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    高間晴

    @hal483

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    高間晴

    TRAININGロナドラ800字。■好きなひと


     今回もロナルドはフクマになんとか原稿を渡すことができた。ついでにフクマは原稿を持っていく代わりにファンレターの束を置いていった。それが現在机の上に数十通散らばっている。
     ドラルクはその中の一通の封筒を手に、事務所のソファにぐったり伸び切ったロナルドに訊く。
    「きみ、好きな人とかいないの」
    「……は? 突然何言ってんだよ」
    「だってこれだけファンレターもらってるし、気になる人の一人や二人いないのかって」
     ロナルドは体を起こすと、ドラルクの手から封筒を引ったくった。
    「いたらいたでお前に教えると思うか? 絶対ネタにして笑うわ引っ掻き回してメチャクチャにするわだろ」
    「おや、私の行動が読めるようになったか」
     おりこうさんでちゅね~。とドラルクがふざけた口調でロナルドの頭をくしゃくしゃに撫でる。ムカついたので反射的に殴ったらドラルクは死んだ。
     ロナルドは手にした封筒を開けて中身の便箋を取り出す。そこには熱烈なメッセージが綴られている。女性らしいやわらかな文字と文章に見覚えがある。あ、この人確かロナ戦一巻からファンレター送ってくれてる人だ。曰く、ロナ戦ブログ時代からの 826

    高間晴

    TRAININGロナドラ800字。
    ※死ネタ注意。
    ■ずっときみを待っている


     私は夜更けに墓地を訪れた。さすがにこの時間帯となれば他に人影もない。ジョンを肩に乗せ、近くの花屋で買った百合の花束を手にして歩いていく。吸血鬼ゆえに夜目が効くおかげで懐中電灯なんてものもいらない。
     やがて目指していたとある墓標の前に立つ。そこには彼が眠っている。
    「……こうしてここに来るの、何度目だろうね。ねぇロナルドくん」
     そう墓石に問いかける。
     彼はずっとずっと昔に死んだ。ひとつ言っておくけど、死因は老衰。最期は私とジョンと、彼と親しかった人々が看取った。
     墓の前にひざまずいて白百合の花束を捧げると、月明かりが辺りをまばゆく照らし出す。空を見上げる。見事な蒼い満月。ああ、彼が空の上からこっちを覗き込んでるみたいだ。眩しくて私は目の上に手をかざす。
    「何度でも言うけど、きみと過ごした時間はとても楽しかったよ」
     その昔に同じ台詞をベッドの上で意識が混濁し始めた彼に言ったら、こう返ってきた。「俺もだよ」って。
    「だから、きみも早く私のところに帰っておいで。そうしてまた私と馬鹿騒ぎしようじゃないか」
     私はポケットから小さな箱を取り出す。そこには彼 808