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    ゆきこ

    軌跡のロイド沼在中、支援課箱推し。ロイド君を中心に色々雑多に放り投げてます。正直地雷原のようなものだと思うので自衛をお願いいたします。
    Rとかこれはちょっと、という話はこそフォロ限定にしておりますがどうかご了承くださいませm(_ _)m

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    ゆきこ

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    エアスケブ2本目は初書きロイエリ(というか支援課+ロイエリ?)です。リクを見ててパッとネタが浮かんだので書いてみましたがどんなもんでしょう(汗)
    そもそも日頃ほとんど男女カプを書かないので、果たしてこれで良いのか? 大丈夫なのか? と今プルプルしてますが、せっかく書いたので上げてしまいます!
    ふたりの服装はHSのあれのような感じ(ただしエリィさんはもう少し露出は控えめ)かなと思います。

    #軌跡
    locus
    #ロイエリ
    royeri.
    #特務支援課
    #ファルゲーエアスケブ2022
    falgaeAirSkeve2022

    わざわざ休みを合わせ、ロイドに買い物につき合ってもらう約束をし。今日はデートだと実家のクローゼットから可愛いワンピースを引っ張り出して、いつもより気合いを入れてメイクをしたエリィだったが、待ち合わせ場所に現れたロイドを見て思わずため息をつく。

    「はあ……」
    「え、エリィ? ため息なんかついて、どうしたんだ?」
    「……ねえ、ロイド。私ね、今日はデートだからと思って、頑張ってお洒落してきたの」
    「え? あ、ああ、とても綺麗だ」
    「ふふ、ありがとう。……なのに貴方の格好はいつもとあまり変わらないじゃない? もう少しお洒落して欲しかったなって、ちょっと思ってしまったの」
    「ぐ。……すまない、エリィ」
    「まあいいわ。貴方がそういう事に疎いのは良く知っているから。なら、そうね……」

    しばし考え込んだエリィは、何か思いついたようでパッと明るい顔になると、貴方の服を、私に見立てさせてちょうだい? と言った。

    「え? いや、でも、今日は君の買い物のはずじゃ」
    「いいから。……最近ずっと、忙しかったでしょう? だからロイドとふたりで出掛けたいと思って、買い物はその口実だったのよ」

    そう言いながら顔を赤くするエリィにつられて、ロイドの顔も赤くなる。
    エリィとつき合うようになってからしばらく経つが、忙しさの余りデートするような時間はなかなか取れず。それどころか二人きりになれる時間も限られていて、もしかして、寂しい思いをさせてしまっていたのかとようやく思い至ったロイドは、ほんと俺って鈍いよな、と思い、ため息を押し殺す。そしてエリィのしたいようにしてくれ、今日はいくらでもつき合うから、と彼女の手を取ると、百貨店の方へと歩き出した。


    百貨店の紳士服売り場にて。もう二時間ほど着せ替え人形にされているロイドは、さすがに疲れてきたな、と今度は隠さずため息をついた。
    あれも似合うんじゃないかしら、こっちも似合いそう、と次から次にエリィが持ってくるものだから、カジュアルな物からフォーマルな物まで、この売り場に置いてある服の大部分を着たのではないだろうか。
    すると、さすがにやり過ぎたと気づいたのか、エリィは少し気まずそうな顔で、ごめんね、疲れたでしょう? と労いの言葉をかけてくる。

    「ああ、いや。いくらでもつき合うって言ったのは俺だし」
    「でも今ため息、ついてたでしょう? ……そうね、そろそろお昼だし、ご飯がてら休憩にしましょうか」
    「休憩って、まだ続ける気なのか!?」
    「ええ。だってなかなかない機会なんだもの、楽しまなくちゃ」
    「そ、そうか。……まあ、君が楽しいなら良いけどさ」
    「あら。わかってないわね、ロイド。貴方と一緒だから楽しいのよ?」
    「え。エリィ!?」

    突然言われた事に、ロイドの顔は真っ赤になり。わたわたと慌てる様を見て、エリィはくすりと笑って言う。

    「ふふっ。いつも貴方にとんでもないことばかり言われて恥ずかしい思いをしてるんだもの。ちょっとしたお返しよ」
    「ええ……」

    だが、そんな事を言われても自身の言動にあまり自覚のないロイドには少しばかり納得がいかない。しかしにこにこと笑うエリィを見てまあいいか、と思うと、どこでお昼を食べようか、と話題を切り替える事を選択し。
    その日の夕方、支援課ビルに帰ってきたロイドの手には、たくさんの紙袋が下げられていたのだった。

    「ちょっと買いすぎじゃないか?」
    「いいじゃない、貴方がお金を出した訳じゃないのだし」
    「いや、だからこそ余計にこう、何ていうか、情けないんだよ」
    「私のわがままなんだから気にしないで。って言っても気にしちゃうわよね、ロイドは」
    「すまない、エリィ。せっかく君が選んでくれたのに」
    「それこそ、気にしなくていいわ。なら、ロイド。次のデートの時にはちゃんとその中から選んだ服を着てくること。そして今度は、私の服を選んで、プレゼントしてちょうだい? それでおあいこよ」
    「エリィ。……ああ、そうだな」

    ビルの入り口付近で立ち止まり、話をしていたふたりだったが、そこへこほんと咳払いが聞こえ。次いでミーティングスペースの方からティオとランディの声が聞こえてきた。

    「ランディさん。あのふたりはいつまでやっているんでしょうか」
    「さあな。俺らがいることすら目に入ってねえみてえだしな」
    「うわ、ランディ!? それにティオも、いつからいたんだ?」
    「おふたりが帰ってきた時からですが」
    「お前ら完全にふたりの世界に行っちまってたもんな」
    「ちょっと、ランディ! ティオちゃんもっ」
    「ねえねえ、ふたりの世界ってなに?」
    「き、キーアには、まだちょっと早いから」
    「そ、そうそう。あ、そろそろお夕飯の支度を始めなくちゃ!」
    「俺も手伝うよ」

    顔を赤くし、慌てるふたりにキーアの無邪気な質問が止めを刺す。そしていたたまれなくなったふたりは紙袋を置き去りにキッチンの方へと逃げ。
    ティオとランディは顔を見合わせ、ため息をつくのだった。

    「逃げたな、あいつら」
    「逃げましたね。……まあ良いでしょう。おふたりには、幸せになって欲しいですし」
    「だな。ま、のろけるのは程々にして欲しいもんだが」



    おまけ 出かける前のロイドとランディの会話(本文中に入れたかったけど文がおかしくなりそうで諦めました、無念!)

    「おいロイド。お前まさかその格好で行く気か?」
    「え? うん、そうだけど。……おかしいかな?」
    「いやおかしいっつう以前の問題なんだが」
    「?」
    「ま、お前にゃわかんねえか。いいさ、その格好で行って、お嬢に怒られてこい」
    「え、怒られるのか? それはいやなんだが! どこがどうおかしいのか教えてくれよ、ランディっ」
    「んなこと言ってももう時間がねえだろうが。ほら、行った行った」
    「わ、ちょっと、押すなよ、ランディっ」
    「……はあ。あいつに女心が理解出来る日が来るのかねえ」
    「女心を理解したロイドさんは最早ロイドさんではない気がしますが」
    「確かに。ただでさえ振り回されてるってのに、そんなことになったらお嬢が気絶しちまうな。しかしお前も遠慮がねえな、ティオすけ」
    「そんなの今さらでしょう。さ、私たちは仕事に行きますよ、ランディさん」
    「へいへい。……ま、仕事はキッチリ片付けてやるから、精々デートを楽しんでくれよ、おふたりさん」
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    ふたりの服装はHSのあれのような感じ(ただしエリィさんはもう少し露出は控えめ)かなと思います。
    わざわざ休みを合わせ、ロイドに買い物につき合ってもらう約束をし。今日はデートだと実家のクローゼットから可愛いワンピースを引っ張り出して、いつもより気合いを入れてメイクをしたエリィだったが、待ち合わせ場所に現れたロイドを見て思わずため息をつく。

    「はあ……」
    「え、エリィ? ため息なんかついて、どうしたんだ?」
    「……ねえ、ロイド。私ね、今日はデートだからと思って、頑張ってお洒落してきたの」
    「え? あ、ああ、とても綺麗だ」
    「ふふ、ありがとう。……なのに貴方の格好はいつもとあまり変わらないじゃない? もう少しお洒落して欲しかったなって、ちょっと思ってしまったの」
    「ぐ。……すまない、エリィ」
    「まあいいわ。貴方がそういう事に疎いのは良く知っているから。なら、そうね……」
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