ぷりしあ
DONEXでバズってた夜の海素材を使わさせていただきました久々にエスリンを描いたかもしれない
ミレトスの海にて、キュアン視点
心細さというか、次の瞬間には消えてしまいそうな儚さというか…そんな感じ
urusyaaawa40782
DONE本編差し込み文章静ちゃん、三途の川にてルークさんと会うの巻静桜。遠山静桜。俺の、可愛い子。
あいつは頑丈な長男と違って病弱で、淡い色の服が似合う儚げな子だった。
……あの日までは。
見た目こそ変わらず可憐なままだったが、静桜の異変には誰もがすぐに気づいた。
喪服のごとき黒を好み、下卑た表情を浮かべ、何よりとても丈夫になった。
いや語弊がある。
静桜は不死身の化物になっていた。
いつの間にか化物の皮に昇華させられていた我が子に対し、生じる感情はいくつもあったが、思う事はひとつ。
護らなければ。それだけだった。
静桜の皮を想い、愛すために、俺はあらゆるものを踏みにじってきた。
家族もだ。
結果、家庭を崩壊に導いた俺のことを、あいつらは恨み倒しているだろう……という予想は死ぬほど当たった。
1469あいつは頑丈な長男と違って病弱で、淡い色の服が似合う儚げな子だった。
……あの日までは。
見た目こそ変わらず可憐なままだったが、静桜の異変には誰もがすぐに気づいた。
喪服のごとき黒を好み、下卑た表情を浮かべ、何よりとても丈夫になった。
いや語弊がある。
静桜は不死身の化物になっていた。
いつの間にか化物の皮に昇華させられていた我が子に対し、生じる感情はいくつもあったが、思う事はひとつ。
護らなければ。それだけだった。
静桜の皮を想い、愛すために、俺はあらゆるものを踏みにじってきた。
家族もだ。
結果、家庭を崩壊に導いた俺のことを、あいつらは恨み倒しているだろう……という予想は死ぬほど当たった。
ozaka05333
DONEテキストでの会話を基に制作*Special Thanks*
TMさん(@MT_466)
焚火町と街の中間地点で野宿をするのも慣れた。夜番は寝静まった深夜帯を担うことが多い。横たわったところでどうせ眠れないのだから。
「……交代」
寝返りを繰り返し、寝つけていないのを彼は分かっているのだろうか。それを噯にも出さず、今気づいたところだという風に顔を上げた。
「ああ、そんな時間か。すまない…もう少し待ってくれ。キリのいいとこまで書き上げたい」
男は、書き物をしていた。義手の利き腕をはじめ、身体の多くに機械的な特徴を持つ背高の男の顔が暗闇の中でぼんやりと浮かぶ。横顔が非常に穏やかに見えた。
男は石の上に腰を掛け、器用に膝の上でノートを広げている。手元を照らしているのは目の前で揺れる小さな火だけだった。手元を照らすには心許ない。
7641「……交代」
寝返りを繰り返し、寝つけていないのを彼は分かっているのだろうか。それを噯にも出さず、今気づいたところだという風に顔を上げた。
「ああ、そんな時間か。すまない…もう少し待ってくれ。キリのいいとこまで書き上げたい」
男は、書き物をしていた。義手の利き腕をはじめ、身体の多くに機械的な特徴を持つ背高の男の顔が暗闇の中でぼんやりと浮かぶ。横顔が非常に穏やかに見えた。
男は石の上に腰を掛け、器用に膝の上でノートを広げている。手元を照らしているのは目の前で揺れる小さな火だけだった。手元を照らすには心許ない。