水→麿「清麿、一生のお願いだ!女装してくれ!」
そう言って僕は幼なじみに土下座された。水心子正秀、彼は僕の長年の幼なじみだ。ちなみに僕も彼も同性だ。いきなり何をと話を聞けば両親に色々とせっつかれてるらしいが水心子はまだ結婚したくないらしい。理由は分からないけど色々あるんだと思う。水心子の恋愛観は歳の割には古めかしいもので。セフレの話をした時はそれはもう大変だった。水心子と結婚する子は一生分の幸せが保証されている。だって彼はとても真面目で優しいから。
「女装してもバレると思うけど」
「…それは分かってる。」
「ならどうして?」
「何回か考えたんだ。私なりに。でもいつも同じ答えになるんだ。僕のそばにいるのは君以外ありえないんだ。清麿」
君以外ありえない…これが女の子だったら赤面ものだろう。でも僕は男だし、今更と思い、ほんの少し考えてみる。そうしてしばらく考えてでた結論は水心子と同じもので。