地獄のミーティング。(タクシー、シェフ、グレゴリー、ミラー、フォン)深夜、古びたホテルの出入口がギギギ…と音を立てる。立て付けの悪い扉を開けて中へ入ってきたのは、様々な雑務仕事を終えホテルへ戻ってきた地獄のタクシーだ。その顔には酷く疲れが浮かんでいる。
ハァ……とため息をついて、彼はロビーのソファへと腰掛け、懐からタバコを一本、取り出した。
火をつけようと、ポケットからライターを取り出すが……少し思案して、彼はそれらを懐へ仕舞った。
今日はこの後、ミーティングがある事を彼は思い出したのだ。タクシーは重い腰を上げて、ロビーから食堂に続く扉を開けた。
「お疲れ様で~す……」
「タクシー……遅い……料理が冷める~……」
扉の先、食堂でタクシーを出迎えたのは地獄のシェフだ。彼は早く座れ……とタクシーに言うと、先にテーブルについていた人物を見据えた。
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