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    related works

    住めば都

    DONE #aknk版深夜の創作一本勝負 よりお題をお借りしました
    「逃げてもいいんだよ」バスティン夢
    ※秋のホーム会話のネタバレを一部含みます
    向こうでいろいろあった主様が、バスティンと馬に乗っているうちに元気を取り戻す話

    主様といるときか、動物を相手しているときだけ、柔らかい空気を纏うバスティンに夢を見ています。彼は穏やかな表情の奥に激重感情を隠してるのがずるいですよね……
    安息の地を探して 天高く、馬肥ゆる秋。
     近頃の馬たちは元気いっぱいで、よく食べ、よく走り、よく眠る。前後の話の流れは忘れたが、先日バスティンは主人にそんな話をした。
     彼女がいたく興味を引かれた様子だったので、ならばとバスティンは提案したのだ。次の休日に、馬たちの様子を見に来るか、と。
     それを聞いて、元より動物好きの主人は目を輝かせた。馬たちのストレスにならないのなら、触ったり乗ったりしてみたい。そう話す彼女はすでに楽しそうで、無表情が常のバスティンまで、つられて笑みを浮かべてしまうくらいだった。
     だというのに――これは一体、どうしたことだろう。
    「……主様」
    「あ……うん。ごめん、ちょっとボーっとしてた。せっかく時間を取ってくれてるのに、ごめんね。今度はちゃんと聞いてるから、もう一回説明してもらえる?」
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    住めば都

    DONE #aknk版深夜の創作一本勝負 よりお題をお借りしています。
    「おかえり」ユーハン夢。
    予定の時間を過ぎても帰ってこない主様を待ち続けるユーハンの話。

    翌朝、ほかの執事からもユーハンがずっと待ってたと話を聞いて、主様は某ワンちゃんを思い浮かべたとかいないとか。
    待てと言うならいつまでも 主人の帰宅時刻五分前になったのを確認し、ユーハンは出迎えのため本邸の玄関へ向かった。
     今朝、主人は「帰宅はいつもどおりだと思う」と告げ出掛けていった。彼女が「いつもどおり」というときは、十分から二十分くらいの誤差はあるものの、だいたいこのくらいの時間に帰ってくる。
     ユーハンは姿勢よく立ったまま、主人の帰宅を待った。だが、十分経っても、二十分経っても、彼女が戻ってくる気配はない。尤も、不思議な指環の力で二つの世界を行き来する彼女の帰還は、予兆も気配もなく、突然であるのが常なのだけれど。
     そのうち帰ってくるだろうと思っていたユーハンだったが、予定の時間から一時間が経って、さすがに不安を感じた。
     事件や事故に巻き込まれたのではないか。突然の病気や怪我で、身動きが取れなくなっているのかもしれない。彼女を狙う不届きな輩に襲われて、恐ろしい目に遭っていたとしたら。
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    住めば都

    DONEあくねこ、ハウレス夢
    本編2章の直後くらいに、セラフィムの騙った主様の処刑を夢に見るハウレスの話。

    始めたばっかりですが、生きてるだけで褒めてくれるあくねこくんにズブズブです。
    本編は3章1部まで、イベストは全て読了、未所持カードばっかりだし執事たちのレベルもまだまだなので解釈が甘いところも多いかと思いますが、薄目でご覧いただければと思います( ˇωˇ )
    悪夢のしりぞけ方 ハウレスはエスポワールの街中に佇んで、呆然と雑踏を眺めていた。
     多くの商店が軒を列ねる大通りは、日頃から多くの人で賑わっている。幅広の通りはいつものように人でごった返していたが、いつもと違い、皆が同じほうを目指して歩いているのが奇妙だった。
     なにかあるのだろうか。興味を引かれたハウレスは、足を踏み出して雑踏の中へ入った。途端に、周囲の興奮したような囁き声に取り囲まれる。
    「火あぶりだってさ」
    「当然の方法だよ。なにしろ奴は人類の敵なんだから」
    「天使と通じてたなんて、とんでもない悪女だな」
    「許せないよ。死んで当然だ」
     虫の羽音のような、不快なさざめきが寄せては返す。悪意と恐怖、それから独善的な正義。それらを煮つめて凝らせたような感情が、人々の声や表情に塗りたくられていた。
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    住めば都

    DONEあくねこ、ハウレス夢。
    朝、しんどそうにしている主様に四葉のクローバーを渡すハウレスの話。生活の思い出ネタバレあり。

    これなんと、ほぼ実話でして。ある朝、仕事行きたくね〜と思いながら起きて、家出る前の時間にハウレスを担当にしてつんつんしてたら、四葉を持ってきておまじないをしてくれたんですよ……そういうとこだぞハウレス……
    幸福が降り注ぎますように とある朝のこと。主人の起床時刻に寝室を訪ねたハウレスは、いつまでたってもノックに応答がないことに首を傾げた。
     常であれば、すぐに「どうぞ」と応えがあるのだが。ハウレスの主人は寝坊も二度寝もめったにしないしっかり者で、彼が起床の声掛けにくるころには、身支度まで済ませていることがほとんどなのだ。
    「失礼いたします。主様、起床のお時間ですよ」
     もしかしたら今朝は、主人の貴重な寝起き姿が見られるかもしれない。不謹慎とは思いながらも、胸を躍らせながらハウレスは扉を開けた。しかし、ことは彼が思っていたほど簡単ではないようだった。
     まだ眠っていると思われた主人は、ぱっちりと目を開いていた。しかし体は未だベッドの上にあり、毛布にくるまったまま。起きたくないと、全身で主張しているようにハウレスには見えた。
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    住めば都

    DONEあくねこ、ボスキ夢。
    冷房の効きすぎた電車が寒すぎて、途中下車して帰ってきた主様をボスキが出迎える話。

    ボスキは、自己肯定感はそれなりだけど、自己評価はあんまり高くなさそうだなと思っています。
    気遣いは細やかだし、ひとのことを全然見てないようで、一番見ているのは実は彼なんじゃないかなと思います。
    気づけばあんたのことばかり いつ主人が帰ってきてもいいよう部屋を整えたボスキは、作業を終えると手持ち無沙汰になって、時計を見やった。
     時刻は二十時をすぎたところだ。いつもならあちらの世界で仕事を終えた主人が帰ってくるころだが、今日は予め、遅くなると聞かされている。少なくともあと一時間は帰ってこないだろう。
     つい「早く帰ってこねえかな」と独り言ち、ボスキは慌てて周囲を見回した。屋敷の主人の帰宅を待ちわびているのは彼だけではないが、それをほかの執事に聞かれるのは面映ゆい。ましてや本人に聞かれてしまったら、しばらくはどんな顔をすればいいのかわからなくなるだろう。
     緩んだ気を引き締め直すように深呼吸を一つ。待っている間にトレーニングでもしようかと思ったところで、まだしばらく帰らないはずの主人が帰ってきた。
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