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    T_ShioSag_N

    Happy New Yearラクファイ。卒業式から3年経ったくらい。
    ⚠️少し流血表現あり。
    『君がおしえてくれた』

    短く、小さく、息を吐く。その音が自分の耳にも・・・・・・いや、右だけはほとんど聞こえない。体の右側に大きくダメージを受けた。
    むしろ、今危ないのは、瓦礫により傷を負った頭からの血。
    (く、視界が悪い上にバランスが・・・・・・)
    耳がやられてしまったこと、加えて出血で、足元がふらついた。何度目か分からない舌打ち。自分ーーー国際警察、警視たる者への苛立ち。この任務の何個前かには、ラクツと呼ばれていた少年は、国際警察の中でもかなり優秀な人物だが、優秀すぎるが上に、やや強めな対応策に出ることもある。これが功を奏すことが多いが、今回はそうも行かなかった。
    今回の任務では、最小限しか相棒を連れてきていない。イッシュ地方、ヒオウギタウンでトレーナーズスクールで共にプラズマ団を追いかけた相棒、フタチマル。今はボールの中で休んでいるが、彼もかなりダメージを負っていた。
    追手が来れないよう、森の方へ進んだが、途中で雨が降り出した。それが否応なしに、傷に染み込んできた。常人なら、なかなか耐えられるものではない。そこは国際警察で鍛えられたこともあり、問題は無いが、如何せん体力を奪われ 4752

    T_ShioSag_N

    Happy New Yearラクファイ。
    ポケスペの内容、多く含む。
    『また逢う日まで』

    気づいた時には、もう遅い気はした。彼とはもう・・・・・・会えなくなる。なんとなく。そう感じていたから。

    ここはイッシュ地方、ヒオウギタウンにあるトレーナーズスクール。
    プラズマ団が黒と白の派閥に分かれ、黒側が伝説のポケモン、キュレムを使って引き起こした事件から、しばらく経った。
    結末は、七賢人、そしてゲーチス逮捕、とシンオウ地方の二度目の大事件は収束し始めていた。そんな中、事件に巻き込まれたファイツは、ロットと面会して話し合っていた途中で、自分がやりたいことを決めていた。

    同時刻に、もう1人は解任されたものを取り戻していた。ラクツーー国際警察の警視。ラクツは本名ではない。コード名として、黒の2号という通称があるだけ。違反行為から警視の称号だけでなく、国際警察であることを剥奪されたが、今回の七賢人、ゲーチス、そして、アクロマの逮捕で、彼の功績は大いに評価され、復職した。
    ラクツは、ふ、と短く息を吐いた。次の任務まではトレーナーズスクールにまた通う。任務が終われば、ラクツの名も必要ではなくなる。悲しいーーそんな気持ちはラクツの中にはない。そんな感情がわからないから 1660