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    キュート

    bonyarisiteru

    MAIKING俺=キュートに自信があるレさんにぐいぐいこられて動揺のあまりに一緒につれて転移してしまったマレさんのその後少し一瞬のうちに、立っていたはずが横になっていた。
    レオナの視界の半分以上を占めるマレウスはぐっと瞼に力を込めて目を閉じていて、残り半分は見知らぬ部屋の内装が見える。
    「?」
    マレウスの上にのしかかるようにうつぶせる形になっていたレオナは顔を上げた。腰の辺りに回るマレウスの腕はまだそのままだ。石造りの壁に暗い色合いの家具、無駄にスペースを取っているドラゴンのグロテスク。見れば見るほどマレウスの部屋以外にあり得ない。レオナの下敷きになっているマレウスはまだ目をつぶったままだ。
    どう考えてもマレウスの転移魔法でレオナごと移動させられたとしか思えないが、当の本人はさっきから身じろぎ一つせず、おかげでレオナを抱く腕もそのままだ。転移した際に間抜けに頭でもぶつけたのだろうか。それなら笑ってやるのにと思いながら、そっとレオナはマレウスの様子をうかがった。
    マレウスの強烈な信望者が美丈夫だと声高に言って憚らないその顔をのぞき込む。雪のような真っ白い肌はいっそ体温を感じさせないほどだ。だがのし掛かっている体勢から、マレウスの体は確かに脈打っていて、熱も伝わってくる。魔法力にも特に奇妙な兆候は感じないし、た 978