ガチ親子煉さん21くらいで交際相手に嵌められる形でデキ婚→2〜3年で嫁が男作って失踪子供は置いてく→子供はいい子だし可愛い→この子供は炭治郎なんだけど、11歳くらいで前世を思い出す→大正時代恋人だった人の子供になっちゃったど〜しよパパのこと好き
パパは当然俺のこと息子としか思ってないし…っておもってるたんじろ。でも煉獄さんも実は記憶思い出してて、でも子供だし前世の恋人とはいえ手は出せない!
でも一緒の家で暮らしてるわけだからラッキースケベもあって理性がもたん!どうしよ!
結局たんじろが高校卒業したタイミングでお互いカミングアウトして付き合う
ハッピーエンド
たんじろは絶対パパとか呼ばないけどハートつきでパパ❤️って甘えて欲しい
「れんごくしゃ、れんごくしゃ」
「君も煉獄さんなんだが……」
「う?」
小さい頃の俺は父さんのことをそう呼んで困らせていたらしい。なんでそんな風に呼んでいたのか、今となっては全く思い出せない
父さんは21の時結婚して(所謂デキ婚らしい)24の時に離婚した。俺は母親の顔も覚えてないし、母も、捨てるように置いていった俺のことなんてもう覚えてもいないのかもしれない。詳しくは教えてもらえないが、どうやら母は浮気をして、その相手と駆け落ちしたらしい。こんなにかっこいい父さんを捨てるなんて、俺には信じられない。
まあ、そんな訳で俺は父さんとずっと二人暮らしだ。
まず、俺の話をしよう。
俺の名前は煉獄炭治郎12歳。今年小学校を卒業してこの春からキメツ学園中等部に通う。
掃除や料理がほとんどできない父さんに変わり家事全般は俺の仕事だ。小さい頃はしょっちゅう瑠火さん(お父さんのお母さん、つまりおれのおばあちゃんだ)と千寿郎さん(お父さんの弟、顔がお父さんにそっくり!)がおうちに来てくれて世話を焼いてくれた。俺が小学校に上がってしばらくしてから子供用のセラミック包丁で料理のお手伝いを始めた。初めて作った大きさがバラバラで歪な形の野菜が入ったカレーを父さんは「うまい!うまい!炭治郎は天才だな!」と泣きながら食べてくれた。父さんの役に立てたことが嬉しくて、楽しくて、料理にのめり込んだ。今では大抵のものは作れるし、瑠火さんにもお墨付きをもらっている。
掃除や洗濯だって、小学校に入学してから瑠火さんと千寿郎さんのお手伝いから初めて、今はひとりで何だってできる。
ふたりとも、「まだ子供なんだからそこまでしなくていい」「いつだって私たちを頼ってくれていい」と言ってくれたけど、自分でできることは自分でしたいと思った。俺が自分でできれば、その分一緒にゆっくりできる時間が増えるでしょう?、と言ったら瑠火さんも千寿郎さんも、何故か父さんも一緒に泣いていた。
「ねえ、お願いパパ♡」
***
「どんどん出会った頃のあの子に似てくるんだ。もう俺の手の中に戻ってくることはないとわかっているのに」
お母さんのこと?おれは父さんとほんとうに血が繋がってるのかと疑うくらい似ていない。きっと母さん似なんだろうと思ってた。父さんはまだ母さんのことが忘れられないの?俺を通して母さんを見てるの?
「彼女は気づいてたんだろうな。君を通して過去の恋人に想いを馳せていた事に」
過去の恋人?なんの事。どういう事。
***
悪寒がする。
暑いのか寒いのかわからない。妙に喉が渇いて乾燥している。久しぶりに熱を出した。
仕事を休むと言ってくれた父に、大丈夫だからと送り出した。今までは寂しいと思う暇もなかったのに、今はしんと静まり返ったこの部屋が、ひどく広く感じる。
昨日感じた嫌な予感は朝には明確に不調となって顕れ、体を蝕む。
「なるべく急いで帰るから」
「もう小さい子供じゃないから一人で大丈夫だよ。どうしても無理だったら病院に行くし」
「なにかあったらすぐに電話しなさい!」
「ありがとう。いってらっしゃい」
そう言って父さんを送りだした手前、電話する訳にも行かない。家に常備していた風邪薬を飲んで、少し眠ったけれど、熱はまだまだ下がらない。
もう何年も風邪なんて引いてなかった。熱が出るのって、こんなにしんどかったっけ。
夢見が悪い。
***
「おぼえて、たんですか?」
「俺の気持ちも知ってて、それでもこの18年間ずっとしらないふりしてたんですか?」
「俺は曲がりなりにも君の父親だ。今は、昔とは違う」
「そんなの関係ないじゃないですか!子供ができる訳でもないんですよ?!きんしんそーかんしたって、いまと同じ、二人で家族でいるだけじゃないですか!それじゃダメなんですか?!」
「……っ!」
「ねぇ、煉獄さん。俺たち、今世ではずっと一緒にいられるんです。それでいいじゃないですか」
「……降参だ。俺の負けだ、竈門少年」
「じゃあ……!」
「ただし条件がある」
「条件?」
「君が成人するまで性交渉はしない。それから、君に好きな人ができたらこの関係はなしだ。たとえ相手が女だろうと、男であろうと俺たちはただの親子に戻る」
「そんなの、ありえません!俺が好きなのはあなただけです」
「今は思い出したばかりの記憶に引きずられて、俺のことを好きだと思っているだけかもしれない。気軽にそんな風に決めつけるべきではない」
「過去の竈門炭治郎は関係ありません!生まれてから十八年間、ずっと父として俺を育ててくれた貴方を見てきました。煉獄炭治郎として、俺はあなたが好きなんです!」
「ねぇ、煉獄さん。俺、今日で二十歳になりました。約束通り、いまでもあなたの事が好きです」
「俺は、君の父親失格だな」
「ふふっ」