スターチスを求めて⑤
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*翌日へ/三日目/
その日の授業を全て受けたあと、僕はまた寮長会議に呼び出されていた。けれど、数日前に呼び出された時以上の不安感は無かった。フェデリーコ先輩にも手伝って貰ったし、情報を集めるだけは集めた。僕が犯人ではないことは証明できなくとも、僕以外にも怪しい生徒が居ることぐらいは伝えられるはずだ。
「……よし」
いつものように、一人呟いてこぶしを握る。それから、コンコンコンと目の前を扉をノックした。
「どうぞ」
あっ、今回はアメリア寮長だ。思いながら、扉を開けて「失礼します」と声を張った。
「それで、どうでしたか。この三日間。何かと、調べていたようですが」
入って早々、アメリア寮長にそう問われる。それに、「はい」と返して話し始めた。
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