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    mya_kon

    @mya_kon

    何かがあります

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    mya_kon

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    何なのかわたしもよく分からないんですけど、魔法少女してる尾ちゃんです。魔法使っていろんな人の願いを叶えるんだけです。戦ったりはしない。何だこれ?となってます。わたしも分からない……

    #夏尾
    natsuo

    魔法少女尾形「お前の願いを叶えにきたぞ」
     突然そう言って、フリフリのかわいいミニスカドレスを着た成人男性が部屋にやってきた経験したことがあるの、クラスで俺だけじゃね? クラスっていうか、学年でも、いや学校でも俺だけなんじゃないか?
     ちょっと暑いかもな〜って言いながら、窓を開けっ放しにしていたのが悪かったんだと思う。クーラーをつけるには気温が足りない気がしたんだ。風が吹けば涼しかったから、窓を開けて扇風機を回しておけばいいと思ったんだ。俺が悪かった。
     俺が悪かったから
    「お、お引き取り願います……」
     今すぐ帰って欲しい。
    「それはできねぇな」
    「ど、どうしてですか……」
    「お前の願いを叶えないと次のやつのところにいけない」
    「はあ……いや、行けばいいんじゃ」
    「そういう仕組みだから、いけないんだよ」
     ベッドの上に正座する俺と、その向かいであぐらをかくお兄さん。フリフリのスカートの中にはフリフリが詰まっているからパンツは見えない。けど、ミニスカートだから太ももの際どいところまで見えている。
     できたらそのブーツを脱いで欲しいけど、見た感じ汚れてなさそうだからギリギリセーフなのかな。でもやっぱ気持ち的に脱いでほしいよな。なんて、言えないけどさ。
    「次の人のところに行けないと、何があるんですか……?」
    「あー、魔力が集められないから、弱体化するな」
    「魔力……?」
    「俺は魔法少女だから」
    「まほおしょおじょ?」
     驚いて変な声が出た。
     魔法少女って言った? 魔法? 少女? どこからつっこめばいいのか分からないが、違くない? いわれてみれば、魔法少女っぽい服だけど、でもそれしかイメージ通りなものなくない?
     見た目、フリフリの服着たお兄さんっていうか、おっさんだぞ? いやおっさんがフリフリの服を着ちゃいけないって話じゃなくて、少女じゃなくね? っていう、もうほんと、それだけで……。
    「お前、今失礼なこと考えたな」
    「ひ」
     俺は背筋を伸ばす。お兄さんはニヤニヤ笑いながら持っていたステッキを一振りした。
    「お前の願い叶えるまでここに住むことにした」
    「え?」
    「今から俺は従兄弟のお兄さんだ、よろしくな? 夏太郎」
    「え、いや、ん? ……んん?」
     俺、名乗ってませんけど?
     お兄さんは大きなあくびをするとそのままベッドに横になる。俺はお兄さんの動きの邪魔にならないよう、自然と壁際に寄った。いやいや、寄ってるんじゃないよ、俺。人と人は譲り合って生きていくものかもしれないけど、今この状況でやることか?
     え? てか待って、ここで寝るの? そもそも願いを叶えるって何。魔法少女? 従兄弟のお兄さん? 俺の名前何で知ってるの?
     ここ、マンションの五階ですけど? 窓はあるけど、足場はないぞ?
     もしかして全部「魔法少女だから」の説明で終わらせるつもり?
     だとしたら、その魔法少女ってなんだよ! と、俺は疑問をぶつけたかったけど、ベッドで丸くなって眠るお兄さんを見ると、何も言えなかった。寝るの早すぎる。起こさないといけないやつじゃん。
     俺は頭の中にはてなを残したまま、できる限り体を細くしてお兄さんと壁の隙間に挟まった。ここ、俺のベッドなのに、なんで俺の方が狭いんだろう。
     朝になったらいなくなってるかな。もしかしたらコレ、俺が見てる夢かもしれないし。とはいえ当たる背中で感じるお兄さんの体温は本物で、俺は「さっさと願いを叶えて、出ていってもらおう」と強く誓った。
     誰かに叶えてほしい願いっていうのは、全く浮かばないけど。
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    related works

    mya_kon

    DONE「吸血鬼が生きる世界には、マッチョが血液を提供するバーがあるのでは?」というフォロワーさんの呟きに反応して、爆発した結果のものです。夏太郎が吸血鬼、尾形がマッチョバー店員やってます
    もっといっぱいください!「へー、血液パックの宅配もやってんだ……」
     俺がスマホでぽちぽち見てるのは亀蔵に勧められた「マッチョバー」の公式サイトだ。何でもそこで働いているのは筋肉隆々のマッチョたちで、店ではその人たちの血液を提供しているらしい。
     男の人しかいないかと思ったけど、女の人もいるんだな。前からマッチョの血液は美味しくて栄養満点とは聞いていたけど、何だか手が伸びなかったのは気軽に買える場所に店がなかったのと、なんとなーく飲んだら自分もマッチョになりそうで二の足を踏んでいた。
     マッチョになるのが嫌っていうか、マッチョになって制限がかかるのが嫌というか……。両腕が閉じれないとか、着れる服が限られるとか、注射の針が入りにくいとか聞いていて、えー、じゃあソフトマッチョぐらいがいいなぁ、と思っていたのだ。まあ、今はソフトマッチョを目指している最中だから、多少のマッチョ成分を取り入れたところで問題はないんだけどさ。
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    mya_kon

    DONEこれは……いつか本になるから……と自分に言い聞かせて書いた夏尾……フォロワーが描いた夏尾見て書いた……わああああああああってなりながら……書いた……いつか本になるから……原稿といっても間違いではない……………
    まぐれ、気まぐれ のし、と頭に重さがかかる。確認しなくても分かる。尾形さんが俺の頭の上に手を置いたのだ。しゃがんだ姿勢のまま、俺は木の陰から一匹の鹿を見る。
     遡ること一時間前。
     俺はもっと土方さんの役に立ちたいと思い、茨戸からずっと持っているピストルの腕を上げようと考えた。せっかくなら誰かに教えてもらいたいな、と思ったのでまず最初に有古さんと都丹さんに声をかけた。普段からピストルを使ってる都丹さんや、従軍経験から有古さんなら! と考えたのだ。ところが二人は用事があったようで断られてしまった。
     そうなるととても困る。残っているのは永倉さんと牛山さんと門倉さんとキラウシさんと尾形さんだ。その中で可能性があるとしたら……尾形さんだよなぁ。もちろん尾形さんだって従軍していたし、そうでなくても狙撃の名手だ。射程距離がちょっと変わったくらいで下手くそになるとは思えない。とはいえ、尾形さんにお願いしたところで聞いてくれるとは思えない。
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