バルハラみっち先輩後輩とら武の死ネタキャプション見てねーっ!人が死ぬぜ!
バルハラみっち軸で信頼し合ってたとら武。
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血ハロで武道が一虎を庇い重症を負って意識不明。マィは関係無いやつ殴り殺しかけたから一旦は止まったが、殺意は変わらず。
一虎は一時的に猶予を受けたような、いわゆる保留状態になった。
『こいつが目ぇ覚ましたら、お前の所に行く』
そう呟いてその日マィは血塗れたままその場を去った。
血濡れでボロボロになったみっちを抱えて救急車へ乗せる。容態はやはり良くない、大切な人を更にもう1人失いかけている一虎の心は酷く綻び始めていた。
そして、あの恐ろしい瞳で言われた言葉は間違いなく"武道が目を覚ました時が自分の
命日になる"という事を示していたのだった。
病室に毎日訪れては武道の横に花を飾ったりする。初めは水の量が分からず零していた花瓶も、次第に花によって量を変えるようになった。
訪れた溝中のメンツから、『お前が巻き込んだからタケミチは…!』と言われたりする。当然の事だった。反論する気はない、ただ事実を言われただけだった。そのせいで今こいつはこうして目を覚まさない。
『償いはする。ただ、その先に俺はいない。後を頼む』
それだけ言って頭を下げる。それ以上の言葉には意味が無いことを知っていた。
どういうことなのか全員は何となく察してしまいみんな口を噤むしかなくなった。
その後も毎日病室を訪れては直に触れて、生きてることに安堵する一虎。
「死んだら…終わっちまうんだもんな…」
意識はまだ戻らない。
…
ある日少し病室を離れた隙に、マィが訪れていた。
その事実に一気に全身が冷えて、駆け寄り震える声でマィの前で地面に額を付ける。
「こいつは、何も関係ないんだ。」
そう言って顔を上げた。
その時の真っ直ぐすぎる目に苛立ってしまい、感情が溢れ出したマィ。
「なんで今更てめぇがそんな目できんだよ。ずりぃだろ」
思い切り掴みあげられ、拳を向けても無抵抗な一虎。今ここで殴ったところで何が変わる訳でもない。壁にガンっとぶん投げて、意識のない武道に向き直る。関係のない奴を殴って、負わせた怪我のぶんの謝罪を述べに来たらしい。
一言だけ「悪かった」と伝えると振り返ることなく病室を出ていった。
一虎は、暫く呆然とした様子でその病室が暗くなるまで項垂れていた。
…
『一虎君、俺流石に喧嘩向いてないし正直この位置合ってないと思うというか…』
『いーんだよ、お前に戦力とか求めてねーし。大体俺らでぶん殴ってりゃお前の方行かねーだろ』
『そうだけどそうじゃないというか…』
そう言いずらそうに頭をかく後輩の、言わんとすることは何となくわかっていた。
自分なんかを腹心の立場に置いて、いいのかと悩んでいる。そんなに自信が無いのかと、からかってやってもいいけどまあ何か証拠でも渡すべきかと思いついたのがこの耳飾りだったわけで。
『お前にやる。これでいいだろ』
『…ピアス俺空けてな』『は?俺が今開けてやるよほら耳かせ』『うわーっ!!』
そんな風にして付けさせた唯一のお揃いの品。
そう言えば、病院に運ばれてからこいつの分は見てないなと。
思い出して、あの日の場所へ向かった。いくら探してもそこにはなく、何日も何日もかけて探し回った。
誰かが持っていったのかもしれないと半ば諦めかけていた時。
聞きなれた鈴の音がした。振り返るとそこにはマィが居て。
「これだろ」
と手にもっているものをかざした。
「てめぇが死んだら返してやるよ」
そう言ったのを聞いて一虎は静かに頷いた。
『あいつまだ起きねぇのか』
『回復は…してるらしい。そろそろのはずだ』
『目覚ましたら直ぐに連絡しろ。』
『分かってる』
短い、旧友からとは思えないくらい簡素な死刑宣告を一虎は冷静に受け取った。
…
柔らかい日差しが差し込む、昨夜の雨が上がり見せた空は優しかった
『…かず…とら君…』
『…長かったな、武道。』
『うん…凄く眠くて』
『朝弱いもんなお前、…まだ眠いのか?』
『…うん、…起きたいのに…話したいのに…』
『無理すんな、休んどけって。』
『…一虎くん』
『ん?なんだよ』
『…また、飯食い行きましょうね…』
『……あぁ、お前の好きなもん何でも奢ってやるよ。』
『ふふ…』
短い会話をして、みっちは再び目を閉じた。その表情はあまりにも穏やかで。少しだけその髪に触れると罪人は笑って、さよなら。と呟いた。
ーーー
少しだけ眠り、目を開く。ほんの少し前まで一虎君と話していたような…
そこには溝中のメンバーがいて、やけに久々に見たような気がした。
聞きなれた鈴の音がして、姿を探すが求めていた人は見当たらない。
代わりに、求めていた音はすぐ手の近くから聞こえていたことに気づく。
「あっくん、…なんでこの一虎君のピアス…2つあるの?これ、俺と先輩のお揃いだから1つは…先輩に渡して欲しくて…」
「羽宮先輩からなんだ、2つとも。お前に持ってて欲しいって…頼まれた」
その日初めて武道は先輩の訃報を知った。
それは一虎が死んで丁度3日目のことだった。
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後日談続編
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一虎君が居なくなり芭流覇羅も無くなり、目に光のないまま喪失感に苛まれつつ呼吸を毎日繰り返す。
両耳から聞こえる鈴の音だけが自分にとっての癒しだった。
不意に墓の前で蹲っていたところ、1人の青年に声をかけられる。白髪の青年は俺のそばに座り、静かに肩を寄せた。
多分相当朦朧としてるみっちをベタベタに囲うイザ武始まる。
武道が寝言でよく言う一虎が誰なのか気になって調べたら故人で、両耳に付けているピアスの鈴と関係あることを知る。
目を覚ましたみっちに一虎のことを調べたと伝えて抱きしめる。
そして、ピアスに触れて「俺にもそれ分けてよ」って自分のカランとなるピアスを渡し、鈴2人とも1つづつ付けることになる。
次第にみっちも落ち着いてきて、外に出かけて少しずつ表情を見せるようになった。
しかし、街歩いてたらそのうちマィを見かける。その瞬間みっちがすごい過呼吸なっちゃって慌てるイザナ。
抱きしめて背中摩ったりする。それをマィも遠目から見てて、(あいつあの時の)って思って何かあったのかと心配になり、近寄ろうとしたら
過呼吸になりながらもみっちが
「かずとらく…を…返し…て」
って言うから、イザナも今真後ろにいる奴が
全ての根源って気付くし、マィもその言葉聞いてさらに …あぁ… ってなっちゃうしみっちはそれだけ言って気失っちゃう。
イザナはこうさせた存在とみっちの心配で頭も腹の奥もぐちゃぐちゃになってる。
けど、みっちのが大事だから急いで病院に向かった。
…
また別の日、
一人で歩いてたみっちをマィが見かける。過呼吸にはならず向き合ったみっちに、バジさんの件と兄貴の件を話す事にしたマィ。
みっちはとらぴのやってきたことを初めて知るんだけど…
本当にそれじゃああの中で死ぬべき人って居なかったんじゃないかって気づいてしまい、みっちはとうとう精神的に壊れてしまった。
そのあとイザナがみっち探しに来たら、凄くぼーっとしたみっちがへたりこんでいた。
しかしイザナを見つけると笑って子供っぽく喋りかけてきた。
「…武道…?」
「いざなくー!!おれ、おなかへった!」
って小学生みたいになっていた。マィが…
「…事実を話しただけだ」
って、震える声で言うとつかみかかるイザナ。
なんで、…やっと表情を見せてくれたのに…!と言うイザナにマィが
「知ってもらう必要がこいつにはあった!一虎がやってきたことを俺はやっぱり許せねぇよ!でも、それでもこいつに話したのは…こいつが……こいつも同じような目に遭っちまったからなんだよ…」
そう泣きながら言った。
ぼーっとした状態ペタンと座ったままのみっちに近付いて、
「…お前も、同じなんだよな…俺と…」
って呟いて去ってく。
「…?いざなくん、あのひとだあれ?」
「何でもないよ…帰ろう、武道。腹減ったろ」
「うん!」
そう言って武道の手を引いて去っていく。彼らが顔を合わせることはもう二度となかった。
…
今のイザナの情報網だと、多分細かい所までは分からないんじゃないかな…
みっちは本当にあの時とらぴから何も言われず先輩として接していただけで、とらぴがしようとしてたことも知らなかった。
とらぴはとらぴでみっちを巻き込む気なんてなくて、まさかあぁなるとは思わなかった。死の覚悟はしていたけど、病室での時間を経て漸く初めてそこで"みっち1人を置いていくことの辛さ"を実感した事になる。それだけが気がかりだった。
マィがまたほんっとーーに辛い立ち位置。償いをさせたことで、一応表面上折り合いはつけたけど、失ったものは大きすぎたわけで。そんで久々に出会ったみっちの様子は、まるで過去の自分と全く同じで同じ目に合わせた事実を噛み締めながらも後悔はひとつも無い。なるべくしてなったと分かっている。
イザナは面影から話しかけたら思ったより気に入ってしまったみっち。とても虚ろに自分に寄りかかる姿が好きだったけど、とらぴの名前がきになって、少しだけ調べてしまう。過去の人を失った自分と同じだと気付いて悲しみを分け合おうとした。
全員優しさゆえの行動みたいな終わり方なっちゃった。
感じだけど私そんな細かいことまで思いついてないので、もし文字として出す日が来たら多分その場で感情とか書き出しますね。
またマィに、業を背負わせてしまった…
ごめんよ…。。。