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    mya_kon

    @mya_kon

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    mya_kon

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    年末まで忙しい夏と仕事納めした尾の夏尾です。甘やかされろ〜〜〜!

    #夏尾
    natsuo

    2022年もあとちょっと たまたま見上げた夜空に浮かんでいたのが三日月だった。しかしそこから俺の頭の中では玉突き事故のごとく尾形さんを思い出してダメだった。誰だよ、三日月のことを猫の爪みたいって言ったやつ。マジで誰だか思い出せないのに猫っていう言葉から初めて会ったときの尾形さんの野良猫みたいな警戒っぷりとか、徐々に懐いてくれたあの感じとか、つまり俺と尾形さんの心ときめくようなメモリアルを思い出しちゃってもうダメになった。
     年末だから、半月だから、と自分に言い聞かせていたけど、もう無理。限界。決壊しました。
     重たい体を引きずりながら、気がついたら尾形さんに電話をかけていた。終電も終わる午前一時だ。尾形さんが起きているかどうか分からないけど、基本的にマナーモードだから、と言っていたので寝ていたら寝ているだけで俺の電話で起こすことはない。
     ないはずなのに、電話に出た尾形さんの「んー……?」という声は明らかに寝ぼけていて、俺は勢い余って通話を終了させるところだった。危ない。嬉しさと申し訳なさとがぐっちゃぐっちゃになっている。もうその「んー……?」だけでも満足です。起こしてしまって申し訳ない。もう寝直してもいいですよ。
    「かん……?」
    「はい! 夏太郎です! あの、寝て、ましたよね……?」
    「んん、いや……、んー……おきてた」
    「そうですかぁ?」
     嘘じゃん! 絶対寝てた声じゃん!
    「今帰りか……」
    「はい。終電で帰ってきて、家まで歩いてます。あー、早く年明けて欲しいです」
    「だな……あー、カメラ」
    「え?」
    「ビデオ通話の方がいい」
    「え、あ、あの」
     そう言って尾形さんがスマホを操作すると、薄暗い部屋の中にいる尾形さんの顔が映った。前髪を邪魔そうに掻き上げて部屋の中を移動しているようだ。俺も慌ててカメラをオンにする。外だし、暗いし、画質は良くない。小さく映る自分を見て、一秒でも早く家に帰ると心に決める。
    「床で寝てたから」
    「え!?」
    「納会で死ぬほど飲んできた。背中いてぇ……」
    「ああー……」
     そういえば尾形さんの職場は今日が仕事納めだったのか。俺は三十一日まで仕事で、三が日を休んだら四日から仕事だ。でもでもその三が日は尾形さんちでのんびり過ごす。おせち食べて、お雑煮食べて、初詣行って、あとはもう家の中でゴロゴロ過ごす。寝正月にしましょうね! と話してあるのでそうなるはずだ。
     俺はそれを楽しみに年末のバカみたいに忙しい今を頑張っている。だけどもう限界だった。尾形さんに会いたい。会いたいよぉ。
    「はは、変な顔」
    「ううー、だってぇ……」
    「あと二日か」
    「はい……三十一はどうにか早く仕事終わらせますから」
    「ん。そば用意しとく」
     ばふ、と尾形さんがベッドに横になる。枕に潰される頬が可愛くて、俺がそこにいたらつんつんするのに〜とか、一緒のお布団入ってぬくぬくしたい〜とか、そういうことが頭の中を駆け抜けていって、俺は空を見上げた。
     そこには変わらず三日月があって、なんかよく分からないけどはっきり見える星もあって、俺の吐く息は白くって尾形さんは画面の向こうでうとうとし始めていて年末仕事が終わらないのは誰が悪いってわけではなくて、だけどだけどだけどだけど!
    「早く会いたいですぅ!」
    「ふは。俺も、会いたい」
     力が抜けた顔で笑う尾形さんは可愛い。何してても可愛い。
     尾形さんも会いたいって言ってくれるのすごく嬉しい。お酒飲んでたからかな。酔っ払った尾形さんはいつもより素直になって甘えたさんになって可愛いもんな。え? そんな可愛い尾形さんを職場の人にも見せたの? それはちょっとというか結構やだなぁ。
     そこの話、気になるけど聞きたくない。飲みに行っちゃダメとか言いたくないし。今までの恋人たちに、そういう束縛が強いことを考えたことなかったのに。俺の中の何かが、尾形さんと一緒にいると変わっていく。これはいいことなのか、悪いことなのか。
    「かんー?」
    「うう」
    「安心しろ、人前では何もしてない」
    「何もって言うのは」
    「家、帰ってきてから、だから……」
    「ふにゃふにゃなのですか?」
    「そう……だから床で……」
    「寝てたんですね」
    「うん……」
     眠たい尾形さんはまばたきの回数が極端に減った。
     目を閉じてる時間の方が長くなっている。
     声もぼそぼそしてて、息が多めで舌が回りきっていない。
     そこが可愛い。そこも可愛い。
     でも俺、家に着いちゃったからもうおしまいかな。眠たい尾形さんをずっと捕まえてるわけにはいかないし。
    「電話できて嬉しいです」
    「ん……」
    「寝ますよね。俺も家着いたんで電話」
    「きるなぁ……」
    「え?」
    「いい、つないだまんまで……」
    「でも尾形さん途中で起きちゃうかもしれないし」
    「おれは……やすみだから……」
     じゃあ俺は寝るまで尾形さんの可愛い顔を見ていられるの? 画面越しだし、尾形さんは半分寝てるしで、届く訳ないって分かってても俺はスマホに向かってキスを飛ばした。案の定尾形さんはすうすう寝息を立てている。
     普段は真っ暗な部屋で寝る尾形さんは、ずっと豆電球をつけたままにしてくれている。俺が尾形さんの顔を見れるようにだよな。優しい。好き、大好き。
    「おやすみなさい、尾形さん」
     仕事はあと三日、だけど二日頑張ったら尾形さんに会える。
     うー、がーんばろ!
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    mya_kon

    DONE「吸血鬼が生きる世界には、マッチョが血液を提供するバーがあるのでは?」というフォロワーさんの呟きに反応して、爆発した結果のものです。夏太郎が吸血鬼、尾形がマッチョバー店員やってます
    もっといっぱいください!「へー、血液パックの宅配もやってんだ……」
     俺がスマホでぽちぽち見てるのは亀蔵に勧められた「マッチョバー」の公式サイトだ。何でもそこで働いているのは筋肉隆々のマッチョたちで、店ではその人たちの血液を提供しているらしい。
     男の人しかいないかと思ったけど、女の人もいるんだな。前からマッチョの血液は美味しくて栄養満点とは聞いていたけど、何だか手が伸びなかったのは気軽に買える場所に店がなかったのと、なんとなーく飲んだら自分もマッチョになりそうで二の足を踏んでいた。
     マッチョになるのが嫌っていうか、マッチョになって制限がかかるのが嫌というか……。両腕が閉じれないとか、着れる服が限られるとか、注射の針が入りにくいとか聞いていて、えー、じゃあソフトマッチョぐらいがいいなぁ、と思っていたのだ。まあ、今はソフトマッチョを目指している最中だから、多少のマッチョ成分を取り入れたところで問題はないんだけどさ。
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    mya_kon

    DONEこれは……いつか本になるから……と自分に言い聞かせて書いた夏尾……フォロワーが描いた夏尾見て書いた……わああああああああってなりながら……書いた……いつか本になるから……原稿といっても間違いではない……………
    まぐれ、気まぐれ のし、と頭に重さがかかる。確認しなくても分かる。尾形さんが俺の頭の上に手を置いたのだ。しゃがんだ姿勢のまま、俺は木の陰から一匹の鹿を見る。
     遡ること一時間前。
     俺はもっと土方さんの役に立ちたいと思い、茨戸からずっと持っているピストルの腕を上げようと考えた。せっかくなら誰かに教えてもらいたいな、と思ったのでまず最初に有古さんと都丹さんに声をかけた。普段からピストルを使ってる都丹さんや、従軍経験から有古さんなら! と考えたのだ。ところが二人は用事があったようで断られてしまった。
     そうなるととても困る。残っているのは永倉さんと牛山さんと門倉さんとキラウシさんと尾形さんだ。その中で可能性があるとしたら……尾形さんだよなぁ。もちろん尾形さんだって従軍していたし、そうでなくても狙撃の名手だ。射程距離がちょっと変わったくらいで下手くそになるとは思えない。とはいえ、尾形さんにお願いしたところで聞いてくれるとは思えない。
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