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    ひわ@turoporfali

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    ひわ@turoporfali

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    🤍💜としらゆりさん。最終回後のおはなし。

    病院よりも退屈なところ 夏休みが嬉しいのは、シリウスと会える機会が増えるからだ。仲間が嫌いなわけじゃないけど、シリウスは、あまりBar Fに寄りつこうとしない。誘えば来るし、話すけど、自分からはこちらへ来ようとしない。休みなら、朝から会える。
     あれから会えるなんて思ってなかったから、それでもいいけど。
    「カレー、食べていかないんだ」
    「毎食毎食あれでは飽きがくるだろう」
     僕の横を歩くシリウスが、ちらりとこちらを見た。
     みんなと仲直りをしてからのシリウスは、僕が知っていた頃からも、敵対していた頃からも違う。なんだか少しだけ子供がえりしたような、そんな気がしている。言ったら怒られそうだけど。
    「聞きたいことがある」
     いきなり立ち止まるシリウスにぶつかりそうになる。
    「なに?」
    「あのとき、何か話したのか」
     あのとき。できれば知らないふりをしたかった。あの暗闇の中で見つけた鍵穴。そのむこうにいた、あの人のことを。

    (病院より退屈なところね。ここは。死んだら自由になれると思っていたのに)
     それは僕も同じだった。
    (後腐れないように、手ひどく振ってやったのに、まさかこんなことになるなんて、本当、バカみたい)
     そうなんだ。僕も、本当にバカみたいなことをしたんだ。
    (同じバカどうし、気が合うわね)
     僕は、あなたとは気が合わないと思う。
    (まあそう言わないでよ。わたしもさっさとこんなところ出て、新しい男でも)
     そこで、この人は言葉を切った。口調の硬さに気づく。この人は、シリウスを解放してあげようとしているんだ。僕は気づかないふりをする。
    (あなたと何を話したか、あの人には伝えないで)
     あの人はそう言った。

    「何も」
     僕は答える。
    「そうか」
     こちらを見ずに、シリウスはつぶやいた。

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