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    _hirondelle_n

    のきのの軒先
    お越しくださいましてありがとうございます!
    描いたものの置き場です。
    MDZS曦澄のらくがきばっかり。

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    _hirondelle_n

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    【曦澄】セブンティーンアイス食べる話

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    recommended works

    sgm

    DONE曦澄ワンドロお題「秘密」
    Twitter投稿していたものから誤字と句点修正版。
    内容は同じです。
     冷泉へ向かう道の途中に注意しないと見逃してしまうような細い道があることに、ある日江澄は気が付いた。
     魏無羨が金子軒を殴って雲夢に戻りひと月ほどたった頃だったろうか。
     魏無羨が帰ってからというもの、江澄は一人で行動することが多くなった。
     時折は聶懐桑と一緒に行動することもあるが、半分かそれ以上は一人だった。
     藍氏の内弟子以外は立ち入りを禁止されているところも多くあるが、蓮花塢と違って、この雲深不知処は一人で静かに過ごせる場所に事欠かない。誰も来ない、自分だけの場所。かつ、仮に藍氏の内弟子に見つかったとしても咎められないような場所。そうして見つけたのが、この細い道を進んだ先にある場所だった。おそらく冷泉に合流するだろう湧き水が小川とも呼べないような小さな水の道筋を作り、その水を飲もうと兎や鳥がやってくる。チロチロと流れる水音は雲夢の荷花池を思い出させた。腰を掛けるのにちょうど良い岩があり、そこに座って少しの間ぼんやりとするのが気に入っていた。ともすれば、父のこと、母のこと、魏無羨のこと、五大世家の次期宗主、公子としては凡庸である己のことを考えてしまい、唇を噛み締めたくなることが多 3083

    takami180

    PROGRESS長編曦澄11
    兄上やらかしの全貌
    (重要なネタバレを含みます)
     蓮花塢の風は夏の名残をはらみ、まとわりつくようにして通りすぎる。
     江澄は自室の窓辺から暗い蓮花湖を見下ろした。片手には盃を、片手には酒壺を持っている。
     一口、二口、酒を含む。雲夢の酒である。
     天子笑はこれもまた美味であるが、雲夢の酒はもう少し辛い。
     もう、三日前になる。雲深不知処で天子笑を飲み、浮かれた自分はこともあろうに藍曦臣に酒をすすめた。
     まったく余計なことをしたものだ。
     江澄は舌を打った。
     
     酒を飲んだ藍曦臣は、しばらくはただにこにことしていただけだった。
    「味はどうだ?」
    「味、ですか」
    「うまいだろう?」
    「そうですね。おいしい……」
     突然、藍曦臣の目から涙が落ちた。ぽたぽたと流れ落ちていく涙に、江澄はぎょっとした。
    「ど、どうかしたか」
    「ここで、おいしいお茶をいただきました。二人で」
    「二人?」
    「阿瑶と二人です」
     胸を衝かれた。
    「阿瑶は本当に優しい」
     息がうまく吸えない。どうして奴の名前が出てくる。
    「私が蘭陵のお茶を好むことを覚えていてくれて、おみやげにといただいたことがありました」
     動転する江澄をよそに、藍曦臣は泣きながら、またにっこり 1527

    takami180

    PROGRESS続長編曦澄5
    あなたに言えないことがある
     机上に広げられているのは文である。藤色の料紙に麗しい手跡が映える。
     江澄はその文をひっくり返し、また表に返す。
     何度見ても、藍曦臣からの文である。
     ——正月が明けたら、忙しくなる前に、一度そちらにうかがいます。あなたがお忙しいようなら半刻でもかまいません。一目、お会いしたい。
     江澄はもう一度文を伏せた。手を組んで額を乗せる。頭が痛い。
     会いたい、とは思う。嬉しくもある。それと同じだけ、会いたくない。
     会ったら言わねばならない。先日の言葉を撤回して、謝罪をして、そうしたら。
     きっと二度と会えなくなる。
     江澄にはそれが正しい道筋に見えた。誰だって、自分を騙した人物には会いたくないに決まっている。
     江澄は袷のあたりをぎゅっとつかんだ。
     痛かった。痛くて今にも血が吹き出してきそうだ。
     だが、現実に鮮血はなく、江澄の目の前には文がある。
     いっそ、書いてしまおうか。いや、文に書いてはそれこそ二度と会えなくなる。もう一度くらいは会いたい。
     自分がこれほど厚顔無恥とは知らなかった。
     江澄は文を片付けると、料紙を広げた。ともかくも返事を送って日取りを決めよう。
     まだ、日は 1610