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    MapleKAKUNI

    @MapleKAKUNI

    曦澄のすけべ置き場

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    【曦澄かるた2024】 『ち』
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    ななさん(@eleven__rain) 主催の企画に参加させていただきました!
    すごいしっとりとしたSSを書き下ろしていただきました。すっげ。色っぽい雰囲気〜〜こういう曦澄を私も描きたいものです。ありがとうございます。

    #曦澄かるた2024

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    takami180

    DONE曦澄ワンドロワンライ
    第二回お題「失敗」

    付き合ってない曦澄、寒室にて。
     夜、二人で庭をながめる。
     今夜は名月ではない。寝待月はまだ山の影から顔を出さない。寒室の庭は暗く、何も見えない。
     藍曦臣はちらりと隣に座る人を見た。
     あぐらをかき、片手に盃を持ち、彼の視線は庭に向けられたままだ。
     こうして二人で夜を迎えるのは初めてだった。
     江澄とはよい友人である。月に一度は雲深不知処か蓮花塢で会う。何もしない、ぼんやりとするだけの時間を共有させてもらえる仲である。
     それでも、亥の刻まで一緒にいたことはない。江澄が藍曦臣を気遣って、その前に必ず「おやすみなさい」と言って別れる。
     今晩はどうしたのだろう。
     平静を保ちつづけていた心臓の、鼓動が少しばかり速くなる。
     宗主の政務で疲れているのだろう。いつもより、もう少しだけ酔いたいのかもしれない。きっと彼に他意はない。
     自らに言い聞かせるように考えて、白い横顔から視線を引きはがす。
     庭は、やはり何も見えない。
     ことり、と江澄が盃を置いた。その右手が床に放り出される。
     空っぽの手だ。
     なにも持たない手。
     いつもいろんなものを抱え込んでふさがっている彼の手が、膝のわきにぽとりと落とされている。
     藍 1843

    takami180

    PROGRESS長編曦澄その8
    スーパー無自覚兄上
     ——ところで、雲深不知処では葉が色づきはじめました。かわいらしい竜胆の花も咲いています。
     竜胆を見ているとあなたを思い出します。あの美しい紫はあなたの衣の色にそっくりです。
     そういえば、蓮花塢はまだ夏の終わり頃なのでしょうか。
     魏公子が寒くなるのが早いと言っていました。忘機が魏公子のために毛織物の敷布をいつもより早く出していました。
     あなたも今頃に姑蘇へいらしたら、寒く感じるのでしょうか。
     もう少し秋深くなったら、一度こちらへおいでください。見事な紅葉が見られますよ。
     
     藍曦臣ははたと筆をとめた。
     危ないところだった。また、「早くあなたにお会いしたい」と書くところだった。
     しばし考えて、「そのときはまた碁の相手をしてください」と結んだ。
     これで大丈夫だろう。友への文として及第点をもらえるのではないだろうか。
     最初の文は散々だった。
     雲夢から姑蘇へ戻ったその日から、三日続けて文を出した。そうしたら返事は来ずに、四日目に本人がやってきた。借りた文献を返しにきたついでにと、面と向かって返事をもらった。
     まず、返事が来ないうちに次の文を出さない。それから、必要以上に 2210

    takami180

    PROGRESS続長編曦澄11
    これからの恋はあなたと二人で
     寒室を訪れるのは久しぶりだった。
     江澄は藍曦臣と向かい合って座った。卓子には西瓜がある。
     薄紅の立葵が、庭で揺れている。
    「御用をおうかがいしましょう」
     藍曦臣の声は硬かった。西瓜に手をつける素振りもない。
     江澄は腹に力を入れた。そうしなければ声が出そうになかった。
    「魏無羨から伝言があると聞いたんだが」
    「ええ」
    「実は聞いていない」
    「何故でしょう」
    「教えてもらえなかった」
     藍曦臣は予想していたかのように頷き、苦笑した。
    「そうでしたか」
    「驚かないのか」
    「保証はしないと言われていましたからね。当人同士で話し合え、ということでしょう」
     江澄は心中で魏無羨を呪った。初めからそう言えばいいではないか。
     とはいえ、魏無羨に言われたところで素直に従ったかどうかは別である。
    「それだけですか?」
    「いや……」
     江澄は西瓜に視線を移した。赤い。果汁が滴っている。
    「その、あなたに謝らなければならない」
    「その必要はないと思いますが」
    「聞いてほしい。俺はあなたを欺いた」
     はっきりと藍曦臣の顔が強張った。笑顔が消えた。
     江澄は膝の上で拳を握りしめた。
    「あなたに、気持ち 1617