mitotte_kazu
PASTポッキーの日にちなんでベタなネタの🦍と🐇さんの小話ぽきげ 友人のルガディンに勧められた本に没頭していた。彼も恋人のエレゼンに面白いと紹介されて気に入ったので、と言っていただけあって夢中で読み耽ってしまっていた。じわりと眼球が熱を帯び、文字の羅列が霞む。栞を挟んだページを閉じ、本を傍に置く。眼鏡を外した目元を鼻筋に向けて指圧していると、
「はい」
ぴとりと頬に何かが触れた。横目で確認すると猫舌の自分に合わせて温度を調整してくれたであろうホットドリンクが入ったカップが密着していた。カップを両手に保持してこちらを見下ろすヴィエラに礼を述べ、カップを受け取る。コーヒーにしては淡い色合いの液体の香りを確認していると、カフェラテだよ、と隣に腰掛けた彼女に微笑みかけられた。なるほどと返しカップを傾けると、ミルクでまろやかになった焙煎の苦味とは微かに香ばしい風味が舌に広がった。思わず首を傾げてしまうと、隣から小さく笑い声が聞こえた。
1705「はい」
ぴとりと頬に何かが触れた。横目で確認すると猫舌の自分に合わせて温度を調整してくれたであろうホットドリンクが入ったカップが密着していた。カップを両手に保持してこちらを見下ろすヴィエラに礼を述べ、カップを受け取る。コーヒーにしては淡い色合いの液体の香りを確認していると、カフェラテだよ、と隣に腰掛けた彼女に微笑みかけられた。なるほどと返しカップを傾けると、ミルクでまろやかになった焙煎の苦味とは微かに香ばしい風味が舌に広がった。思わず首を傾げてしまうと、隣から小さく笑い声が聞こえた。