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    も ぶ

    @57mob

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    も ぶ

    DONEワンドロライ夏の企画よりお題「猫被り」お借りしました。
    七海就職1年目初夏で付き合っていない五七と家さんで飲みの待ち合わせ中に起きた出来事の話。
    ※当て馬モブ顧客ががっつり出てきます。苦手な方ご注意ください。
     証券マンよくわかってない人間が書いてるのでその辺もご了承ください。
    猫被り 場所は銀座、某デパート前。2人の男女が人待ちをしていた。

    「今向かっているそうです」
    「置いてくか?」
    「それはそれで後が面倒になるのでは」
    「確かに」

     男女、家入と七海は揃ってため息をついた。今日は社会人となった七海の息抜きと称して飲みに行こうと五条が集合をかけたのだ。当の本人が遅刻であるがいつもの事と二人は諦めていた。遅刻常習犯である五条だが、それはいつも数分のこと。そうかからずに来るだろう。七海が家入に今日行く店について確認しようとした時、後ろから声がかけられた。もちろん五条ではない。

    「あれぇ? もしかして七海くんじゃないかい?」
    「! 三井様、ご無沙汰しております」

     声をかけてきたのはいかにも成金と言った風貌の男だった。家入はその風貌と口元にのみぎこちなくうっすらと笑みをのせた七海の反応に顧客だろうと察する。
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    MOURNING呪霊のいない一般人五七と猫五七が存在する世界

    猫の悟さんが人の七海さんに出会う話と猫悟さんから見た同棲始めた五七の話
    猫のいる生活吾輩は猫である。
    なんて冒頭の文学がある事も知っている。俺は超賢い猫である。名前はもうある。最愛のご主人、七海がつけてくれたさとるという名だ。他人と重ね合わせて付けられた名に思うところが無くはないが、たしかに奴との共通点は多いし、顔だけはいいと言うことは周知の事実なのでまぁ良しとする。なにより七海が毎日「さとるさん」と優しく呼んでくれるからそれだけで俺はこの名を気に入った。

    七海と俺の出会いは2年前。
    両親はチャンピオン猫で申し分ない血統に加え、混じり気のない真っ白な毛並みと透き通るような青い瞳、そして愛らしさ抜群の顔立ちを持って生まれた俺はかなりの高額猫として猫舎で生まれた。ブリーダーも今までで1番だともてはやし、それはもう大事に大事に育てられたのだがある日ついに俺を飼うという人間がやってきた。超絶賢い俺は猫でありながらこの猫舎のシステムを既に理解していたため家族と離れることに抵抗はなく、どんな人間が飼い主になるのかとワクワクしていた。そこに現れたのが七海……ではない。そこに居たのは小太りのおっさんだった。ここに引取りに来る人間は化粧はキツいが綺麗な女性だったり、幸せを絵に書いたような裕福そうな家族だったりと女子供が多かった。予想外だったし正直少しがっかりした。おっさんが悪いわけではないのだが、ここに来てから俺達を見て頬を緩めるでもなく手早く手続きを進めようとする様子に「あ、こいつ猫が好きなわけじゃないな」と察してしまったからだ。家族に強請られて仕方なくならまだしも女を呼ぶためのアクセサリーとしてだった場合最悪である。まぁ俺はベタベタふれあいたいタイプじゃないし?最低限の手入れと飯だけ用意してもらえればいいし、最悪いつでも脱走してやろうと決めてキャリーへ入ってふて寝をした。
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    も ぶ

    DONE時間オーバー大遅刻なのでタグはしないけどワンドロライのお題「赤面」で妄想した呪専五七
    赤面 夕焼けに照らされて真っ赤に染った教室で、キラキラと輝くその存在に息をのんだ。引き寄せられるように近づいて、輝く金糸の下を覗き込めば長いまつ毛が顔に影を落としている。後輩が放課後の教室で寝こけている。ただそれだけなのに心臓はうるさいくらいに高なっていた。この後輩は綺麗な顔をしていると思う。しかしいくら見ていても飽きることはなく、こうやって見つめているだけでも時間の経過を忘れそうになる。しかしそれだけではない。
     触れたい。
     そっと手を伸ばして頬を撫でる。肉の少ない七海の頬は決して女のように柔らかなものでは無いけれど、絹のような滑らかな感触はいつまでも触れていたいと思わせる。そして次に指はゆっくりと唇へ。薄い方ではあるけれどそれでもふにっと柔らかな感触が指に伝わって、一気に高まる熱を自覚する。もっと触れたい。俺は本能が命じるままに顔を寄せていく。脳内にまで鳴り響くような心音はまるで警告だ。普段よく自分へと向けられるしかめっ面とは違い、穏やかな表情はあどけなささえ感じさせ妙な罪悪感が頭を掠めた。
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