いなばリチウム @inaba_hondego 小説メイン刀:主へし、主刀、刀さに♂mhyk:フィガ晶♂文アル:はるだざ、菊芥、司♂秋文スト:織太 ☆quiet follow Yell with Emoji POIPOI 52
いなばリチウム☆quiet followDONE『言葉紡ギテ縁ト成ス』bnalオンリー開催おめでとうございます。なかなか初夜に至れないはるだざを応援するだんくんの話です。あんまり応援感ないかも。3Pとかではないです。R18。 Age verification Tap to full screen .Repost is prohibited Let's send reactions! freqpopularsnackothersPayment processing Replies from the creator Follow creator you care about!☆quiet follow いなばリチウムDONEデキてるけどえっちなことはまだな主へし 催眠術ネタhttps://poipiku.com/IllustDetailPcV.jsp?ID=594323&TD=8385890これと同じ二人だけど読まなくても多分大丈夫催眠主へし へし切長谷部という刀剣男士は、一見生真面目そうでとっつきにくそうな印象があるが、一度身内とみなすと、急に色んなガードが緩くなるかわいいやつだ。 今日も戸を開け放したまま、机の上に広げたままの本を見て、そんなことを思う。実質長谷部の個室みたいになっている近侍部屋とは言え、俺を含め出入りは自由なんだからもう少し気を付けたらいいのに。とはいえ、せっかく緩んだガードをまた強固にさせるのも、もったいないような。見るのも悪いなと思いつつ、何せ堂々と広げてあるのでつい表紙を見てしまう。 『素人にも刀剣男士にも簡単にできる!害のない催眠術のかけかた』 ……これまたあやしい本を手に入れたもんだ。政府の公認マークが入っているから、万事屋あたりで買ったんだろう。公認マークが入っているからって信用しすぎるのもよくないぞ。 2526 いなばリチウムDOODLEhttps://poipiku.com/594323/10131977.htmlhttps://poipiku.com/594323/10323792.htmlこれらのシリーズの続き。続続・社畜審神者と近侍の長谷部 アラームが鳴る気配がして、跳ね起きた。 「っ、わ、いま、時間…っ」 慌てて電子端末を見る。五時半。まずい、寝すぎたかも。外はまだ暗いが始発はもう出てる時間だ。慌ててベッドから降りようとして、俺は布団の上でバランスを崩した。 「……?」 布団だ。ベッドじゃない。夢か、寝ぼけてるのか? 天井も見慣れた灰色じゃなくて、やけに広い。住み慣れたワンルームじゃない。寝坊した、と思って心臓はばくばくしているのに、まだ夢の中のような不思議な感覚だった。え、あれ、と混乱していると、傍らでむく、と影が起き上がった。 「あるじ……?」 眠そうに目をこすりながら、近侍のへし切長谷部が体を起こしている。近侍。そうだ。ここは現世じゃない。本丸だった。 1134 いなばリチウムTRAININGhttps://poipiku.com/594323/10668650.htmlこれの続き。騙されやすい審神者と近侍の長谷部の話。だまされやすい審神者の話2 疎遠になっても連絡をとりやすい、というタイプの人間がいる。 それがいいことなのか、はたまたその逆であるなのかはさておき、長谷部の主がそうだった。学校を卒業し、現世を離れてから長いが、それでも時折同窓会やちょっとした食事会の誘いがあるという。ほとんどは審神者業の方が忙しく、都合がつかないことが多いけれど。今回はどうにか参加できそうだ、と長谷部に嬉しそうに話した。 もちろん審神者一人で外出する許可は下りないので、長谷部が護衛として同行することになる。道すがら、審神者は饒舌に昔話をした。学生の頃は内気であまり友人がいなかったこと、大人しい自分に声をかけてくれたクラスメイトが数人いて、なんとなく共に行動するようになったこと。卒業する時に連絡先を交換したものの、忙しさもありお互いにあまり連絡はしていなかったこと。それでも年に一度は同窓会や、軽く食事でもしないかという誘いがあること。世話になっている上司を紹介したいと何度か打診され、気恥ずかしさはあったものの、紹介したいと思ってもらえることは嬉しかったこと。今回やっと予定が合い、旧友とその上司に会えること。 1820 いなばリチウムDONEいずれさにちょぎになるまだお互いに自覚がないさにちょぎ未満すったもんださにちょぎ序章 刀剣男士と色恋沙汰なんて、どうかしている。 会議とは名ばかりの雑談大会ではさすがに口には出せなかったが、俺はずっとずっと、そう思っている。会議といっても通信機器を介したもので、一時間程度の長さだったが、そのほとんどが中身のない話だったので、疲れを通り越して脱力してしまった。情報収集のためにわざわざ演練で不慣れな交流をしたというのに、いざ定例会議というものに飛び込んでみれば、本丸運営に関する話は一割あったかどうかで、あとは刀剣男士の趣味嗜好から始まり、あの本丸の加州清光と審神者がついに付き合うことになったらしいとか、最近万屋通りの裏路地にできた店は成人向けだから刀剣男士は伴わない方がいいとか、でもあのアイテムは結構良かったとか、そういう、本当に、どうでも良ければ俺には縁のない話ばかりだった。簡単わんわんなりきりプレイセットとか知るか! 誰が使うんだ! 7293 いなばリチウムDONE両片思いへしさに推し色コーデに否定的だったけど出先でうっかりへしみのある下着を買ってしまった女審神者の話推し色を身にまとって 誰もかれもがチャラつきすぎている! と審神者は思う。 好きな、もしくは推してる男士をイメージした文具だの小物だのを持つのが流行ったところまではまだ許容できた。生活には彩りが必要だ。日頃使っている道具に好きな色が入っていると、忙しさにささくれた心が癒されることもある。 しかし、やがて所謂そういった「推し男士カラー」なアイテムが売れはじめるやいなや、万事屋通りではちょっとした小物だけでなく、鞄や衣類といったあらゆる生活必需品にまでこれみよがしなカラー展開を広げた。なんなら小物は「貴方の好きな色でおつくりします」という売り文句で受注販売までしている。全く商魂たくましい、とも思うし、演練で会う審神者、万事屋ですれ違う審神者誰もかれもが見知った顔が浮かぶようなカラーリングの者を身に着けて、なんならそのカラーリング元の男士を携えていたり恋仲なのか腕を組みながら歩いているのを見ると、審神者はもう、イラァッとくるのであった。 2995 いなばリチウムTRAININGたぶん主へし リハビリ審神者→男。だまされやすい。長谷部→近侍だまされやすい審神者の話 道を聞かれやすい、というタイプの人間がいる。 長谷部の主がそうだった。その上お人好しときていて、例えば道ばたで「きゃあ」などと悲鳴を上げて買い物袋から果物を落とす者を見かければ、それが男でも女でも、子供でも大人でも、通り過ぎた後だったとしても振り向いて、事態を把握するやいなや駆け寄り「どうしました、ひろいましょうか」と声を掛けるのだった。そういった事が、買い出しにでる度にある。一度や二度ではない。長谷部の記憶する限りでは、三度や四度でもおさまらない。 「勝手にやってることだから」と長谷部に手伝わせることもせず、ただあちこちに散らばる落とし物を見かねて拾い、落とし主の女に返せば、女は今時珍しいお人好しとその近侍に深々と頭を下げ、御礼にお茶でも、と誘う。長谷部の主はお人好しであるから、何度かは断る。いえいえそんな、気にしないで、御礼のためにやったわけじゃありません。 1416 recommended works 6号室DONEうちの兄妹審神者と初期刀 NorskskogkattaPAST主麿(男審神者×清麿)主刀でうさぎのぬいぐるみに嫉妬する刀今まで審神者の分は買ってなかったのに唐突に自分の時だけ買ってきて見せつけてくる主におこな清麿「ほらこれ、清麿のうさぎな」「買ったんだね」主に渡されたのは最近売り出されているという僕ら刀剣男士をモチーフにしたうさぎのぬいぐるみだ。面白がって新しい物が出るたびに本刃に買い与えているこの主はそろそろ博多藤四郎あたりからお小言を食らうと思う。今回は僕の番みたいで手渡された薄紫色の、光の当たり具合で白色に見える毛皮のうさぎに一度だけ視線を落としてから主の机の上にあるもうひとつの僕を模したうさぎを見やった。「そちらは? 水心子にかな」「ほんと水心子のこと好きな」机に頬杖を突きながらやれやれと言った感じで言う主に首をかしげる。時折本丸内で仲のよい男士同士に互いの物を送っていたからてっきりそうだと思ったのに。「でも残念、これは俺の」では何故、という疑問はこの一言ですぐに解消された。けれどもそれは僕の動きを一瞬で止めさせるものだった。いつも心がけている笑顔から頬を動かすことができない。ぴしりと固まった僕の反応にほほうと妙に感心する主にほんの少しだけ苛立ちが生まれた。「お前でもそんな顔すんのね」いいもん見たわーと言いながらうさぎを持ち上げ抱く主に今度こそ表情が抜け落ちるのが 506 NorskskogkattaPAST主村/さにむら(男審神者×千子村正)主刀でうさぎのぬいぐるみに嫉妬する刀なんだかよくわからないけどうさぎのぬいぐるみが気に入らない無自覚むらまさ「顔こわいんだけど」「……huhuhu、さて、なんででしょうね?」近侍の村正がいつも通り隣に控えてるけどいつもより笑顔が怖い。手の中には村正と同じ髪色のうさぎのぬいぐるみがある。休憩中の今は最近販売されたそれを手慰みにいじっていたのだった。「尻尾ならワタシにもありマスよ」ふわふわの丸い尻尾をつついていると村正が身体を捻って自分の尻尾をちょいちょいと触る。普段からそうだけど思わせぶりな言動にため息が出る。「そういう無防備なことしないの」「可笑しなことを言いますね、妖刀のワタシに向かって」刀剣男士には縁遠い言葉に首を傾げつつも村正はいつもの妖しげな笑いのままだ。わかってないなぁとやり場のない思いをうさぎに構うことで消化していると隣が静かだ。ちらっと横目で見てみると赤い瞳がじっとうさぎのぬいぐるみを見つめている。その色が戦場にある時みたいに鋭い気がするのは気のせいだろうか。「なに、気になるの」「気になると言うよりは……胸のあたりがもやもやして落ち着きません」少しだけ意外だった。自分の感情だったり周りの評価だったりを客観的にみているから自分の感情がよくわかっていない村正 828 NorskskogkattaPAST主こりゅ/さにこりゅリクエスト企画で書いたもの小竜が気になり出す主とそれに気づく小竜夏から始まる燦々と輝く太陽が真上に陣取っているせいで首に巻いたタオルがすでにびっしょりと濡れている。襟足から汗がしたたる感覚にため息が出た。今は本丸の広い畑を今日の畑当番と一緒にいじっている。燭台切ことみっちゃんはお昼ご飯の支度があるから先に本丸にもどっていって、今はもう一振りと片付けに精を出しながらぼんやり考えていたことが口をついた。「小竜って畑仕事嫌がらないんだね」長船派のジャージに戦装束のときのように大きなマントを纏った姿に畑仕事を嫌がらない小竜に意外だなと思う。大抵の刀には自分たちの仕事じゃないと不評な畑仕事だけど小竜からは馬当番ほど文句らしき物を言われた記憶が無い。「いやいや、これで実は農家にあったこともあるんだよ?」これなんかよくできてると思うよ、と野菜を差し出される。まっかなトマトだ。つやつやして太陽の光を反射するくらい身がぱんぱんにはっている。一口囓るとじゅわっとしたたる果汁は酸味と甘さと、ちょっとの青臭さがあって我こそはトマトである!と言っていそうだ。「おいしい!」「だろうっ!」手の中の赤い実と同じくらい弾けた笑顔にとすっと胸に何かが刺さった気が 3868 NorskskogkattaPASTさにちょもリクエスト企画でかいたもの霊力のあれやそれやで獣化してしまったちょもさんが部屋を抜け出してたのでそれを迎えに行く主白銀に包まれて共寝したはずの山鳥毛がいない。審神者は身体を起こして寝ぼけた頭を掻く。シーツはまだ暖かい。いつもなら山鳥毛が先に目を覚まし、なにが面白いのか寝顔を見つめる赤い瞳と目が合うはずなのにそれがない。「どこいったんだ……?」おはよう小鳥、とたおやかな手で撫でられるような声で心穏やかに目覚めることもなければ、背中の引っ掻き傷を見て口元を大きな手で覆って赤面する山鳥毛を見られないのも味気ない。「迎えに行くか」寝起きのまま部屋を後にする。向かう先は恋刀の身内の部屋だ。「おはよう南泉。山鳥毛はいるな」「あ、主……」自身の部屋の前で障子を背に正座をしている南泉がいた。寝起きなのか寝癖がついたまま、困惑といった表情で審神者を見上げでいた。「今は部屋に通せない、にゃ」「主たる俺の命でもか」うぐっと言葉を詰まらせる南泉にはぁとため息をついて後頭部を掻く。「俺が勝手に入るなら問題ないな」「え、あっちょ、主!」横をすり抜けてすぱんと障子を開け放つと部屋には白銀の翼が蹲っていた。「山鳥毛、迎えにきたぞ」「……小鳥」のそりと翼から顔を覗かせた山鳥毛は髪型を整えて 2059 NorskskogkattaPAST主くりリクエスト企画で書いたものちいさい主に気に入られてなんだかんだいいながら面倒を見てたら、成長後押せ押せでくる主にたじたじになる大倶利伽羅とたとたとた、と軽い足音に微睡んでいた意識が浮上する。これから来るであろう小さな嵐を思って知らずため息が出た。枕がわりにしていた座布団から頭を持ち上げたのと勢いよく部屋の障子が開け放たれたのはほぼ同時で逃げ遅れたと悟ったときには腹部に衝撃が加わっていた。「から! りゅうみせて!」腹に乗り上げながらまあるい瞳を輝かせる男の子どもがこの本丸の審神者だ。「まず降りろ」「はーい」咎めるように低い声を出しても軽く調子で返事が返ってきた。狛犬のように行儀よく座った審神者に耳と尻尾の幻覚を見ながら身体を起こす。「勉強は終わったのか」「おわった! くにがからのところ行っていいっていった!」くにと言うのは初期刀の山姥切で、主の教育もしている。午前中は勉強の時間で午後からが審神者の仕事をするというのがこの本丸のあり方だった。この本丸に顕現してから何故だか懐かれ、暇があれば雛のように後を追われ、馴れ合うつもりはないと突き離してもうん!と元気よく返事をするだけでどこまでもついて来る。最初は隠れたりもしてみたが短刀かと言いたくなるほどの偵察であっさり見つかるのでただの徒労だった。大人し 1811 NorskskogkattaMOURNING主くり極になって柔らかくなった大倶利伽羅に宣戦布告する片想いしてる主ポーカーフェイスの君にキスをしよう「大倶利伽羅」ひとつ呼ぶ。それだけで君は振り向いて、こちらを見てくれる。それだけでどうしようもなく締め付けられる胸が煩わしくて、ずたずたに切り裂かれてしまえとも思う。「なんだ」いつもと変わらぬ表情で、そよ風のように耳馴染みの良い声がこたえる。初めて顔を合わせた時より幾分も優しい声音に勘違いをしそうになる。真っ直ぐ見つめる君に純真な心で対面できなくなったのはいつからだったっけ、と考えてはやめてを繰り返す。君はこちらのことをなんとも思っていないのだろう。一人で勝手に出て行こうとした時は愛想を尽かされたか、それとも気づかれたのかと膝から力が抜け落ちそうになったが、4日後に帰ってきた姿に安堵した。だから、審神者としては認めてくれているのだろう。年々距離が縮まっているんじゃないかと錯覚させるような台詞をくれる彼が、とうとう跪座までして挨拶をくれた。泣くかと思った。自分はそれに、頼りにしていると答えた。模範的な返しだろう。私情を挟まないように、審神者であることを心がけて生きてきた。だけど、やっぱり俺は人間で。生きている限り希望や 1288 NorskskogkattaMOURNING主くりおじさま審神者と猫耳尻尾が生えた大倶利伽羅のいちゃいちゃ猫の日にかいたもの大倶利伽羅が猫になった。完璧な猫ではなく、耳と尾だけを後付けしたような姿である。朝一番にその姿を見た審神者は不覚にも可愛らしいと思ってしまったのだった。一日も終わり、ようやっと二人の時間となった審神者の寝室。むっすりと感情をあらわにしているのが珍しい。苛立たしげにシーツをたたきつける濃い毛色の尾がさらに彼の不機嫌さを示しているが、どうにも異常事態だというのに微笑ましく思ってしまう。「……おい、いつまで笑ってる」「わらってないですよ」じろりと刺すような視線が飛んできて、あわてて体の前で手を振ってみるがどうだか、と吐き捨てられてそっぽを向かれてしまった。これは本格的に臍を曲げられてしまう前に対処をしなければならないな、と審神者は眉を下げた。といっても、不具合を報告した政府からは、毎年この日によくあるバグだからと真面目に取り合ってはもらえなかった。回答としては次の日になれば自然と治っているというなんとも根拠のないもので、不安になった審神者は手当たり次第に連絡の付く仲間達に聞いてみた。しかし彼ら、彼女らからの返事も政府からの回答と似たり寄ったりで心配するほどではないと言われ 2216 NorskskogkattaMOURNING主くり小腹が空いて厨に行ったらひとり夏蜜柑を剥いていた大倶利伽羅に出くわす話夏蜜柑を齧る まだ日が傾いて西日にもならない頃、午後の休憩にと厨に行ったら大倶利伽羅がいた。 手のひらに美味しそうな黄色を乗せて包丁を握っている。「お、美味そうだな」「買った」 そういえば先程唐突に万屋へ行ってくると言い出して出かけて行ったのだったか。 スラックスにシャツ、腰布だけの格好で手袋を外している。学ランによく似た上着は作業台の側の椅子に引っ掛けられていた。 内番着の時はそもそもしていないから物珍しいというわけでもないのだが、褐色の肌に溌剌とした柑橘の黄色が、なんだか夏の到来を知らせているような気がした。 大倶利伽羅は皮に切り込みを入れて厚みのある外皮をばりばりとはいでいく。真っ白なワタのような塊になったそれを一房むしって薄皮を剥き始めた。 黙々と作業するのを横目で見ながら麦茶を注いだグラスからひと口飲む。冷たい液体が喉から腹へ落ちていく感覚に、小腹が空いたなと考える。 その間も手に汁が滴っているのに嫌な顔ひとつせずばりばりと剥いていく。何かつまめるものでも探せばいいのになんとなく眺めてしまう。 涼やかな硝子の器につやりとした剥き身がひとつふたつと増えて 1669