鍛錬のお手伝い『柱』
それは鬼殺隊の主軸。常に己を高め、精進しなければならない存在。
音柱・宇髄天元もまた己を高めていた。
「っ…ふっ、ふっ」
任務のない日中、自身の屋敷の外庭の影で、己の身体を鍛えあげる。
まるで丸太のような二の腕。その腕一本で己の身体を支えては上げ下げの動作を行う…所謂、片手腕立て伏せを呼吸を整えながら繰り返す宇髄。その艶肌に大量の汗を伝わらせながら、ひたすら自己鍛錬に励む。
そんな宇髄の元にやって来たのは、鬼殺隊女性隊士謝花妓夫太郎。鍛錬に集中している宇髄に声をかける事なく、首を傾げて背後から見つめ続けている。
と思いきや、何かを思い付いたかのような表情を浮かべ、妓夫太郎はニヤァと笑みを浮かべた。そして……
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