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    サーガ

    namu3333333

    DONE・アサプラ(未満)
    ・アーサーが近衛騎士になってすぐくらい
    ・色々捏造
    【#rstmワンドロワンライ】ピンチ「では、姉君。申し訳ございませんが、少々お待ちください」
    「全然大丈夫よ。ごゆっくり、ね」
    「アーサー、よろしくな」
    「おう」
     ひらひらと手を振ってステイルに笑いかけると、義弟はぺこりと恐縮したように頭を下げて背後のドアの向こうへ消えて行く。護衛で城から付いてきてくれた衛兵も一人その後ろに続いて行った。
     城下町の中央市場。ここは訪れる大半が中級層の住民で、警邏の衛兵もあちこちに立っており城下街の中でもかなり治安の良い地区にあたる。目の前の活気ある光景にプライドは我知らず口許を緩めた。


     定刻通りに切り上げた視察の帰り、買いたいものがあるというステイルの言葉で一行はこちらに立ち寄っていた。
     王族のプライドたちにとって欲しいものがある時は宮殿に商人を直接呼ぶ場合がほとんどだが、機会があればやはり直接店に足を運びたいという気持ちはある。昨日交わした雑談の中で、ステイルが足りなくなりそうなインクや便箋があると言うので、それならばこの機会にとスケジュールを調整し、こうして文房具を取り扱う専門店にやってきたところである。
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    朝霧つばき

    DOODLEプエラ・アメリア号がもにょもにょ…………の気持ちが抜けないのでらくがき。沈没から後の話でタイムリバーサーが起動するよりも前の話。

    案外、祖父は独占欲が強い人だったのかもしれない。
    自分のことをあまり話さなかった祖父の話 私の家はいわゆる成金というもので、お父さんの事業が上手くいってお金持ちになれたのだ。
    「どうしてそんなにお仕事たくさんがんばるの?」
     小さい頃の私はお父さんといられる時間が少ないことに悲しみ、両親に何度もそう聞いたのを覚えている。
    「お金がないよりあったほうがいいだろう?」
     お父さんはそう言った。
    「家族のためなのよ」
     お母さんはそう言った。お父さんと一緒にいる時間が少ないのは悲しいけど、家族のためなら仕方ない。お金があったほうがいいのは当時はよくわからなかったけど、お父さんがそういうならそうなんだろうと納得した。
     子供の私から見ても両親は仲が良く、二人が喧嘩したところはあまり見たことがなかった。だから、二人の喧嘩はよく覚えてる。喧嘩の理由はいつも決まって同じこと。おじいちゃんが持ってるらしい何かをどうして売らないのか、という、私にはちんぷんかんぷんなことだ。お父さんはいつも「あれは相当な金になるんだぞ」と言い、お母さんは「あれはお父さんの宝物なのよ」「お父さんがどこに隠してるかなんてしらないわ」と言っていた。
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