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    g_negigi

    @g_negigi

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    POIPOI 12

    g_negigi

    PROGRESSいつ完成するかわからないのでポイピクに投げておく。
    五が伏姉弟の面倒を見始めた直後と想定しています。あまり甘さはなく、五+歌くらいな感じになる予定。五が教師になることを歌に伝える話。若い二人がお互いの未来の話をする。
    未来の話ひそひそ。ひそひそ。
    自分の周りで小声で交わされる会話が嫌でも耳に入る。

     ——ご覧になりましたか、あの顔の傷。
     ——京都校の女術師ですか、嫁入り前でしょうにな。
     ——女の分際で、いっぱしに呪術師を名乗るからああなるんですよ、どうせ大した術式でもないのに。

    ああ、もううんざりだ。歌姫はそう思っていたが、本心は悟られないように人前では笑顔を崩さないよう努める。こんなところで悶着を起こすわけにはいかない。今日は関係者のほとんどが、呪術高専東京校に集う日なのだ。
     呪術高専では、毎年新年度の授業開始前に呪術教育に関わる諸関係者の会合がある。教員、補助監督だけでなく、上層部の人員も東京校に集合し、新年度にあたっての情報共有を行うのだ。普段は京都校で教鞭を取っている歌姫も、母校である東京校に馳せ参じていた。そして、一年ぶりに歌姫と顔を合わせた者のほとんどが、ぎょっと驚いた態度を隠せずにいるのをうんざりしながら笑顔で受け流していた。
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