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    tooooruuuuakn02

    DONE【ハンルス】
    本編後の二人。特に害もない悪戯。


    *レカペでサポートプラスを頂いた方に先行してお渡しした、ハンルスの小話です。
    テンプレに詰め込むためにちょっと無理していた文字などを、少し寛げています。
    いたずら「あ……?」
     その日、小さな異変に気がついた。
     本当に小さな小さな異変で、恐らくは自分しか気づかない場所の異変。
     ロッカールームにある、何の変哲もないロッカー。その広くはない部屋に並べられた金属のそれは、ネームプレート以外、ほぼほぼ全て同じ姿かたちをしている。
     外見は統一性があれど、中に何を入れるかは個人のプライベートが尊重されている。先輩は恋人の写真を。同僚は先月生まれた娘の写真を。愛犬や両親、人それぞれにロッカーの扉の内側に貼り付けていて、着替えのたびにニコニコと眺めている様子が垣間見える。
     ハングマンのロッカーの中はというと、至ってシンプルで。
     トレーニングウエアと、シャワーのときに使うアメニティが少々、予備のタオルと整髪料といった多くの仲間が揃えている物がある程度。個性的ではないが、唯一あるとすればドアの部分に昨年末に軍から支給された、手のひらサイズのカレンダーがマグネットで貼り付けてあるくらいだ。
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    mi4ra1_under

    DONEバレンタインデーをきっかけに恋が芽生える王道もセドハリなら通れます。
    好意が恋へと育っていく瞬間を目撃した双子が今後二人の恋をサポートしてくれるかもしれないし、適度に邪魔してくるかもしれない!どっちも読みたい!
    バレンタイン/愛の日 2月14日。バレンタインデー。
    愛の日とも呼ばれている今日は何だか城の中が浮ついた空気に溢れている気がして、そんな日に廊下でばったり出会ったせいか彼の顔を見た時(何かあげたいな)って思ったんだ。ポケットを探ったらたまたまそこにハニーデュークスの高級チョコレートが入っていたから、話の途中に何の気なしに「ハッピーバレンタイン」ってチョコレートを差し出していた。すると甘い笑顔が良く似合う彼の体が石みたいに硬直してしまったのを見て、渡すタイミングを間違えたかもしれないことに僕は遅れて気がついた。

    「ありがとう、ハリー!」
    「ひぇ……」

    石化から戻ってきたセドリックがチョコレートのお礼にと広げた腕に囲われてつい、情けない声を漏らしてしまった。ぎゅう、と柔らかく抱きしめる腕と壁のような硬い体のあたたかさに埋もれて思わず顔が赤くなる。他意なく渡したたった一枚のチョコレートで男女問わず人気のある校内屈指のハンサムからハグが返ってくるなんて、思ってもみなかった。そこにさらに、自分に対してだけの特別なものなんだと錯覚させるとびきりの甘い笑顔まで付いている。正直言ってキャパオーバーだ。沸騰しそうなくらい熱くなった顔を見られる恥ずかしさに狼狽えていると、するりと腕を解かれてあたたかい体が離れていく。ほっとしたような寂しいような気持ちで彼を見ると、セドリックは大事そうに手にしたチョコレートを眺めてからへにゃりと眉尻を下げた。困ったようなその顔にハリーが首を傾げると、
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