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    のっぽ

    はなねこ

    TRAININGまゆ&一年生組でほのぼのっぽいの。ほのぼの?カプ要素はありません。
    ドローイングドローイング「ちょいとそこゆく一年生組! おねーさんの素朴な疑問に答えてくれない?」
    「おねーさん? ――そうだった、あんまり意識したことなかったけど、眉美ちゃんはボクらより一学年上だったね。今の今まですっかり忘れていたよ」
    「今のひと言で、年上としての威厳がジェンガのように崩れ落ちたわ……」
    「それで? 疑問って何? あまり気乗りしないけど、聞くだけなら聞いてあげてもいいよ」
    「聞くなら聞くで答えてるとこまでやってほしいな。ええっと、前に生足くん、美術室のベッドですっぽんぽんで寝ていたら先輩くんに怒られたって話をしてたでしよ?」
    「確かにしたけど……、すっぽんぽんって言い方はしてなかったと思うよ」
    「細かい点は気にしないで、だいたい合っていればいいから。それでね、ふと疑問に思ったのよ。天才児くんはその時、眠る生足くんのヌードを描かなかったのかって。わりとマジな話、アスリートの生足くんは、芸術家の創造力を刺激するような最高級の肉体を持っているわけじゃない? ぐっすり眠っている場合、目を覚まさない限り描き放題だし。もしもその場にわたしがいて、尚且つ芸術的素養を持ち合わせていたとすれば、泉のようにこんこんと湧き上がる創作意欲を抑えきれずに、それはもう一心不乱に、スケッチブック一冊を使い切るほどの勢いで生足くんの肉体を描きまくっていたと思うわ」
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    wui_albion9

    MAIKINGジェイ監♀、長編になるかな?と考えている小説の冒頭〜書けている部分の公開となります。

    ※完結予定時期は未定
    ※twstの世界観、魔法の歴史(魔法の成り立ち的な部分)、その設定に関しての捏造がございます。
    ※現時点ではネームレス監ですが、後々名前が出る可能性があります。

    少し推理モノっぽい風味が出せればなぁと思っているのですが、技量がそこまで到達できるかどうか…
    『幸せな終末論(仮)』 1.


     ――明日世界が終わってしまうとしたら、先輩だったらどうしますか?

     昨日の別れ際に彼女の口からこぼれた言葉は、いくら授業に集中しようとも頭から離れていかない。精密な魔法薬の調合をしていても、各国の興味深い歴史に耳を傾けていても、気まぐれな箒を操っている時でさえも、何だか妙な魔法をかけられてしまったかの様に脳裏に色濃くこびりついて、そしてその言葉が繰り返される度に何故だか鋭い痛みを伴って、心臓を薄らと切りつけていく。
     あの時、彼女の顔は見えなかった。暗がりで最後に見た背中はいつもと変わらず小さくて、唐突に伸ばしかけた手は届くことなく宙を撫でただけだ。その言葉の意味を正しく理解できないまま、しかしその言葉の裏側を知りたくて仕方がない気持ちを抱えたまま、ただひとりその場に取り残されていたのが昨晩のこと。
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