quiet follow

    長義くんが事務室に向かうとそこには桑名くんが待っていて、「豊前と松井に随分良くしてくれているらしいね」と言ってきて長義くんが息を呑むところから始まる長義くん一人称シリーズです。
    りいだあは不在ですが途中から松井くんが出てきます。

    ↓下記のフォームから、項目を選択するだけでざっくりとした感想が送れます。
    https://goo.gl/forms/R1YISsW68hwCQEdj2

    #ぶぜまつ
    japaneseClethra

    監視対象・江の者④「君が、山姥切長義くん、だっけ?」
     
     事務室の前に立つ大きな影。もっさりとした前髪で隠れた目。この俺、本歌山姥切長義は、その読めない表情を見上げて息を呑んだ。

    「最近、豊前と松井に随分良くしてくれてるらしいねぇ」
    「……まあ、松井には特に世話になっているからね。事務作業とかで」
    「今日はその『お礼』に来たんだよぉ」

     桑名江。江の刀剣男士の中で一番大柄で、畑仕事を好んでいる。服装も素朴で、穏やかな性格であるように見えるが、洞察力に優れ、理屈っぽい一面も窺える。……真に警戒すべきは、豊前でも松井でもなく、こちらだったか。俺はじっと身構える。桑名は、どう出てくるか。

    「というわけではい、これ。遠征お土産の地野菜」

     どさり。
     身構えている俺に、桑名はたくさんの野菜を手渡してきた。野菜はずっしりと重く、俺は少しよろけてしまった。

    「……え?」

     手元の野菜と、桑名の顔をつい交互に見てしまう。

    「桑名、これは……?」
    「えっ? 豊前と松井の二人が世話になってるお礼だけど」

     きょとんと小首をかしげる桑名。

    「一応、豊前と松井にもお礼言っとくようには言ったんだけどね。僕も山姥切くんには間接的に助けられてるし」
    「間接的に?」

     桑名が小さく笑った。

    「ほらあの、山姥切くんが来るまでは、僕が主にあの二人の世話焼いてたから……」

     俺が来たことにより桑名の負担が減った、ということか。

    「篭手切に面倒見させるのは気が引けるからねぇ」

     まあ、それは確かに。

    「この前なんか、松井が僕の雪見だいふくを一個カツアゲしてきて」
    「松井が?」

     あの松井がそんなことをするなんて、普段の物静かで理知的な様子からはまったく想像がつかない。身内相手だと遠慮がなくなるタイプなんだろうか。

    「うん。そしたらすぐ後に豊前が来て、多分松井と分けようとしてた雪見だいふくを一個ポンッと置いてってさ」
    「ああ……」
    「そういう感じのことが全部僕一人に降り掛かってくるわけだよ。本当に山姥切くんが来てくれてよかった」

     俺なんかは監視・観察任務の一環だから割り切れるけど、そうでもないのに振り回されるのは大変なんだろうな。俺は桑名につい同情をしてしまっていた。

    「だから、山姥切くんには少しでも健康でいてほしいんだよねぇ」
    「あっ、この野菜ってそういう?」
    「それもある」

     桑名、だいぶ正直な奴だな。
     しかしこの量の野菜、どうやって食そう。厨に持っていけば、燭台切あたりが喜んで料理してくれるだろうか。

    「葉物なんかは『すむーじー』とかにしても美味しいよぉ」

     俺のその考えを見透かしたのか、桑名がオススメの食べ方を紹介してきた。前髪に隠れて目は見えないが、すごくにこやかな表情をしているのがわかる。

    「あっ、噂をすれば松井だ!」

     俺の後ろへ手を振る桑名。つられて振り向いてみると、松井が少し驚いたように俺を見た。

    「珍しい取り合わせだね?」
    「豊前と松井がお世話になってるお礼を言ってたんだよぉ。松井も常日頃からそういうのはきちんとしないと」
    「フ、わかっているよ」

     別にそんな、そこまで気を遣わなくてもいいけれど。コーヒーメーカーも貰ったことだし。

    「親しき仲にも、って言うからね。今度、珈琲に合うお菓子でも持ってくるよ」

     親しき仲、か。……少し、くすぐったいな。

    「あ、感謝の気持ちとして山姥切くんを推し青汁会議に招待するってのはどう?」
    「それいいね、賛成」
     
     ちょっと待て、何なんだその会合は。

    「僕と桑名で、色々な青汁を飲み比べる会といったところだ」
    「2000年あたりのやつから結構飲みやすくなったよねぇ」

     名前の通りの活動内容だった。……その会合、豊前は参加してるのか?

    「してないよぉ」
    「一回誘ったんだけど、青汁を一口飲んだだけで無言になってしまって」

     なるほど。

    「でも、寡黙な豊前もすごくこう……かっこよくて、好きだなって……思っちゃったな……」

     うっとりとした表情で語る松井。よかったな、豊前。一口だけでも青汁を飲んだ甲斐はあったみたいだぞ。

    「山姥切くんも、いつでも顔出していいからねぇ」

     うん、まずはこの大量の野菜を食べてから考えることにするよ。差し当たっては、スムージーの作り方でも燭台切に教えてもらおうか。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ☺💯💕💕☺☺☺👍👍👍☺☺☺☺☺☺☺☺☺☺☺
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    Lope

    PROGRESS松井くんが空き家に連れ込むぶぜまつの進捗晒しです。
    ほんのりとホラー風味で、この次の場面からエロに入っていきます。

    ↓下記のフォームから、項目を選択するだけでざっくりとした感想が送れます。
    是非ご利用ください。
    https://goo.gl/forms/R1YISsW68hwCQEdj2
    万屋街の片隅で、僕たちは(続き) 薄暗い空き家の廊下を、豊前は手を引かれながら奥へと進んでいく。土足のまま屋内に上がるのに慣れていないせいか、豊前は少し居心地の悪さを覚えていた。
     屋内は特に荒らされた様子もなく、居住者の気配だけが忽然と消えたようであった。天井の端には蜘蛛の巣が張っていて、小さな蛾が主のいないその巣に絡められているのが見える。
     豊前が静かな屋内を見回していると、いつの間にか、手を引いていたはずの刀剣男士が姿を消していた。薄暗い空間は静寂で満たされていて、一振きりだと心細さを否応なしに自覚してしまう。声を出して名前を呼ぼうにも、彼の名前がわからない。かくして豊前は、途方に暮れてしまう。

    「こっちだよ」

     静かに囁くような声が聞こえて、豊前は思わず顔を上げる。それと同時に、廊下の先に見える襖が音もなく開いた。豊前の息を呑む音が、静寂の中で微かに響いた。
    1905

    Lope

    DONEぶぜまつの日ということで、現在書いているぶぜまつエロの導入部分を先行してこっちでupします。ほんのりとホラーテイストだけど、ここからエロになります。信じてください。

    ↓下記のフォームから、項目を選択するだけでざっくりとした感想が送れます。
    是非ご利用ください。
    https://goo.gl/forms/R1YISsW68hwCQEdj2
    万屋街の片隅で、僕たちは 万屋街には、松井江の姿をした幽霊が現れる。そのような噂が方方の本丸でまことしやかに囁かれ、ついには政府も調査に乗り出す事態となってしまった。
     政府の調査機関には、多くの本丸から目撃情報が寄せられた。それらを精査していく過程で、その幽霊と遭遇しやすくなる条件や幽霊の詳細な挙動が明らかになっていった。
     その松井江の姿をした幽霊は、豊前江の姿があるときに高確率で目撃される。しかしその近くに同じ本丸の松井江や、霊や怪異にまつわる逸話を持っていたり寺社に祀られていたことのある刀剣男士がいると、いつの間にかその姿を消してしまうという。
     また、その幽霊は万屋街の外れにある空き家付近に頻繁に現れる。更に、その幽霊は一振でいる豊前江に近づいてきて、その空き家に誘い込もうとしていたという事例も複数報告されている。そのいずれの事例でも、同じ本丸の松井江が豊前江を呼び止めた瞬間に幽霊が姿をくらませていたため、刀剣男士や審神者等に対しての被害は無かった。
    3915

    Lope

    DONE昨日ホットケーキまんを食べたときに降りてきたぶぜまつSSです。コンビニのイートインスペースも自CPにかかると爆エモデート空間になるんだなあ ろぺを

    ↓下記のフォームから、項目を選択するだけでざっくりとした感想が送れます。
    是非ご利用ください。
    https://goo.gl/forms/R1YISsW68hwCQEdj2
    コンビニのイートインスペースとぶぜまつ 突き刺すような寒空の夜。コンビニエンスストアの入口横、背もたれの短い無機質な椅子の背もたれに、松井江が腰掛けている。店内は暖房が効いているとはいえ、ドアが開くと冷たい風が容赦なく入ってくる。そのため松井は防寒具のショートコートとマフラーを身に着けたままであった。
     松井はどこかそわそわした様子で、長い脚を何度も組み直している。窓ガラスには、外があまりに暗すぎるせいか、松井の整った顔が反射して映っていた。寒さのせいか、鼻のあたりがほんのりと紅くなっている。松井がその紅色をまじまじ見つめていると、後ろから声をかけられた。

    「悪い、待ったよな」

     振り向く松井の瞳には、ダウンジャケット姿の豊前江が映っていた。豊前は手に持ったものを机に置いて、それから松井の隣の椅子を引く。そこへ腰を下ろすと、豊前は松井に太陽のような笑みを見せた。
    2431

    related works

    hydroxidestar

    DONE戦闘の余韻抜けなくてキスしちゃう

    松井の腰が抜ける

    ぶ「キスだけでいかせてやんよ」

    事に及ぶ

    「指舐めて」と松井の口へ近づける。

    これで書けばよくない?と思い、書きました!!
    身も恋も溶かすのはきみヒトリ「やあ、松井江。出陣お疲れ様」
    「蜂須賀虎徹、ただいま。今日は君が昼当番なんだね」
    「ああ。すぐに食べるかい?」
    「そうしたいのだけど豊前が帰還途中から眠そうでね……。寝かせてきたらすぐ食べるよ」
    「了解した。きみたちの分は取り分けておくね」
    「ありがとう」

    上手く誤魔化せただろうか。
    豊前が眠いというのは、嘘だ。僕も豊前も戦闘の興奮がまだ体に燻っていて、興奮している。周りに悟られないよう平静を装っているが、それにも限界がある。なんとか部屋に辿り着くなり、豊前は噛み付くようなキスをしてきた。熱い、溶けそうだ。
    唇が合わさっただけなのに、全身が沸騰したように熱くなっている。お互いのジャケットは畳の上に放り投げた。後で畳まないと皺になるなあ、なんてことを考える余裕はこの時まで。豊前はキスを続けながら、僕の胸を弄る。つねったり摘まんだり。裾から入り込んだ長い手が伸びてきて、胸や腹をまさぐる。うそれだけで思考は停まりそうなのに、豊前はキスを止めない。何度も何度も舌を絡め取られて、豊前の唾液が僕のと混ざる。
    2064

    recommended works