スーパーノヴァ 勝手に布団に入ってきていい、と伝えて以来、松井はたまに夜中僕の部屋を訪れるようになった。
僕は眠っていて起きないまま、朝目覚めたときに隣に松井が丸まっているのに気づくこともあるし、ぼんやりと覚醒して、一言ふた言交わして、そのまま一緒に眠ることもある。まだ寝付いていなかったら、お茶を淹れて二人で飲むこともある。それほどの頻度ではないけれど、もう片手では足りないくらいの回数にはなったはずだ。
眠っていたところをわざわざ起き出して、灯りを点けてあれやこれや世話を焼くことは、あえてしないことにした。一度僕がそうしようとしたら、松井はひどく申し訳なそうに、何度も起こしてしまったことを謝って、そのまま部屋に戻ろうとしたから。たぶん、気を遣われないほうが、彼には居心地が良いのだろう。
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