ALL SotN せぶんすはーつ TRPG 或る騎士の話 KUatGoD 汐 ゼォ 和パロ 別人 KotRT ォゼ サンギド ォゼ反転If ォポ反転If 葬 NML ニクセド 人格マンションTRAININGケイ卿に誕生日の贈物をもらったMiyoが送り返した手紙 7 人格マンションTRAINING或る父娘の話その11Drag/on「お前、その痣って怪我じゃないよな」 「ん?」 鮮やかなサベネアのメリードズメイハネの隅の席に、場に似つかわしくない暗い色合いの二人組が座っている。 一人は酒をあおり、もう一人は武器を手入れし、この日は特に何をするでもなくゆっくりとした時間を過ごしていた。 「頬のやつ」 「あぁこれか」 槍の手入れをしていた女は左頬に触れる。 「こちらに来てからずっとだ、治る気配がないから怪我ではないのだろうとは思うが…支障もないのでそのままにしていたな」 「死ぬ前はなかったのか?」 「あぁ、むしろ昔は右瞼に引っかき傷があったんだ。アイルー…まぁミニオンみたいな子がいて…」 過去を思い出す女はふっと柔らかい笑みを浮かべる。じくりと頬の痣が蠢くのを見て、赤い青年は頬杖をついた。 2598 人格マンションTRAINING或る父娘の話その10JOKER KILTどこからともなく漂う甘い砂糖の香りが、いつにもまして賑やかな町を満たす。 今年の守護天節はおりなくやってきて、街の色を鮮やかに照らしていた。コンチネンタル・サーカスの思惑は早々に"冒険者"らに頓挫させられ、"流れの科学者"の計らいによる穏やかな魔人の夜が訪れている。 とはいえ穏やかと静かは異なるものだ。イベントに沸き立つ町の人々の雑踏の中で、相も変わらず馴染めずにいる一人の女が、ミィケット野外音楽堂の付近をフラフラとしていた。 「また陰気臭い顔してんな」 「またとは何だ」 そうやって女が一人でいると、大抵決まってそこに朱い青年が顔を出す。並んで歩いていなくても、女が孤独感を感じることはなかった。もとよりそういう質ではあるが。 4162 人格マンションTRAINING或る父娘の話その9SummerSALT真夏日のコスタ・デル・ソルは人々で賑わっている。 世界から終末が退けられて以降初めての紅蓮祭。待望の「アイツ」が帰ってきたこともあり、当然足を運ぶ観光客は以前よりも多く、それに比例して会場スタッフは例年よりも多く配備される運びとなった。 「…何してんだお前」 「あぁ、Zhu-yanか」 特設会場の隅、大きなパラソルが張られた休憩所に、赤い青年はその姿を見つけた。 女は黒の水着に薄手の上着を羽織り、大きなストローハットの下で流れ出る汗を拭っていた。普段であれば絶対にありえない露出は流石に目を惹く。 「会場の人手が足りないからと呼び出されたんだ、まさかこんな格好をすることになるとは思わなかったが…」 「嫌なら断れよ」 2022 人格マンションMEMOアンブローズの外部円卓呼称まとめアンブローズ以外のKUatGoDもこう呼んだりする 629 人格マンションTRAININGヒカセンじゃない人たちまとめ②(らくがき)おいおい増える 23 人格マンションTRAINING或る父娘の話その8⚠️暁月メイン最終クエスト以後の微ネタバレ含むいつかどこかでおこること「あ、えっと…取り込み中すまない」 いつものように定期連絡を持ってキャンプ・ドラゴンヘッドへ足を運ぶ。あの冷たき大地へ赴くのにもそらそろ慣れはじめた。しかし今日は終末関係の事で若干書類が多い。作業を足早に済ませようと挨拶もなく二枚扉を開けると、先客がいたようでいくつかの視線がこちらを向いた。 「出直そう」 「いやいいよ、別に何してるってわけでもないしな。定期連絡だろ?」 「そ、そうだが…」 視線の圧に踵を返そうとした私をエマネラン卿は声で制止する。促すように手を出していたので、私は視線の中その手に近寄りサイドバッグから書類を出して手渡す。 「定期連絡…グランドカンパニーの方ですか?」 エマネラン卿が書類に目を通しているのを待っていると、そんな声が背後から飛んできた。振り返ると、椅子に座ってドリンクを飲んでいた先客、ミコッテの女性が私を見ていた。どこかで見た顔だ。足元にはアウラの男性がしゃがみこんでいて、同じようにこちらを見ている。 3204 人格マンションTRAINING或る父娘の話その7きえ赤、赤、赤。自らの髪にも負けないほどの赤で犇めいていた。ユールモア軍がオスタル厳命城を取り囲んでいる。 水晶公に喚ばれ原初世界から英雄がやってきて、この世界を光の果てからすくいとるらしい。俺も何度か姿を見たことがある。たしかアシエンを倒したとか、イシュガルドの戦争を終わらせたとか、とにかく冗談みたいなことをやってのける奴だ。そんな英雄を味方につけたクリスタリウムは、本格的にユールモアへ対抗することに決まった。光の巫女ミンフィリアまで救出してみせるのだから、いよいよ英雄とやらも人間離れしてきた。 英雄は光の巫女を連れて妖精郷へ逃れた。しかしクリスタリウム軍は、控えめに言っても満身創痍だった。世界最大勢力とも言えるユールモア軍を相手にすれば無理はない。そんな様を見下ろしては「天罰だ」と、神を名乗る男は言った。神なんて、反吐が出る。 14479 人格マンションTRAINING或る父娘の話その6メドゥーサ昼下がりの黒衣森、炎の壁はいつにも増して熱せられていた。隔てんとしているのは、朱く大きな刃を振り回す朱い青年。 「お前さえいなければ…殺してやる!」 「待ってくれ、私が何をしたと言うんだ」 「何もしてねぇさ…何もしてなくても駄目なもんは駄目なんだよッ!」 女が青年にエンカウントしたのは数分前。グリダニアの青狢門を通りカーラインカフェへ向かっていたところ、向こうから歩いてきた青年が、突如表情を強張らせて近寄って来たものだから何かと思えば、背負っていた大きな鎌を振りかざしてくるのだから当然逃げる。門兵に何事かと声をかけられるもまともに返せず、追われるまま逃げ続け中央森林の南はタムタラの墓所あたりまで来てしまった。 3659 人格マンションTRAINING或る父娘の話その5赤い竜の夢熱が渦を巻く。 髪を焼く火炎は目前へ迫り、それを翻す太刀捌きは流れる水の如く。 竜の王者リオレウスと、一人のハンターの話だ。 一匹と一人は、敵でありながら友であった。お互いの全力をぶつけ合える、唯一無二の存在だった。 新大陸の者たちにとって、最早この衝突は平和の象徴であった。争い合う定めにあるモンスターと人間が、殺し合いのためでなく力量を魅せ合う為に刃を交えるなんて、聞いたこともなかったから。 「やりますね火竜!また腕を上げたんじゃないですか!」 「ーーー!!!!!」 お互い戦いに手を抜くことはなかった。手を抜けば己が地に背をつくことが分かっていた。手を抜かなければ、ずっとこの舞は続いていくことが分かっていた。 5101 人格マンションTRAINING或る父娘の話その4モノ作りの心意気「Chirobura、こんなところで見かけるとは思わなかった」 「おう」 イシュガルドは蒼天街。復興もひとまず終わり賑わいを増したその街に、赤髪の男は分厚いコートを纏って小さな作業台を覗き込んでいた。 女はいつもどおりの薄手の格好で街の入り口をくぐると、都市内エーテライトの近くにいたその男に近寄る。 「お前がクラフターにも手を出してみろって言った理由がやっと分かった、こりゃハマるな」 「別に私はハマるから勧めたわけではないが…」 久々に顔を合わせたというのにこの二人は相も変わらず挨拶の一つもなく、側のベンチに座った女は背負っていた槍の手入れを始める。 「ギャザラーはやっていないのか?素材はどうしてる」 「マーケットボードで揃えてるけど」 2311 人格マンションTRAINING或る父娘の話その3LEFT「遠路遥々、ドラゴンヘッドへようこそ」 「そんな、客扱いしないでくれ」 「エマネラン様のお仕事の手伝いをしてくださるとの事で、ありがとうございます、はい」 女は雪の大地にそびえる砦、キャンプ・ドラゴンヘッドへ足を運んでいた。双蛇党数名は寒さの厳しくなるクルザスの地の任の助力を命じられ、女はこのキャンプ・ドラゴンヘッドを任されたというわけだ。女を迎え入れたのはこの砦を率いるフォルタン家の次男エマネランと、その付き人であるオノロワであった。 「グリダニアから来たんだって?ここは寒くてたまんないだろ」 「寒さは得意だ」 「はは、そりゃいい!でも無理は禁物だぜ、ちゃんと定期的にここへ戻って暖を取ってくれよな」 「善処しよう」 2635 人格マンションTRAINING或る父娘の話その2火炎「カヌ・エ様から伝令!双蛇党全隊撤退!全隊撤退!黒渦団、不滅隊もじきに撤退する!」 「了解、戦線を離脱」 カルテノー平原は風が強く吹いて、炎と煙が舞い上がっていた。グリダニア、双蛇党の兵としてカルテノーの戦いに参加していたその女は、仲間の伝令を最後に聞き届けた殿の部隊に加わっていた。 「待て、あれは───」 伝令兵が女の背後、夜の空を見上げる。女がその目線を追うと、闇の中に浮かんでいた月の衛生ダラガブが一閃し、音と視界が真白に染まる。表層は四方に砕け散り、中から姿を表した古の神によって八方へ落とされる。 「な、何だ?!ドラゴン…しかもとびきりデカい?!」 「走れ!ぼーっとしていると死ぬぞ!」 女は伝令兵の首根を掴んで走り出す。今や背中を見せても剣を振りかぶる帝国兵はいなかった。大きな翼が巻き起こす風に、炎を纏った“ダラガブだったもの”が振り落ちる。 644 人格マンションTRAININGある父娘の話その1リンカーネーションその日男は、カーラインカフェの隅で槍の手入れをしていた。随分使い古してボロボロになってきた槍、そろそろ買い改めるべきか否かと思って、夢中になるあまりすぐそばに立っていた女の存在に全く気が付かなかった。 「あなただな」 「ん」 声をかけられてようやくそちらの方を仰ぎ見る。全身黒い装備に見を包んだ女は、座っていた男を見下ろしていた。この土地では珍しい黒髪に、明るい色のオッドアイが印象的な、利発そうな女だった。 「こんにちは、お姉さん誰?」 「失礼な、私はまだ10代だ。あなたより若い」 「いや、歳は別にどうでもいいけど…」 男が槍の手入れを終えると、女はその手首を掴んでぐっと自分に引き寄せるようにして男を立たせる。背丈は男の方が頭一つ分高い。 2923 人格マンションTRAININGヒカセンじゃない人達まとめ①(らくがき) 76 1