大学生×プロ いつもと同じ時間に目が覚めたのは奇跡だと思った。
自分の身長に合わせて買ったベッドよりも大きいそれには俺以外にもう一人が眠りこけている。俺とあまり身長の変わらない、男二人分が使うにはちょっと窮屈で、今にも落っこちそうな身体を真ん中へ転がす。どうせ俺はもうベッドに戻るつもりはないから、広々と使ってもらった方がいいと思ったからだ。
フルセットの試合後でもこうはならないくらいに重い身体を引きずって、よたよたとバスルームを目指す。スリッパを履こうとしたら腰が抜けて、思いっきりベッドの縁にぶつかったけど起きなかったのは良かった。起きていたら絶対に揶揄われていた。
立っていられなくはないけど、真っ直ぐ立つのはしんどくて冷たいタイルにべったり身体をくっ付けてシャワーを浴びる。冷たい水に身体が震えたのはほんの十秒くらいで、直ぐに温かいお湯がベタつく肌の上を流れ落ちた。
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