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    スタート

    カピ(あね)が掘った墓穴

    DONEちょはん 300万円編(前)長くなっちゃったので分割しました。続きはまた明日。弊社のちょはんは基本的にギスギスから始まっています。糖度ゼロです。(11章スタートまでの日数は約10日として扱っています)
    ちょはん 300万円編 作戦会議が飲み会になって数時間経っていた。選挙300万円をどうやって調達するか。おおよその方向性が見えたところで、足立さんが「ビールでも飲みながら考えようぜ!」と冷蔵庫から6缶パックを2つ取り出して全てが終わった。
     ハン・ジュンギと共にサバイバーで寝泊まりすることを許可してもらった昨日の夜、乙姫ランドでひと悶着あり全員疲れ果てていた。今日は今日で、選挙の供託金は春日一番御一行が準備する流れに決まった。出来ることからやっていこう、と昼はバイトヒーローの依頼で走り回ったものの、そう簡単にまとまった金額が用意できる訳がなかった。
     そこで“とりあえず”サバイバーで作戦会議という名の飲み会が始まったというわけである。昨日し損ねた俺の歓迎会を兼ねているつもりらしい。気持ちはありがたいが、これでも一応病み上がりである。心身ともにそれなりにダメージは残っていた。今、酒を入れると変な酔い方をする気がして躊躇している。
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    John

    SPUR MEサチマル続きました。
    17歳編スタートです。サッチもマルコにも、二人にも思春期と反抗期と諸々があったかと思うと滾りますね。
    Dull Sigh鈍色の溜息


     ソースはコックにとっての命だ。
     一流の料理人ともなれば、自分だけのオリジナルの調理法を確立している。包丁は魂であり、炎は生涯を共にする伴侶だという。とにかく、門外不出のソースの味は師匠と弟子の関係にあったとしても決して教えないという。文献に残すことも、口頭で伝えることもない。

     では、歴代の名料理人達が作り上げたソースは、その料理人の死と共に消え失せてしまうのか?

     ところが、それらの素晴らしい調理法は今でも数々の伝説と共に確かに伝えられているのである。まるで、川を辿れば全ていつかはひとつの海に注ぐ流れの様に───。

     テーブルの上に、置かれた大皿の料理の数々。
     モビーディック号は海賊船だ。輸送船でもなければ、海上のレストランでもない。フルコースがタイミングよく前菜、スープ魚料理───等、一品一品供されるわけでもなければ、基本的に作り上げられた料理を大皿から好きなだけ個人の皿に取り分けて好きなように片付ける(言い方はあれだが、食べるとするよりは正しく的確だ)ようになっている。
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