ベランダベランダ2
金と時間と余裕さえあれば、ワンオペ育児は楽勝だと思っていたが、絶対に一人ではどうにも行かない時は来る。
そのため、大親友の一人に助っ人を頼んだ。
プロのベビーシッターを頼めば良いだろうが、これからも親友に頼むかもしれない。なので慣れてもらうために呼んだ。
インターホンが鳴り、潔高はパッと顔を上げた。
「あ…!」と指を玄関へ向けて、五条を見ている。誰かが来る事なんて、あまり無いし、宅配便かウーバーイーツくらいだ。
「潔高、玄関を開けに行こう」
トトトと廊下を進み、潔高はピンポーンが鳴るとワクワクして玄関を覗きに行く。
まだ鍵を開ける事は出来ないから、一人で出られない。
「さぁ、誰が来たか、覗いてごらん?」
4016