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    #深夜の魔師弟お絵描き字書き60分一本勝負

    ワンドロ【身長】

    #DB
    #魔師弟
    magicMaster
    #ワンドロ

    成長と共に近づく距離休憩に入り、悟飯が差し出した水を岩に座って飲む。

    悟飯は立ったまま俺を見ながら、何かに気がついたように首を傾げた。

    「…ピッコロさんて…」

    あれ?と顎やら頭やらに手を回しながら俺の周りをぐるぐると回る。
    いい加減それも鬱陶しく、なんだと呼び止めればうーん、と唸って指を立てた。

    「なんか、身長低くなってますか?」
    「は?」
    「いや、なんかもっとこう、座ってても僕より目線が高かった気がして…」

    立ってる時は気が付かなかったけど、と呟きながらまた、俺の背中の方をきょろきょろ覗き込む。

    「なんだそんなことか。そうだな。パンが生まれた時だから3年ほど前か。あの頃よりは低くしている。」
    「している?」
    「あぁ、そうだ。お前のところだと何かと不便だろう」

    俺の言葉に大方察しがついたのか、ああ!と手を打って俺の横に座った。

    「そっか。ピッコロさんは身体の大きさを変えられるんでしたね」
    「ああ」

    傾けられたペットボトルから水がどぷどぷと吸い込まれるように消えていく。
    何処にそんな空きがあるのか。
    こいつらの食事はいつ見てもそう思わされる。

    「…でも、そう言われてみれば僕も結構背が伸びたけど、ピッコロさんとの差ってあんまり変わらなかったかも。あれもわざと伸ばしてたんですか?」
    「ああ。あれは…」

    ピッコロさん!と俺を仰ぎ見る少年。
    期待と尊敬に満ちた眼差しではにかむ表情。

    屈託のない純真すぎるその瞳があまりにも近くにくれば、思わず目を細めずにはいられなかった。

    だから逃げるようにそうしたのだとでも言えば、また調子に乗って俺を揶揄うように笑っては、そんなんじゃない、嬉しいだけだとはにかむんだろう。

    「ピッコロさん?」

    座り込んでちょうどの位置にくる視線。
    覗き込んだ顔が近い。

    今ではその顔も見慣れたものだ。
    近すぎる距離感の掴み方も、その愛情の受け取り方にも。

    無防備なその後頭部を掴み唇を奪う。

    「ふ、これくらいがちょうどいいだろう」
    「…つ、ツボがわかんないなぁ」

    困ったように照れ笑い、もう一度顔を寄せる。

    触れるだけのそれで、どれだけ満たされるか。
    あの頃の俺は想像もつかないだろうなとおかしくなった。
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    Replies from the creator

    Umi1115Tkso

    DOODLE現パロ?(30歳/45歳)の2人で誕生日祝い文です!!めちゃくちゃ遅刻!!

    個人的に足さんが室さんとおんなじ量の酒を飲んでるのに、しれっとしてたら激癖なんですよね……室さんも強いけど、情緒の起伏は激しかったら可愛いなぁ……
    あと、15歳差って何?だんだん歳の差が誤差になっていくのすごい熱いな……という話です。
    途中の足さんのセリフはご自由に補填してください!
    誕生日感薄いけど、誕生日文章です!!
    きっと最期のその日までオレの腕の中に抱えられた、生まれて一年ばかりしか経ってない生命は、春の日和よりも幾分も温かかった。その小さすぎる手を握った感触を生涯忘れることはないだろう。

    「あんなちぃさかった足摺がもう三十かぁ。オレも歳を取るわけだわなぁ」
    「よく毎年毎年、飽きもせず同じ感慨に浸れますね」

    全く、と呆れたように酒を煽る。その悪態が照れ隠しなのも承知だった。
    耳まで真っ赤にして小さくなって俯いてた子供の頃も、うるさい、恥ずかしい事を言うなと邪険にしてきた十代の頃も、火照る顔を酒のせいにして、もういいでしょうと狼狽えていた二十代の頃も。
    そうやって思い出していく全てがまた感慨となる。くぅーっと強い酒を煽ってその胸の熱さに呆けた。
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