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    846_MHA

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    たいみつ。付き合ってる。弱ってるタイジュくんが可愛くて堪らなくてお世話焼いちゃう🍯くんの話。

    #たいみつ

    三大欲求 どんな人間でも3大欲求が満たされないと弱くなってしまうとしみじみ思う。このことは、あの大寿くんだって例外ではない。

    ――

     カチャンとドアの鍵が開く音が聞こえて玄関へ向かう。そこには5日振りに家に帰ってきた大寿くんが、立ってるのも限界な様子で佇んでいた。
    「おかえりー。」
    「...三ツ谷。」
    「ただいま。」も言わずに、大寿くんはオレの腰を引き寄せて覆い被さるように抱き締めてきた。コートも脱いでいないので正直冷たいけど、ぎゅうぎゅうと抱き締めてくる様子が可愛いので我慢してその背中に手を回す。
    「ん、お疲れ様。明日仕事は?」
    「休みだ。テメェは...。」
    「オレも休み。飯出来てるよ、取り敢えずコート脱ごうぜ。」
    「あぁ。」
    返事をしながらも大寿くんは一向に動こうとしない。今回は相当お疲れだと分かって、オレは腕の中でにんまりしてしまった。ここまで疲れてる時の大寿くんは甘えん坊になってそれはもう可愛い。そしてこの弱った姿は世界中でオレしか見れないのだと思うと、こんな大寿くんのお世話を焼くのが結構、いやかなり好きだったりする。
    「たーいーじゅーくーん。ほら、皺になるからコートとジャケット脱いで。飯も風呂も準備出来てるからもうちょっと頑張ろうな。」
    オレだって久しぶりの大寿くんをもっと堪能したかったけど、このままでは睡眠欲しか満たしてあげられないので抱きつく身体を引っぺがして背中を押し、まずは手洗いうがいのために洗面所へ連れて行った。
     手洗いうがいを済ませてオレにコートとジャケットを脱がされた大寿くんは、スラックスとワイシャツのままダイニングテーブルに座っている。いつもは絶対にシャワーを済ませてから飯にするので珍しい光景だ。そんな大寿くんに何度目かの可愛いという感情を抱きつつ、用意していた夕飯を並べていく。
    「三ツ谷...。」
    「はいはい醤油な。」
    いよいよ大寿くんはオレの名前と相槌しか喋らなくなってしまう。呼ばれるだけで大寿くんが何をしてほしいのか分かるようになったのは、一緒に暮らし始めて1年経ったくらいから。
     大寿くんはどんな状態でもオレの飯は絶対残さないので、こういう時は簡単に食べられて胃に優しいものを作るようにしている。今日は野菜たっぷり煮込みうどんと冷奴。ともすれば寝息を立ててしまいそうな口を必死に動かして、大寿くんは綺麗に完食した。可愛い。
    「飯食った?じゃ、風呂入ろ。」
    「三ツ谷...。」
    「うん、すぐにでも寝たいのはすっげェ分かるけど入っとけばもっと気持ちよく寝られるから頑張ろうぜ。」
    そう言いながら大寿くんを浴室へ連れて行き、手早く脱がせていく。忙しすぎてまともにシャワーも浴びてなかったのか、脱がせると大寿くんの匂いが一層強くなった。思わずムラっときたけどとにかく今日は休ませたいのでなんとか耐える。ついでに一緒に入ってしまおうと思って、自分のセーターに手を掛ける。
    「寒いから先入ってて良いよ。」
    って言ったけど、大寿くんはオレが脱ぎ終わるまで裸で待っていた。可愛い。
     2人で浴室に入ると、まず大寿くんを洗っていく。指の腹で優しくシャンプーを泡立てると、大寿くんの口から気持ちよさそうな溜息が漏れた。
    「気持ちいい?」
    「あぁ、三ツ谷は...。」
    「オレは寒くないから平気。」
    頭から爪先まで綺麗に洗った大寿くんを湯船に入れて、今度は自分をパパッと洗ってしまう。そして、大寿くんの背中にもたれるように風呂に浸かった。待ち構えてたように大寿くんが後ろから抱き締めてくる。
    「はぁー...気持ちよ...。大寿くん、風呂入るのも久々なの?」
    「ん...。」
    「そっかァ、マジで仕事忙しかったんだな。お疲れオーナー。」
    大寿くんが寝ないように声をかけ続ける。悔しいけど、体格差がありすぎて大寿くんが寝てしまったら運んであげられない。
    「三ツ谷...。」
    「お、そろそろ上がる?」
    「ん...。」
    2人で湯船から出てバスタオルで身体を拭いていく。パンツも履かせてあげようと思ったら、最後の気力を振り絞って自力で履いていた。可愛い。
     パジャマに着替えたら、最後の仕上げで大寿くんの髪の毛を乾かす。目を閉じて半分寝たような大寿くんがオレに髪を触られて気持ち良さそうにしてるのを見て、とうとう
    「はは、あーー可愛い。」
    と口に出してしまった。開き直ってドライヤーを終えるとおでこにキスをひとつ贈る。
    「よし終わり!オレも明日の朝飯の準備したらすぐ行くから、先寝てていいよ。」
    一応そうは言ってみたけど、やっぱり大寿くんキッチンまでついてきた。後ろから緩く抱き締めて、大寿くんがおでこをオレのつむじにくっつけてグリグリしてる。
    「みつやァ...。」
    「うんもう限界だナ!でも明日の米だけセットさせて!炊き立てのご飯食べさせてあげられるから!」
    背中に大寿くんというひっつき虫を付けたまま、なんとか炊飯器の予約を終わらせて寝室まで辿り着く。2人してベッドに横になった瞬間、大寿くんがオレの身体を抱き込んだ。ここまでよく頑張ったねという労いを込めてポンポンと背中を叩く。
    「...みつや。」
    「おやすみ大寿くん。」
    触れるようなキスを一つ贈ると、大寿くんは満足気に目を閉じて1分経たないうちに眠ってしまった。今回は甘えたレベルMAXだったな。今日の可愛い可愛い大寿くんを思い出しながら、気づけばオレも眠りについていた。

    ――

    目が覚めると、目の前にはあどけない顔した顔で眠る大寿くんがいた。貼り付いていた目の下の濃い隈も、しっかり食べてしっかり寝たからだいぶ薄くなっていて安心する。朝飯を作ろうと思ってそっと起き上がると大寿くんの目が薄く開いた。
    「みつや...。」
    「あ、ごめん起こした?」
    「いや、ちょうど目が覚めた。」
    そう言って起き上がった大寿くんは大きく伸びをした。キリッとした顔つきが昨日と全然違って、思わず笑いが漏れる。
    「おはよう大寿くん。」
    「...おはよう。」
    ちゃんと挨拶も返ってきたから、睡眠欲と食欲はしっかり回復したらしい。
     焼き鮭と卵焼きに、ほうれん草の味噌汁。昨日のうちに予約しておいたご飯も時間ぴったりで炊き立てだ。我ながら理想の朝飯だな、と満足しながら料理をダイニングテーブルへ持っていく。そこに大寿くんがちょうど洗濯物を干し終わって戻ってきた。
    「今日も美味そうだな。」
    「だろ。昨日のうちに炊飯器セットしたおかげで炊き立てだよ。」
    恥ずかしがらせる意図はなかったけど、昨日のことを思い出したのか大寿くんがすごい顔になった。それに耐えきれなくて吹き出すと、大寿くんは照れ隠しとばかりにお茶を取りにキッチンへ向かっていった。
     目の前の朝飯を2人で黙々と食べる。昨日の夕飯が軽めだったからか、大寿くんは一膳目のご飯をぺろりと平らげ、2膳目のご飯を大盛りでよそってきた。その食べっぷりに惚れ惚れしていると、不意に名前を呼ばれる。
    「三ツ谷。」
    「ん、なに?」
    「朝飯食い終わったら抱いていいか。」
    綺麗な箸づかいで焼き鮭をほぐして、これまた綺麗な動作でご飯を口に運びながら、大寿くんは普通の顔で聞いてくる。けどオレを見てくる目はエロいことしたいってギラギラしていて、そのアンバランスさに笑ってしまう。机の下で大寿くんの足をオレの足でつーっとなぞった。
    「大寿くんの3大欲求の仕上げだな。」
    「?」
    「シてェのは大寿くんだけじゃねェの。それ食べて早く抱けやオラ。」
     睡眠欲と食欲を満たした大寿くんは獣のように求めてくる。弱った大寿くんのお世話はこのこと込みでオレの楽しみなんだ。

    ――

    「3大欲求が0の時の大寿くんって可愛いよね...。」
    息も絶え絶えに呟いた言葉は、喘ぎすぎて掠れていて自分でも上手く聞こえなかった。
     陽が差し込む明るい寝室で2ラウンド。会えなかったのも触れなかったのもこちらも同じなので、それは大いに盛り上がってしまった。
    「何言ってんだテメェは。」
    大寿くん物言いは乱暴だけど、オレの頭を撫でる手は優しい。その感触が心地良くて、もっと浸れるように目を瞑った。
    「だって昨日の大寿くん、ほとんどオレの名前だけで会話成立してたぜ。あー可愛かったなァ。」
    「蒸し返すな!...いつも助かる。」
    あんなにフラフラだったけどしっかり記憶はあるようで、大寿くんの耳が赤くなっていく。恥ずかしいくせにちゃんとお礼を言うところが最高に可愛くて愛しい。ベッドに縁に座る大寿くんに向かってころんと転がった。
    「3大欲求、性欲まで全部満たされた?」
    「...性欲じゃねェ。」
    「はい?」
    「俺の3大欲求。食欲、睡眠欲。それで性欲じゃなくてテメェだ。」
    「......クッッセェ台詞。」
    今度はオレが恥ずかしくなる番だった。大寿くんに背を向けて両手で顔を覆う。ばーかばーかあんだけ世話されといて今更そんな台詞吐いてもかっこよくねェんだよ!なんでこんな言葉にキュンとしてしまうんだオレのばか!
     赤くなっているオレの顔が見えたんだろう、大寿くんがニヤッと笑ったのが目の端に映る。かっこいいけど、ロクな事を考えてない時の笑顔だ。
    「そんで、三ツ谷欲は生憎まだまだ足りねぇんだな。ってことで今からもう2ラウンドだ。」
    「っ。」
    「おかげさまでテメェ以外の欲求は全回復した。家のことは全部俺がやるから、安心して吸い取られろ。」
    大寿くんが再びオレの上に覆いかぶさってくる。顔を覆っていた両手はアッサリと剥がされてしまった。クソ、さっきまであんなに可愛かったのに!追加2ラウンドって本当にまだまだオレ不足じゃないか。あーもう今日は立てないかもなァって思いつつ、ここまで求められばこちらも興奮してしまうわけで。降ってくる口付けを受け止めながら、大寿くんの腰に足を絡めた。
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