片道切符振り返る日が来るとしたら、それはいつの日になるだろうか。そんなことを考える間もなく、成人を迎え、走り続けている。高校時代に誰かに惹かれることを知って、そのまま互いを受け入れた。そして共有していたものを卒業と同時に分かち、互いの道を突き詰めるべく、別な場所で生きることを選んだのだった。
自分の都合で恋人と会うことが出来ない生活をしている。それこそ互いの生き方を振り返らなければ変わることがないかもしれない。恋人の繁忙期に会うことはほぼかなわない。自分の都合は所属団体のスケジュール次第だ。所属しているところに従うことが自分のためにしか思えない。そこが自分の「わがまま」であり、会えない時期というのが互いの「わがまま」となる。
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