命にふさわしい 血みどろになって戦う葉佩を、皆守はじっと見つめていた。
化人は壌が残り一体。葉佩がAUGで弱点の腕を撃っているが、その照準はふらついていて定まらない。八千穂が背後から悲痛な声を上げる。
「九チャン、もう逃げようよ! このままじゃ死んじゃう!」
葉佩はその声が聞こえているのかいないのか、弾切れになったAUGを放り出して荒魂剣を腰から引き抜く。がむしゃらな動きで壌を一閃。それで敵は消滅していく。
「倒せた……」
その場に葉佩はがくりと膝をつくとそのまま倒れ込んだ。慌てて八千穂と皆守が駆け寄る。
「九チャン!?」
「九ちゃん! おい、しっかりしろッ」
閉じられた目を開かせようと、皆守は葉佩を抱き起こしてその頬を平手で強めに叩いた。だが反応はない。
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