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    サーガ

    ナナシ/ムメイ

    DOODLE漫画サーガ版。號の13年前。竜隼か何かと言えばそう見えると思われ。

    竜馬と隼人の身に起きた事を見ていくと「同じだけど違う」事が多いように感じて。
    校舎/道場の話の流れ、竜馬が隼人を/隼人が竜馬を迎えに行った結果……色々とありますがあれらは何処まで意図的で、彼らはなんだったのかと思います。
    ■ ふたつ、ひとつ ふと気付いた時、自分は何処ともわからぬ場所にいた。建物の中、しんと静まり返った空気の何処からか低く機械音の響く工場のような雰囲気の廊下。随分と広い建物である様子にも関わらず人の気配は無い。
     肌が粟立つほどの恐れに近い何かと、胸が軋むほどの懐かしさ。ここは何処だ、と妙にざわめく重い頭を押さえ、流れるようにそもそも何ひとつとして思い出せない事に気付く。自分の名前さえも。それに思い当たり、ふらついた身体を壁に手をついて支える。
     記憶喪失。
     そんな単語はわかり、この分ならば知識は残したままエピソード記憶だけごっそりと抜け落ちてしまったのかなどと頭の片隅で冷静に考える自分がいる。
     何も思い出せないと言うのに目眩がしそうなほどの速さで思考は巡る。なにか、なにか忘れてはいけないものがあったはずだ。やるべき事があったはずだ。身の内をごっそりと失った空虚感にそんな焦りはあるにも関わらず、まるで雲を掴むように判然としない。
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    ナナシ/ムメイ

    DONE漫画サーガ版。無印隼人加入直後。あの後に押しの強いリョウが隼人を風呂に突っ込む話。ただし破廉恥な事はまるで無く、本当に長々と会話しているだけ。

    見た感じリョウは割と最初から隼人を気に入ってた(なんで??)のかなとは思えど、作中ドン引きしていた隼人からすれば心象最悪な出会いだろうに、その次には仲良しだったので色々どうしてかなぁと考えてるうちの妄言。
    ■ はじまりの日「……あんたらは心底最低だ……常識ってもんを知らねえのか……」
     竜馬も初めてとなった海底での地底魔王ゴールとの顔合わせの後、研究所に戻って開いたジャガー号のコクピットからぐったりとした様子で身を起こした青年は悔し紛れのようにそんな文句を吐いた。
     早乙女博士に見込まれたが為に思いもよらなかった存在からの強襲を受けて仲間を目前で惨殺され、竜馬に半ば拉致される形で投げ込まれたコクピットで既に逃れられない事を「敵」の言葉で知る事となった彼――神隼人の境遇を思えば、取り付けられた電子頭脳を投げ捨てないだけ余程理性がある。
     うんざりとした顔で上着を脱いでぞんざいに吐瀉を拭う姿を見ながら竜馬はひょいとジャガー号まで飛び移り「手を貸してやるよ」と隼人に掌を差し出した。ちらと横目で見たきり勢いよく叩き落とされたその手を「おぉ、痛てぇ」とぼやきながらさする。
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    Jack_0_Lantern_

    CAN’T MAKE耳と尻尾だけ猫化したオルがそのままヒーロー活動を続けようとしてファンやパパラッチに写真撮られまくっていたので、サーが事務所まで連れ帰ってきたシーン。

    雄猫が発情期を迎えると攻撃的になるって本に書いてあったので、こんな感じで、普段なら絶対しない口喧嘩をしたあとに、仲直り発情期交尾してほしいな…という導入です。
    猫化オルサー 私の手を引いていたナイトアイが、執務室に入るやいなや、扉を勢いよく閉める。バンッ、と激しい音が、外界から私たちを遮断した。
     こちらを振り向いたナイトアイの顔は明らかに紅潮していて、荒ぶる気配を隠しもしない。普段は冷ややかさを感じる目元は、今は別人に思えるくらいに苛立たしさが滲む。ファンやカメラマンたちに押し引きされ、すっかり乱れてしまったスーツからのぞく首筋には、玉のような汗が光っていた。
    「えっと、ナイトアイ、なんか怒って……る?」
    「当たり前だろう」
     暑いな、と舌打ち混じりに吐き捨てて、彼が空いた手でネクタイを緩める。こんなぞんざいな姿のナイトアイ、見たことない。今まで出遭ったどの巨悪なヴィランよりも鋭い、刺すような迫力があって、圧倒されそうになる。手首を握られていなければ、反射的に間合いの外まで距離を取っていただろう。本能が、アラートを鳴らせる。穏便になだめて平穏を取り戻したいと思うのは、私が彼と恋仲であることを差し置いても、別におかしなことじゃあないだろう。
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    tiplouf

    DONE大物プロデューサーが出てきます
    直接描写はありませんがなんかやることやってそうなので多分既婚
    燐ニキワンライお題『喧嘩』『背中』 夫婦喧嘩は犬も食わぬということわざがある。目の前で取っ組み合いをしている二人を見ながらプロデューサーの少女は腹ぺこ料理人ともなると犬も食わないものでも自ら作り出すのだな、きっとお腹が空いているのだろうと一方的に技を掛けられ目に涙を浮かべながらギャンギャン喚いている年上の男にテーブルに用意されていた焼き菓子を取り口に放り込んでやったらサクサクサクと軽快な音を立て飲み込んでからまた喚いている。なかなか面白い。まるで動物の餌やり体験だ。

    「プロデューサーはん、なんでそんな冷静やの?まぁわしらは慣れてるけど」
    「慣れているのはHiMERU達だけではないという事なのですよ」

     夫婦かどうかはさておき、大物プロデューサーともなればアイドル同士の様々な痴話喧嘩に巻き込まれ、始めの頃はオロオロとしたものだったが気付いた時には冷静になるを通り越し遊び始める事までも覚えてしまった。プロデューサーとCrazy:Bの関わりはそれ程なくまだほんの数ヶ月の付き合いだと言うのに慌てる事もなく冷静に対処している彼女に対してこはく達は何故彼女がここまで登り詰めてくる事ができたのかという事を理解する。
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