Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    ちまき

    @kinako_eg

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 11

    ちまき

    ☆quiet follow

    ステバキ、学パロつづき。
    寮生活にて━━━

    #stucky
    #ステバキ
    stevaki

    予想外な寮生活転校初日から、まさかのトラブルだった。

    「……え、マジで?部屋使えないの?」
    寮の事務所前で、肩を落としたスティーブに、寮母は苦笑いで頷いた。

    「初日からほんとごめんなさいね…。今日の午後から天井の水漏れがひどくなってね。工事が終わるまで、しばらく別の部屋に移ってもらうしかないのよー。」

    「で、どこに?」

    「んー、えーと……そう!バーンズくんの部屋に空きがあるのよ。彼に聞いたら“別にいい”って返事だったわよ」



    「まじで来んのかよ、お前が」

    数分後、バッキーは部屋の前で腕を組んでいた。
    口調はぶっきらぼうだけど、スティーブが荷物を持って立っているのを見ると、どこか口元が緩んでいた。

    「急でごめん。でも、しばらくの間だけだから」

    「まあ、俺んとこ来るってのは、歓迎してやらなくもないけどな」

    バッキーの部屋は思ったよりも整理されていて、ベッドは部屋の両サイドにあった。

    「お前、いびきとかかく?」
    「たぶん……かかないと思うけど……」

    「じゃあセーフ。俺、神経細いから」

    「嘘だ」
    「嘘」

    そんなふうにふざけながら、ふたりは夕食を終えて、ベッドに寝転んだ。

    明かりを落とした部屋で、天井を見上げながら話すのは、不思議な安心感があった。

    「なあスティーブ」
    「ん?」

    「……なんで戻ってきたんだ?」

    ふと落ち着いた声でバッキーが言う。スティーブは少しだけ沈黙して、それから言った。

    「家の事情もあったけど……戻りたかったんだ。ここに。……君がいる場所に」

    バッキーは少しだけ眉をひそめたが、それ以上は何も言わなかった。

    バッキーは寝返りをうちながら

    「……ふーーん。まぁ俺も、、再会できてうれしいよ」

    その夜、彼らは互いの存在を感じながら、静かに眠りについた。

    そして数日後――
    スティーブの部屋の修理が長引いたという報告が入り、
    仮の同室生活は、予想以上に長く続くことになる。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    torimizm

    DOODLEカイオエを全力で応援している賢者の夢の世界の話
    賢者は因縁の夢をみる ああ、これは夢だと思った。明晰夢というやつだ。明晰夢では自由に動き回れるなどというけれどこの夢の中に賢者である自分はおらず操れる身体はない。いわゆる神の視点というやつで光景を見守っていた。
     登場人物は二人と二体と一頭。合計五つ。その中で固有名詞を持つのは二人と一頭だけだ。よくわからない場所で、何やら緊迫したムードで、因縁の称号を持つ二人が謎の黒い大きな何かと派手に戦闘をしていた。二人は二体のうち一体を受け持ち、ケルベロスが残りの一体と相対している。
    「ちっ、分が悪い……」
     結界を張ったり攻撃したり攻守をバランスよくこなしながらオーエンが舌打ちをする。カインもオーエンの動きに合わせて敵の死角から魔法を放ったり剣で斬りつけたりといい動きをしていた。かつて目玉を奪い奪われた仲なのに連携がうまい。その息の合わせ方を一体いつどこで打ち合わせたのか教えてほしい。実は隠れてコンビネーション技の練習とかしているんじゃないですか教えてください応援に行きますから。夢の中の二人に切なる思いを叫ぶもののどうやらこちらの声は聞こえていないらしい。
    2908