0721の日短編2本継子if
「やけに長風呂だなぁと思ったら…」
ニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべ、宇髄は浴室の扉に寄り掛かっては湯船に浸かっている継子・妓夫太郎を見つめていた。見つめられている妓夫太郎は顔を真っ赤にして顔半分をお湯に沈めてしまっている…顔が真っ赤なのは決してのぼせているわけではない。
「そんな恥ずかしがんなよ。自慰なんて誰だってやってんだから」
「言うなぁぁぁッ」
師である宇髄に自身の恥ずかしい行為を見られ、いたたまれなくなった妓夫太郎はブクブクと泡を立てながら顔全部を沈めていく。湯船には妓夫太郎の黒髪がゆらゆらと浮き、そんな妓夫太郎に宇髄はクスクスと笑って服を脱いでいく。
「ほら。溺死する前に顔出せよ」
お湯の中、かろうじて聞こえた宇髄の声に妓夫太郎は顔を出して上目で視線を向ける。そこには髪を解き、筋肉隆々の身体を顕にした師匠の姿。よく目にしているその美しいまでの肉体を、妓夫太郎は今は直視できずに視線を逸らしてしまう。
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