Taking my time, you know. 友情と恋愛の境界線ってどこなんだろう。
異性間での友情は存在する派だし、でもそれがある日突然恋になったって何ら疑問はないし、そもそも、線引きする必要すらないんじゃないだろうか。だって名前がどうであったって、それはもう愛じゃん?
「っていう話をさぁ、千速にしたらあいつ何て言ったと思う?『お前、いつからそんな馬鹿になったんだ』だってさ。ひどくねぇ?そもそも千速のほうから聞いてきたってのに」
「はぁ……」
じゅうじゅうと音をたてて油を滴らせるハラミをトングでひっくり返しながら、降谷が曖昧な返事をした。
どうにも焼肉とか似合わないんだよなぁこいつ、と思いながらも、萩原はぽんぽん目の前の小皿に置かれていく肉の山から、ひと切れふた切れを降谷へ返していく。
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