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    ちまき

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    ステバキ、学パロ。第4話
    片思いスティーブ×無自覚バッキー

    【普段プレイボーイなバッキーが、スティーブが転入してきたことにより、周りとあまりつるまなくなってきた頃―
    クラスメイトのホームパーティーに誘われる話。】

    #ステバキ
    stevaki
    #stucky

    無自覚な独占欲スティーブが転校してきてから数ヶ月後、

    ある昼休み、校庭のベンチでバッキーは女子たちに囲まれていた。






    「ねぇバッキー、最近キャップとばっかじゃん。私たちとも遊ぼうよー!」
    「そうそう、付き合い悪いぞー!」

    キャップ――スティーブのことを、クラスではそう呼んでいる。
    生徒会の手伝いに加え、真面目で優しいその姿勢から、いつの間にかあだ名が定着していた。

    「悪い悪い。埋め合わせはするって」

    バッキーは軽く受け流していたが、次のひと言に、体が反応した。

    「じゃあさ、今度のホームパーティー、キャップも一緒に連れてきてよ。彼、あんまりプライベート話さないし、遊んでみたくなっちゃった」

    「えー、私も! !キャップって結構タイプかも〜!」

    その瞬間――

    「いや、ダメだ」

    バッキーの口から即答が飛び出した。
    女子たちが一斉に驚いた顔を向ける。

    「えー、なんでダメなの?」

    「……そ、それはだな……」

    自分でもなぜそう言ったのか、分からなかった。
    ただ、想像しただけで、何かがザワついた。スティーブが誰かの隣で笑っている姿が。

    「……なんか、アイツこういうの苦手そうだし」

    そこにタイミングよく、スティーブがやってくる。

    「何の話?」

    「キャップ〜〜!今度のパーティー来ない? バッキーも一緒に!」

    女子たちが満面の笑みで誘うと、スティーブは一拍置いて、微笑んで答えた。

    「うん、いいよ」

    「やったー!」

    バッキーはその返答に、少し驚く。
    なんだ、行くんだ……と小さく胸をしめつけられる感覚。

    「バッキーも行くんだろ?」とスティーブが言うと、バッキーは軽く笑って答えた。

    「……ああ。お前が行くなら、付き合ってやるよ」

    (なんだそれ。俺、何言ってんだ?)

    バッキーは、自分でも気づかぬうちに、
    スティーブ・ロジャースという存在を――
    少しずつ、手放せなくなっていた。
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