Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    ちまき

    @kinako_eg

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 11

    ちまき

    ☆quiet follow

    ※注意 必読※
    ステバキの学園パロ。AU。
    (スティーブ→→→→→→バッキー)

    内容はフライデー(Ai)に手伝ってもらいながら作成。

    何でもokな人だけどうぞ。

    #ステバキ
    stevaki
    #stucky

    再会《高校2年の春、スティーブが突然編入してくる。数年前に家の事情でブルックリンを離れ、遠くの街で静かに暮らしていたが、母の転勤をきっかけに、彼は再び生まれ育ったブルックリンの地に戻る。
    転校先は、かつての親友バッキー・バーンズが通う高校だった――》





    ─── ただいま ───

    ニューヨークの空は、少し曇っていた。
    でもスティーブ・ロジャースの胸は、確かに晴れ晴れとしていた。

    数年ぶりに戻ってきた故郷。
    そして、今日から通うことになるマーベルアカデミー。

    懐かしい町の通学路を歩きながら、彼は何度も深呼吸をした。
    ここには再会するはずの人がいる。ずっと心に残っていた人。
    ――ジェームズ・ブキャナン・バーンズ。

    校門をくぐって、まだ少しだけ頼りない足取りで廊下を歩いていた時のことだった。

    前方に、見覚えのある後ろ姿が見えた。

    肩幅が広くなっていて、髪が少し伸びていて、それでも背中から感じる雰囲気は、何も変わっていなかった。

    「……バッキー!」

    思わず声が出た。自然と、足が速まる。

    バッキーは足を止めて振り返るが、すぐには気づかない様子で首をかしげた。

    「ん? ……アンタ誰だ?」

    スティーブは胸の高鳴りを押し込めながら、少し照れたように笑った。

    「俺だよ。スティーブ……スティーブ・ロジャース!」

    一拍おいて、バッキーの目が一気に見開かれる。

    「…え……は!? ちょ、お前……え、まじで!?」

    バッキーが歩み寄りながらスティーブの肩を思いっきり叩いてくる。

    「なんだよお前、見違えたじゃねーか!! えっ、ガチでスティーブ!? あの、もやしみてぇな野郎だった!?」

    「その言い方……ひどくない?」
    笑いながらスティーブが言うと、バッキーは頭をぐしゃっとかきながら、「いや、嬉しすぎて頭追いつかねえって……」と顔をほころばせた。

    「昔はさ、身体弱くて風邪ばっか引いて体育いつも休んでたくせに……。よく戻ってきたな!」

    「でも……絵の授業はちゃんと出てたろ? 君が描いた酷い似顔絵、まだ持ってるよ」

    「うわー最悪!! 捨てろよそんなの! 恥ずかしい!!」

    赤くなった顔をそむけながらも、バッキーの声はどこか楽しげで、スティーブも笑った。

    ――ああ、これだ。
    このやりとり、この空気、この笑顔。ずっと、戻ってきたかった理由。

    スティーブはこの瞬間、強く思った。
    「ただいま」って、今なら心から言える。


    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works